93話 暫くのお別れ
皆様、いつもありがとうございます。
お父様と別れた代わりにシャーリーと合流した。シャーリーはリディアが待つ部屋を確認済みのようで、改めて聞く必要なく楽に向かう事が出来た。一階下の部屋だったが、扉の並びは殆ど変わらず、中に人がいると灯りがつく仕組みも同じようだ。
「私は部屋の外で待機致しますので、ゆっくりお話しをして来てください」
扉の前でシャーリーは私にそう言った。
そこまで気を使わなくてもと言うか迷ったが、シャーリーの言葉に甘える事にした。私は「シャーリー、ありがと!でも何かあったら気にせず入って来てね」と伝え、扉をノックする事にした。
コンコン
「リディア、入るよ?」
特別緊張する様な事ではないが、少し胸の高鳴りを感じる。ゆっくりと深呼吸を行い、部屋の中に入った。
リディアは奥の椅子に座っていたようで、扉の方に来る最中だった。私の姿を見ると手を少し前に出して小走りで駆け寄ってくる。その仕草を見て、私も手を前に出すと握り合い上下に腕を振るのだ。
最近リディアに会うと毎回この動作が発生している。王都で流行っているのだろうか、悪い気はしないが、身長の兼ね合いで私は少し引っ張られる為、大変だった。
そんな私の考えを読んだのか、リディアは「あっ!ごめん、嫌だった?」と聞いてきた。それに対して、私は「嫌じゃないよ、リディアの楽しそうな表情を見ていただけだよ」とはぐらかすように返した。
リディアは少し顔を逸らして手を離し「立ったままだったね、座ってお話ししよ?」と奥の椅子に向かう事にした。
椅子に座り、さて話をしようと思った矢先、リディアが先に話し始めたのだ。
「魔法教会の人が此処で待っててって言ったけど、何か式典で問題あったの?」
どうやら、私が魔法教会長に頼んだ話は、他の人に託されてリディアに伝わったようだ。その為、リディアは肝心な用件を聞いてない事から直近の式典で何かあったのかと気になってソワソワしていたと言う。
「式典は問題ないよ、色々な発見があったと思うから聞きたかったの」
部屋に入る前まで、帰る話をするだけと決めていたはずが、部屋に入り、リディアの顔を見たら言い出せなかった。咄嗟にリディアから今日の話を聞こうと考え言葉にしたのだ。
「えっ?邸で話せたのに、ここに呼ばれて私驚いたんだからね」
ムッと頬を膨らませてリディアは怒っている仕草をするが、それすら心が安らぐように感じる。私はどうしたんだろう、話をする時間はあるので、とりあえず宥めると今日の出来事を教えてもらうのだった。
リディアは新鮮な体験に驚きも多く、テンション高めに話をしてくれる。フレデリカ様と話をしていたら周りが驚いていたとか、獣耳が生えた子が居たとか、料理が美味しかったとか、友達になった子が居るとか、それを聞いていると私は笑顔になっていた。
先に学生寮を見たようで、本来は四人一部屋、三人一部屋、二人一部屋と部屋の大きさにより変わるらしいのだが、リディアは一人部屋だと言う。フレデリカ様の部屋に近いようで、貴族特権に近いのだろうか、早くも平等という魔法教会の言葉が疑わしく感じてしまうが、一応途中入学等で人が増えると部屋に入るようで、ベッドは二つあるようだ。
「リディアの話を聞いて、いきなり身分差があるのかと思っちゃったよ」
「私が見て回った感じだと、身分差は少ないかなって思ったよ、その代わりにお金を使えば、ある程度の融通が聞く事が分かったから結局は同じなのかな?」
リディアが知った限りでは、食堂は安い設定からかなり高い設定まであるようで、デザートが付いていたり、お肉があったりと差は大きいようだ。それ以外にも学生寮の料理場を使う場合、設備使用料というのが必要だったり、授業で使う道具や素材も手配できるらしく、お金がない場合は採取に向かう必要があると言う。生活用品も支給はあるが、足りなくなれば買う必要がある。成績を良くしてお金をもらうか、敷地内の冒険者組合で稼ぐか、様々な工夫が必要だと言う。
「なかなか難しい話だね、普通に生活するにしてもお金は必要だから、否定したり批判したりはしないけど、聞いた限り他にも融通が聞きそうだね」
元々、入学するにもお金がかなり必要で、仕送りができる家系なら良いが、全員がお金持ちということはない、魔法教会もお金を得ないと物を集めたりはできない以上は仕方がないと思った。
「リディアはお金かなりあるから大丈夫だけど、使い道に気をつけてね。あっ…お父様から伝える話忘れてたけど、毎月お金送るって言ってたよ」
「えぇ…」
少し前にお父様から頼まれた話をした所、リディアは狼狽えていた。既に王国からの報酬や私が得た騒動の対価、無理矢理させられた仕事なども全てリディアに入れてある。その為、既によくわからない額らしく、なるべく手をつけたくないと言うのだ。
「一応、上位成績を目指すのと、空き時間は冒険者のお手伝いするから、本当に困った時以外は使わないようにするつもりだよ」
「リディアのお金だから、リディアが決めたようにするのが一番だけど、理由聞いてもいいかな?」
「お金は凄く有り難く思ってる。少し前の私では考えれないほどの額だし、お母さんの体調も良くなってるし、だけど、集まったお金はアニエスちゃんが色々動いてくれた報酬だから、私の力で手にしたわけじゃないと思うんだ。いずれ、その額に見合う魔法使いになるまで、なるべく使いたくないと思ってるの、ダメ…かな?」
「リディアの考えは真っ直ぐでいいと思う。でも困ったら使ってね、それと一つだけ訂正するなら、リディアは自己評価が低い事かな?確かに私が色々して貯まった分もあるけど、基本的にリディアの人柄、性格、能力、将来性などあげるとキリが無いけど、色々な評価の結果って事は忘れないでね」
謙虚は美徳とゲームで見た記憶がある。リディアは自己評価が低く、自身の能力は高くないと思っているが、実際はかなり違う。初めは確かに私の計画として評価を高めていたけど、今はリディア自身の力で得た評価だ
「ありがと…アニエスちゃん、私何とかやっていけると思う。だから、心配しなくても大丈夫だよ」
「うん、でも何かあったら頼っていいからね、お父様が後ろ盾に付いてるから直接的な事はないと思うけど、リディアに取り入ろうとする人が居たらフレデリカ様に伝えてね」
「アニエスちゃん、私のお母さんみたいだよ!心配してくれてありがとう、でも簡単にフレデリカ王女様には相談できないよ!!」
特におかしな言葉ではないが、二人は自然と笑い合い、その時は私を呼んでねと伝えた。
「それで、アニエスちゃんは帰るんだよね」
「えっ!知ってたの?」
話が一区切りついた所で、リディアは私にそう言った為、驚きつつ、聞いてみると、王都の邸で聞いたらしく、お父様が持ち帰る物を纏めたりと丸わかりだったようだ。
「本当はもっと早く伝えるつもりだったけど、リディアに会うと話せなくてね…私が何か言う事で、万が一入学止めるって言われたらと思うとね」
「自意識過剰だよ…あのね、魔法学園に入学するのは私の夢だったけど、今は通過点に過ぎないの、今の夢と目標はアニエスちゃんに役立つ事だからね。私もアニエスちゃんと離れるのは寂しいけど、頑張って学んで少しでも役に立てるようになるからね」
「私もリディアと離れるのは寂しいよ…私リディアを応援する!応援してるから!だから、リディアに受け取って欲しい物があるんだ!」
頭の中に浮かんだ言葉、それを口にしていくと恥ずかしさを感じてしまう。私何を言ってるんだろ、と思った時には言い終わっていた。
リディアはこれまで沢山貰ってるからこれ以上は貰えないと言う為、それなら入学祝いとして受け取ってと伝えた。
この世界に入学祝いは存在しないのか、リディアは「入学祝い?」と言うのだが、恐らく頭の中でハテナを浮かべているようだ。
「えっとね、簡単に言うなら送別品かな?」
私は次元収納から今日の為に作った魔導書を取り出して、リディアに手渡しを行う。分厚く皮を使って重たい魔導書を手に持つと「お、重い」という言葉が聞こえた。
「あ、アニエスちゃん、この本かなり高価で貴重な本なんじゃ…」
本は手書きで作られる為、ページが多いほど高価になる事から、リディアは手に持つ分厚く重い本を震えながら手に持っていた。
「それは、私が知る魔法で、リディアなら覚え使えると思った魔法を書いてあるの、魔法陣も描いてあるから魔法スクロールを作る時にも役立つと思うよ。全部使える時にはリディアは世界に名を残す魔法使いになると思うかな?」
私が言うのもだが、価値は恐ろしく高いだろう。お父様も欲しがっていた事や王国から見ても魔法を向上させる魔導書の価値は想像できないほどだが、話を聞いたリディアは価値に驚くのではなく、世界に一つだけのリディア用に作られた本という事に驚いていた。
「アニエスちゃん…私の為に分厚い本を書いてくれたんだね、ありがとう…大切にして必死に覚えるから!アニエスちゃんの助けになれる魔法使いになるからね!」
リディアの頬を涙が伝い、雫となり魔導書を濡らした。リディアは慌てて拭き取り、大丈夫かなと心配になっていたので、魔導書の効果を説明する事にした。
「大丈夫だよ。その魔導書は特別仕様で、皮はドレッドドラゴンの皮で保護魔法があるから水につけても全てのページが水を弾くよ。火の中に入れても燃えないし、なんなら大剣で斬ったり、突いたりしても大丈夫、傷つけれる人は倒せるほど強い化け物だからね」
「聞くだけで恐ろしいドラゴンってのはわかったけど、アニエスちゃんは本当に凄いね…その素材を使うって事は倒せるって事だよね、でもそれ程凄い本なら誰かに読まれたり取られたら危ないって事なんじゃ…」
「その他にもこの前リディアに分けてもらった血から魔力登録済み、私がたまに使う魔力錠に近い効果でリディアが手に魔力を送らないとページを開けないから、開いたままだと読まれちゃうのが注意する所かな?ああ、大切な事、絶対に魔導書に魔法を使わないでね。恐ろしい事が起きるから、絶対に注意する所かな」
「つまり私専用って事?寝る前に読むのはやめないと開きっぱなしになるかも、この本に魔法使ったらどうなるか気になるけど、アニエスちゃんがそこまで言うなら怖くてやらないから大丈夫かな?」
試すのはいいけど、大変な事が起きる。全て話そうかと思ったが、隠せてない隠し要素として曖昧に伝えた。わざと魔法を使う事はないはずだ。ちなみに使うとドレッドドラゴンの龍圧が周囲に広がり、レジストできない生物は全て等しくひれ伏すという効果なので、言うほど危険ではない。
「後、これもプレゼント、部屋に飾ってくれると嬉しいかな」
次元収納でクマのぬいぐるみを取り出し渡した。
「可愛いぬいぐるみ!これって何の動物?魔獣?見た事ないかも」
ウサギはいてもクマは見た事ない、もしかしたらいるかもしれないけど、周辺で見当たらない事からぬいぐるみとして販売もされていない、クマと言い張ったが、二足歩行で歩くグリズリーがモチーフとなり、リディアも気になるようで至る所をチェックしていた。
「これもきっと普通のぬいぐるみじゃないよね」
「鋭いね、部屋に置いておくと防犯装置として活動してくれるよ」
「活動?もしかして動くの?」
「危ない時だけね、何段階かあるけど、その状態で動いてもドラゴンは簡単に倒すかな?肌身離さず持てばお守りになるけど、魔導書の番人させてもいいよ。アイテムポーチにしまっておく手もあるけどね…」
私はそう言った後、リディアが常にクマのぬいぐるみを持ち歩く姿を想像しながら、可愛すぎるからダメだと意味のわからない自問自答をしてしまった。
「このぬいぐるみがドラゴンを倒す…ぼ、暴走したりして襲われないかな…」
「魔導書と同じでリディアの血を登録してるから大丈夫だけど、リディアしか登録してない点は注意ね。ちなみに頭部にスイッチあるから、それを魔力込めて押せば起動して、止めるのは暴走を考慮した結果、停止って言うだけだからね」
「あっ!本当にスイッチがある…って今、暴走を考慮って言ったよね」
リディアは暴走しないんだよねと必死に聞いてくる。私はしないしないと伝えた。
本音を言うと魂を付与させて常にリディアを守らせたかった。それができない以上、保険もかけてある。起動させない状態で一定量の魔力もしくは攻撃を与えるとセーフティを解放して動き出す、そんな事は起きないだろうけど、その時は驚く事は間違いないはずだ。
「そのぬいぐるみを簡単に説明するなら、街道歩いてるゴーレムと同じが伝わりやすいかな?」
「あの大きいのと同じ?」
私はリディアに殆ど同じと伝えた所、想像できるかもと言う。私がいない時にお母様と一緒にゴーレムを的扱いとして魔法を使ったと言ってたし、どうなるかわかるはずだ。
「ぬいぐるみ、大切にするからね!」
リディアはそう言った後、私からもプレゼントがあると言い、アイテムポーチからウサギのぬいぐるみを取り出した。ぬいぐるみは市販品だが、高級品質に見えるのと、服を着ていた事に驚いた。
「アニエスちゃんの部屋、ぬいぐるみ少ないから、服は私が作って着せた世界で一つのぬいぐるみだよ」
視界が涙でよく見えなくなってしまう。袖で拭いありがとう、大切にするからと伝えるのが精一杯だった。
リディアは元々、針子としてお手伝いしていた事もあり、衣類含めて裁縫は得意とは知っていたけど、ここまで凄い服を作れるなんて驚いた。私がよく来ていた服をイメージしつつ、可愛くしたらしく、自分が着ない分には可愛いのは好きだ。
「毎日、抱いて寝るから!」
私はぬいぐるみを両手で抱きしめそう言うと、リディアは「それは…どうだろう、寝る時は離したほうがいいんじゃないかな…」と目を逸せて言う為、何故と聞いてみた所、マリーの話を覚えていたらしく、涎の事を遠回しに言うのだった。
大きいので出したままは動けず、一度次元収納にしまうと帰ったら部屋に飾る事を決意した。リディアもテーブルの上に二つとも置いて「そろそろ時間だよね」と言葉にした。
時間の流れは等しく同じなはずが、楽しい一時はすぐ過ぎる。私は頷くとリディアにお別れの握手を行うのだった。
握手を別れにするのはあまりない為、リディアは不思議そうに感じたようで、私は「昔は皆、握手をして別れ、再開した時も握手をしたんだよ」とあくまでプレイヤーが行っていた行為を伝えた
「アニエスちゃん、また会う日まで!」
「リディア、また会う時まで!」
確かに会えない時間が長ければ寂しい、それは間違いない。だけど、私達のお別れに悲しい涙は似合わないので、二人で笑い合うと「リディア、またね」と私は言葉で伝えた。
握り合った手を離した瞬間、リディアは突然私の身体を抱きしめた。
「うわっ!えっ?えっと…」
なかなか良いタックルと思ったが、リディアの手が背中に回された事で違うと分かった。
「ごめん…アニエスちゃん、少しだけ、少しだけでいいから、このままで居させて…」
「うん、ってリディア、また泣いてるね」
「ごめん…アニエスちゃんの暖かさを感じたら勝手に流れてくるの…」
「いいよ、好きなだけ泣いちゃえ」
少しだけ背の高いリディアの頭を私は手を伸ばして撫で続ける。リディアの涙が私の胸を濡らし、リディアの体温が温もりに感じる。それと一緒に暫く会えなくなると言う事が少し切なく感じてしまった。
「もう大丈夫、驚かせてごめんね。私、頑張れるから、長期休みは会いにいくからね!」
「私待ってる!と言うより多分、王都に来る事あるから、その時はこっそり見に来るからね。あっ、後、ケモ耳のお友達作ってね!」
国王陛下から頼まれた事、私自ら提案した事、お父様の事も考えると、王都に私は来る事が多いと思う。それに一人なら飛行魔法で一日あれば移動できると思った。それと同時に私の気になった獣人の子と仲良くなってほしいと伝えた。
「えっ?ケモ?ケモ耳?ああ…獣耳ね…少し話したけど仲良くなれると思うよ…」
リディアはケモ耳を理解したが、急にテンションが下がってしまった。何か嫌な事でもあったのかと心配したが、リディアは仲良くなれると言うので、テンションの下がる原因は違うようだ。
私自身が言った事だが、ケモ耳の話から変える為に元々、話すつもりだった言葉を話すことにした。
「リディアの事、応援してるから!リディアが苦しい時や悲しい時はすぐに教えてね!駆けつけるから!リディアを虐める奴がいたら教えてね!私が排除するからね!ローランに排除させてもいいからね!」
「応援は嬉しいけど、アニエスちゃんに頼りっきりになるのはね。さっきも話した通り、私はアニエスちゃんの力になりたいから、それと排除って言葉が怖いから…」
リディアはそう言うと私から離れた。
手を振り、笑顔で「またね」と言い合い、私は部屋から出たのだ。
「アニエスお嬢様、もう宜しいのですか?」
「うん!」
外で待機していたシャーリーと共に私はお父様の元へ向かう事にした。
ふと、ローランに話してないやと思ったが、先日会った時にある程度、お願い事をしている為、まぁいいかな、と思い何かあればお金はかかるが冒険者組合を通して連絡することにした。
暫く歩いていると、前方から在学生と思われる人達が歩いて来た。
式典会場は少し離れている為、在学生の姿が見えなかった。この建物を経由して移動する事もあるようで、見渡すとある程度の数が確認できた。
「アニエスお嬢様、キョロキョロと見るのはおやめ頂き、凛として真っ直ぐ歩いて下さい」
私の動作を見たシャーリーから注意を受けた。
一言謝り、しっかりと前を向いて進むが、視界の端、私から見ると右側に目を奪うような女の子が居たのだ。
少し長めな薄い青髪、遠目からでも分かる赤色の髪飾り、青を基調に作られた服は中等部の証、背はリディアと同じぐらいで、何故か目を離せなかった。
「アニエスお嬢様!」
「あっ…うん、見惚れてた…って私何言ってるの」
自然と勝手に言葉が出てしまい、頭を左右に振り、冷静さを取り戻そうとした。
私が見ていたことに気がついたのか、女の子はこちらを見て頭を下げた。私も釣られるように頭を下げると遠目で分かりづらかったが、微笑んだ気がしたのだ。
(頭を上げた後、口が動いたように見えたけど、気のせいだよね?)
「確かにアニエスお嬢様が見惚れるのも分かりますが、私はアニエスお嬢様の方が比べるまでもなく可愛いと思いますね」
シャーリーも私と一緒に見ていたようで、真顔のままそう言う為、私は若干顔をひきつり「シャーリー、可愛いはやめて恥ずかしいから」と抗議をした。何が面白いのか、シャーリーは軽く笑い「アニエスお嬢様、行きますよ」と言い、私はモヤモヤしながら歩くのを再開したのだった。
お読みいただき、ありがとうございます。
ブクマやいいね、評価を頂き大変感謝しております。
プロット段階と別れる場所が変わってしまいましたが、きっと話的には大丈夫のはずです。




