表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前の世界で運営者に消されたNPC姉妹が新しい世界で生きて行く  作者: あいか
序章 この世界で妹と再会するまで
35/218

30話 10階層の主

皆様、いつもありがとうございます。

何故か10階層だけで長くなってしまいました。

ボス系以外はサクサク進みますので、よろしくお願いします。


10階層主との戦いです。


私達はしっかり睡眠をして力を蓄えた。

10階層主であれば、そこまで強くはないだろう


「今日は15階層以降まで進むつもりだから、まずは10階層を突破するよ」


そう言うと皆も首を縦に振った。


「俺1人でやらせてくれるんだよな」


「あー、力を見せてくれるんだっけ、わかったよ。でも私達の方にくる魔物は対処するからね」


「それで頼む」


テントを出ると、辺りは静かなものだった。

何も出なかったって事は無いと思うけど、シェイドに聞いてみる事にした。


「シェイド、どうだった?」


『うむ、30体ぐらい襲ってきたので、贄としたぞ』


ふむ、30体ぐらいなら大丈夫そうだね。


「30体か、ありがとね。今日もリディアとシャーリーを守ってほしいけどいいかな」


『構わない』


「ねぇ、今贄ってシェイド様言ってなかった?」


私達の会話をリディアは疑問を感じたようだ。


「うん、シェイドは魔物食べるからね」


『誤解されると面倒なので訂正しよう。魔物も食べるだ』


「ごめん、ごめん。そうだったね」


魔力を私の供給を使わず、どんな場所でも自己で集めれるのはシェイド等、一部の精霊のみとなる。

後は自然から発生する濃い魔力地じゃないと活動ができない。

影に取り込んだ魔物等は、魔力として吸収されるのだ。


「えっ…魔物以外ってまさか…」


「リディア様、深く考えない方が宜しいかと思います」


ローランは辺りを見渡しながら呟いた。


「血の一滴もないところ見ると、全部飲み込んだのか怖すぎるな」


「ま、まぁ、10階層に降りるよ」


私達は10階層に降りると、変わりすぎた光景に驚いてしまう。

かなり広い空間に、中央が村のような構造をしていたのだ。

見張り台もあるし家もある、しかし人が住むような作りではなさそうだ。

私は知識でしか知らない事を、探索している自分にワクワクしてくる。


「ここ、古代遺跡の中だよな」


ローランは夢を見てる風に信じたくないのか、呟いていた。

リディアも異様な光景を見て、驚きつつ話をする。


「まるで何か住んでるみたい」


「皆様、気を抜かないで下さい。見られてます」


シャーリーがそういうと、見張り台のような所にゴブリンアーチャーと、オークアーチャーが複数、こちらを見つめている。

攻撃を仕掛けてこない理由はわからないが、すぐ襲う気はなさそうだ。


「ゴブリンとオークが混在なんて、中々少ない事が起きてるんだね」


しかし、私達の場所が丸わかりになってしまっている。

隠れようにも障害物となる物は、近くにはなかった。

私は一つ確認したい事があり、みんなの前を進む。


「お嬢様、危険です!」


「多分、大丈夫のはず」


やっぱりそうだ。

近寄っても攻撃をしてこない。

威嚇行動はしてるが、弓を射る動作をしない所を見ると、攻撃がこの場所は禁止されてるのだろうか

ゲーム内ならわかるけど、この世界で何でこんな事が起きるのだろうか、考えるのは後にしよう


「皆、あの門から入らない限り、攻撃はされないと思う」


「お嬢様、危険な事をしないで下さい」


「想定以上の数が居そうなんだが、本当にこれ10階層なのか、考えれないぞ」


ローランも今までこんな事なかったようだ。


「わ、私も何とか頑張るよ」


「ローランどうする?1人で本当にいいの?」


「まぁ、捌ききれないかもしれないが、その時は後始末を頼むぞ」


そう言って、門の方にローランは進んでいく。

私達は門の前で中央を見えるような位置で立ち止まった。

中に入ると攻撃される可能性があるので、それなら入らなければいいという考えだ。


ローランが中央付近に近寄ると、ゴブリンの襲撃が始まる。

最初は粗末な棍棒を持つゴブリンの集団が襲うが一瞬で蹴散らす。

だが、厄介なのはゴブリンアーチャーがゴブリンの攻撃にずらして矢を射るので、かなり効果的な戦術を取っている。

それを剣で弾きながらも近くのゴブリンを倒していた。

そこに剣を持つゴブリンやオークが現れ、体を休む暇を与えない波状攻撃を行う。


「!!今、屋根の上が光った!」


一瞬の光の後、4方向からファイアボルトが飛んで中央を焼く、魔術師タイプがいる!

これはもうフィールドボスの戦いと、変わらないように思える。

流石にこのまま増え続けるとローランが危ないと思い、私は助けようと思った。


「このままじゃ、ローランが危ない。シャーリー、私は」


私の言葉を遮るように、シャーリーが喋る。


「お嬢様だけには行かせませんよ。本当なら私だけ向かう所ですが、待機をお願いしても来るでしょうからね」


「リディアは待ってて、魔物が多すぎて危険だから」


最初はリディアもと思ったが、シェイドの効果範囲外から連続で攻撃されると、影の防御を突破される可能性があるからやめたのだ。


「で、でも私も皆と一緒に戦いたい」


リディアは私の手をながら言ったのだ。

ぐぅぅ、手を握りながら言うのは反則だよ、と思いながら決心する。


「リディア…わかったよ。無茶しないで、屋根の上だけ狙って倒して」


上からの攻撃が正直厄介と感じてる為、そうお願いをした。


「シャーリーはリディアを守ってほしい。シェイドの影なら大丈夫だと思うけど、少しでも安全に戦いたい」


矛盾しているのはわかっていた。

安全を取るなら私は、リディアを古代遺跡に連れてこなければ良かったはずなんだ。

でも、他の誰かが傷つくのは私は嫌だ。


『ローラン!数が多いから今から私達も中に入って戦うよ!』


念話で伝えるが、聞こえてる形跡はなさそうに思えた。

主やボスは転移阻害だけでなく念話も遮断するので、ここはエリア外の可能性が高い。

聞こえてなくても、する事は同じだ。


「いくよ!」


全身に魔力を流して、身体強化をする。

そして門から入り、屋根のゴブリンやオークを、マジックアローで倒して中央で捌いてるローランに近寄る。

リディアもファイアアローで援護をしてくれた。

石を飛ばそうかと思ったが、乱戦になると危険な為、使わず魔法で処理する事にした。


「ローラン!」


前と似た様な状況となる。

私が近寄ると、横からオークが襲ってきたので、ローランが斬りつけ倒す。


「おい!なんで来た!」


「やっぱ念話通じてなかったね。数が多すぎて、まずいと思ったからだよ」


「はぁ、俺は大丈夫だ」


確かに魔法も当たってたはずなのに焦げてないし、怪我もしてない様だ。


「屋根の上からずっと攻撃されてるじゃん」


「ああ、さっきから鬱陶しいゴブリンだな。先に近寄る奴を倒してからと思ったが、アニエス嬢に心配されちまうから、倒すとするか」


雰囲気が変わった。


「白銀剣ギグサロス!俺に力を貸してくれ!」

 

前に見た、剣の解放だ。

剣から魔力の光が漏れて、ローラン自身の髪も青から銀色に変わる。


「剣技、飛翔斬撃(ひしょうざんげき)


ローランはそう言いつつ、剣を屋根の上にいるゴブリンに向かい横向きで斬る。

すると白く光る斬撃が飛び、ゴブリンに当たる。

飛ぶ斬撃は一度に4体のゴブリンアーチャーを倒した。

私は今の攻撃で驚き声を出した。


「なっ!!」


「驚かせてすまないな、魔法は苦手な分この攻撃が有効なんだよな」


私が驚いたのは、技を言葉にした事だ。


「なんで、剣技を言葉に…ごめん。後で聞くから教えてね」


「ああ、わからんがわかった」


雷撃で近寄るゴブリンとオークを貫きつつ、私はローランと約束する。

近くに魔物が居ない時は、屋根にまた出てきたゴブリンやオークをマジックアローで攻撃した。


「倒しても倒しても次から次に出てくるな、主はここにいる全員なのかよ」


私もここに来て既に15体以上は倒していた。

何故だ、主いや、ボスが現れない。

私がアーチャーを攻撃できないタイミングは、リディアがファイアアローで射抜かれていくのだった。


「今度はハイオークかよ」


次々と現れる魔物に、ローランはぼやきつつ対処をする。

殆どが一撃で魔物を倒し、すぐ体を動かしていた。

同じ場所に留まると、攻撃を受ける可能性が高まるからだ。

反対からの増援はシャーリーが対処しているのだが、それでも数が多く倒すのが大変になる。


「ああ、鬱陶しい!数が多すぎだ!アニエス嬢、何とかならないか?」


ハイオークの振るう剣を受け流しながら斬り倒し、ローランはたくさん出てくる状況をなんとかしてほしい、と言っていた。


「ローラン、時間稼げるなら辺りの家ごと吹き飛ばせるけど、どうする?」


今日進む魔力の事を考えていたが、どちらにしても消耗戦になると意味がない、それなら一掃したほうがいいと思ったのだ。


「その話乗った。俺が敵を寄せ付けない様にするから、やってくれ」


「わかった」


『シャーリー、リディア、私の近くに来て、魔法で一掃するから』


門の中だと念話が届くはずなので2人に伝えた。

2人が走って、こちらにやってきた。


「正直、無限湧きかと思うぐらい出るから、魔法で一掃する。魔力を貯める間、私は無防備になるからローランと一緒に守ってほしい」


詠唱魔法の弱点がこれなのだ。

動きながら詠唱も出来ないことはないが、この体だと体力面で問題が出てしまう。


「お嬢様、お任せください」


「私も魔法でアニエスちゃんを守る」


「アニエス嬢、ちなみにどんな魔法なんだ?」


「地面を攻撃する魔法だよ。私の周りにいたら影響ないから安心して」


「マジックブースト」


連発できない魔法なので、マジックブーストで威力を強化する。


「豪傑なる地の精霊よ…巨岩の楔を放ち…怒りの鉄槌を下せ…契約者アニエスが命ずる…原初の裁きを受けよ。全てを砕く大地の力!アース•アンガー•ブレイク!」


広範囲に岩の塊を降らせて、同時に同じ範囲を揺らし、ランダムで地割れを起こす精霊魔法の1つだ。

ぐぐっと、魔力がごっそり減っていった。

マジックチェーンに付けた魔力回復薬を飲み、ここから離れない様に皆に伝えた。


「み、みんな、絶対に離れないで!すぐ魔法が発生するから!」


『精霊魔法の契約使用とはな、大地の怒りとは無茶をする』


「シェイド!防御して!」


『任せろ、シャドウプロテクト』


シェイドの影が、私達を包み込む。

それと同時に地面が揺れて、古代遺跡の中のはずが天井から岩が降り注いだ。

揺らす地面は地震を強化した物で、断層をずらして地割れも起こす。


「あああ、アニエスちゃん!これ大丈夫なの?」


リディアは慌てふためき私にしがみついている。


「うおお!すごい揺れと音だな」


「世界の終わりは、この様な感じなのでしょうかね」


「大丈夫だから多分…」


「アニエスちゃん、多分って今言ったよね!」


「ちょっとゴブリンとか多くて、鬱陶しくてついね」


この威力だとマジックブーストが余分だったようだ。


『主よ我の精霊魔法でこの空間ごと、侵食すれば良かったのではないのか』


地下全域をシェイドの影で覆い尽くして、飲み込む技だ。

魔力消費は、今よりも多く必要になるので、使わなかった。

他には威力は高いけど、アイテムも全て闇の中に沈めるので使わないのだ。


『影を解除するが、必要ならば視界を塞ぐので言うといい』


「かなり不安なんだけど…」


私も大体威力が予想できるから、シェイドが言おうとしてる事はわかってしまった。

ローランは子供のようにワクワクしてる気がするけど、気のせいだよね。


「俺もドキドキしてきたぞ」


私達を覆う影が取り払われる。

そこには辺り一面が、天井より降り注いだ大岩や地面が裂けていたりと、先程と変わり地獄と化していた。

村の構造物は全て潰されて、先程まで何があった場所なのかもわからなくなっていた。


「これは…階層主も倒したって事でいいのか」


「う、うん。ちょっと想定外だけど、視界も良くなったし、多分倒してると思うよ」


「うっ、ゴブリンやオークが岩でぐちゃぐちゃになってる…」


「リディア様、あまりご覧にならない方が宜しいかと思います」


そう言ってシャーリーはリディアの視界を塞いだ。


「やっぱり、マジックブーストは余分だったね」


倒さなければ意味がないと思い使った事で、この現状を生み出してしまったのだ。


「シェイド、影で下る階段までリディアとシャーリーを移動させれる?」


「妨害効果が消えてるので、移動魔法は使える様だ。了解した移動させよう」


階層主がいると、転移魔法や移動魔法は阻害される。

使えると言う事は、完全に倒した様だ。


「お嬢様は、どうするのですか」


「ローランと、辺りを一応見てくるよ」


「俺も行くのか…」


ローランはさっきまでテンション高めだったのに、この光景を見てからはテンションが下がっていた。


「本当はお止めするべきですが、気を付けてください」


「シャーリー、いつもごめんね。ローラン、行こうか」


シェイドの影に吸い込まれてシャーリーとリディアは移動した。

私達は、地獄の様な現状を歩き確認をする。

古代遺跡の主を倒すと報酬があるはずなのだ。

流石に魔法で壊れたり、裂け目に落ちたりはしてないはずなので、2人で探すことにした。


「本当に何かあるのかこれ、どこまでも魔物の死骸だぞ」


「あるはずなんだよね、いい感じのものあったら勝手に拾っていいからね」


「魔石も砕けてるのが多いからなぁ、良いのがあるといいんだが…」


そこは冒険者だ、気持ちを切り替えて探してくれてる。


「よく、あんな魔法使って平気なんだな、この馬鹿げた威力だと魔力も相当使うんじゃないのか」


「うん、魔力はかなり使うけど、後1回ぐらいは使えるよ」


「やっぱりアニエス嬢は不思議だな。まるで師匠と一緒にいる様な感じがする」


「あっ!ちょっと忘れてたけど、さっき戦いで屋根のゴブリン攻撃した時、戦技を言葉にしたよね」


「ん?ああ、言葉にしないと使えないからな。師匠から教わった技は全部、剣の動きでは使えないんだ」


「そう言う事だったんだ」


私は動きを止めて、考えをまとめる。

つまり、自分で覚えた技は熟練度的な要素で、言葉を発しなくても使える様になる。

しかし、他者から教わった技は、従来通りに言葉にしないと使えないという事だと思う。

情報が少ないから、現状での推測にはなるが、おそらく合ってると思う。

しかし、それを教えた師匠って一体…


「アニエス嬢、アニエス嬢!」


「うん、あ、ごめん。つい考えちゃってた」


「考える事は後にしようぜ、後はあの大きな家だった所だけだな」


そう言って近寄ると、降った岩にゴブリンキングとオークジェネラルが潰されていた。


「無残な感じだが、これ階層主だよな」


「多分…」


「普通に戦うと面倒な、ゴブリンキングとオークジェネラルが、こんなに簡単に倒されてるなんてな」


そう言いつつ辺りを漁って、おっ!いい武器だなと言いながら集めてるのは流石だと思う。


「おそらく魔法武器(マジックウェポン)の斧と剣、後は銀で作られた防具ぐらいか、銀の防具なら溶かせば必要な材料になるのか?」


「溶かさなくても使えるから大丈夫だね。武器はローランが貰ってよ。私は材料集まればいいから」


「本当にいいのか、俺としてはありがたいんだがな」


「あっ!この瓦礫持ち上げれる?下に何かある」


私は瓦礫の下から箱が少し見えていたので、ローランにお願いした。


「ああ、多分大丈夫だ」


そう言ってローランが瓦礫を持ち上げると、下に箱があった。


「ふう、それが主倒した報酬とかなのか?」


「瓦礫が落ちても壊れないところ見ると、間違いないと思う」


開けるねと言って、私は開けた。

中には袋に様々な宝石が入っていた。

袋自体も何かの魔法がかかってる様で、持ち上げても重さを感じなかった。

やはり思った通り、素材が多く手に入るダンジョンで間違いない様だ。

これだけ上質な宝石だと魔力を込めやすいのと、試したい事にも使えそうだ。


「すげぇな、こんな量はじめて見たぞ」


「ローラン、どれがいい?」


「いやいや、流石にもらえないぞ」


「じゃあ、私が選ぶね、これとかどうかな」


そう言って、ローランに似合う宝石を渡した。


「俺の話は無視かよ!これは…綺麗だな」


「銀結晶の塊で魔法媒体にもなるから、よかったら帰った後になるけど、魔法付与して魔法道具にするよ」


「そんな事もできるのかって、あの剣とかも作ってたな。じゃあ、帰ったらお願いするかな」


ふふ、と2人で笑いシャーリーとリディアが待つ階段へ向かう。


「2人とも遅いです」


シャーリーがそう言いリディアももう!と言っていた。


「ごめんごめん、2人にもプレゼントあげるよ」


私はそう言うと、袋から宝石を取り出す。

はい、とシャーリーとリディアに渡した。


「お嬢様、お気持ちは嬉しいのですが、この様な高価な物は頂くわけには」


「アニエスちゃん、私こんな高いの持ったら、死んじゃうよ」


時折リディアは忘れるけど、金貨を考えるとそっちの方がおそらく高いよと思った。


「ここの主倒した報酬だから、帰ったら魔法道具(マジックアイテム)にできるけど、そっちの方がいい?」


「リディア様、お嬢様は一度決めると曲げませんので、ありがたく頂くとしましょう」


2人の私への対応が、少し傷つくよ。

さて降りようかと言った時に、ローランが立ち止まった。

私は何か見つけたのかと思って、ローランに声をかけた。


「どうしたの」


「危ねぇ!」


ローランは剣で飛んできた斧を弾き返した。

斧の威力も高い様で、もの凄い音と接触時に衝撃波が発生して、私は後ろへ飛ばされた。


「きゃっ!」


体が軽いので踏ん張りができなかったからだ。

思考を止めてはいけない、何が飛ばしてきたかを私は視界の中から探す。


「オマエラ、ユルサナイ、ユルサナイ」


「なっ!うそっ…」


見た目は禍々しく、半分がゴブリンキングで、もう半分は、オークジェネラルの見た事もない魔物がそこに居たのだ。


「おいおい、アンデット化超えてるだろあれ、魔物が合体なんて俺もはじめてだぞ」


『闇属性の魔力を感じるな、負のオーラが集まって亡者化して、肉体を変えた様だな』


アンデット化と違う初めて見る光景で、私も正直困惑していた。

しかし、今は考えてる場合ではない為、階段を降りることにする。


「皆、階段を降りて!」


リディアとシャーリーが降りようとするが、何かに阻まれる。


「お嬢様、階段に近寄れません。何かが塞いでます」


「透明な壁?見たいなのがあるみたいだよ」


「くっ…やられた」


「おい、どうした下の階層に行けないのか」


『ふむ、阻害されてるな』


シェイドが影を伸ばして、透明な壁を調べて、そう言った。

私はそれを踏まえて、起きてる状況を説明するのだった。


「おそらく転移、移動阻害(ディメンションロック)を使ってるんだと思う。あれが階層主と認識されてるみたいで、倒さないと無理そうだね」


「わかった、今回は取り巻きもいないから俺1人で片付ける」


「ローラン、私も戦うよ」


「アニエス嬢は魔力の温存を優先してほしい。俺1人で十分だ」


そう言って再度、剣を解放させて光らせる。

髪も銀に変わり魔力が可視化されてる。


「俺の剣は光を宿してるから、あんな奴らには効果抜群なんだよ」


そう言って足に力を入れて、間合いを縮める。

魔物は片手に持つ斧を縦に振り下ろした。

それをローランは横にずれて躱し振り下ろされた腕を斬ろうとする。

しかし、もう片方の手に持つ剣で、薙ぎ払われローランが弾かれる。


「中々、見た目以上の力と速さだな」


「ユルサナイ…ユルサナイ…」


白銀剣二段階解放(セカンドリリース)!」


白銀剣が一回り大きくなった。

片手剣から大剣となり大きさだけでなく、流れる可視化魔力も増大している。


「1の剣、瞬斬(しゅんざん)


ローランはそう言うと、一瞬で魔物の前に移動速度により攻撃力を増した突きを放つ。


「見えなかった、それにあんな大きな大剣で突きを放つなんて…」


魔物の腹部に刺さり、魔物が苦しむ。

すぐローランは足で魔物を蹴り、反動で大剣を抜いた。

太剣が抜かれて魔物は膝を地面につける。


「終わりだ」


また瞬時に移動をして、大剣を使い首を斬り、そのまま倒した。

胴体が地面に倒れ動く気配はなく、階層主に勝てたようだ。


「中々の強さだったな」


白銀剣への魔力供給を止めると、元のサイズに戻り剣のホルスターに仕舞う。

髪も元の青色に戻った。


「ローラン、お疲れ様。やっぱり強いね」


「相性が良かっただけだな。光の恩恵が無かったら、違った結果だろうな」


明らかに無くても、勝てそうな強さだった。

あの感じだと力をまだ隠してそうだ。


「ローラン、前よりも格段に強くなってますね。剣聖の称号は伊達ではない、と言う事ですか」


「俺は剣を振るしか出来ないからな、これを極めるのが使命なんだよ」


すぐカッコ付けるが、先程の圧倒的な戦闘を見ると、私もかっこいいと思ってしまった。


「ローランさん、凄いです!流石、銀の戦士!」


リディアはローランの戦いを見た事で、はしゃいでいた。


「その呼び方はやめてくれ、心を抉られる」


『ふむ、強いな、機会があれば、我とも戦ってほしいぐらいだ』


「それは出来れば、断る方向でお願いしたい」


ローラン可哀想に、シェイドに目をつけられたら間違いなく、戦う運命になるよと言いたかった。


「これで下に迎えるはずだから、進んでみよう」


下へ続く階段は透明な壁が消えて、降りる事ができた。

お読みいただき、ありがとうございます。

ブクマやいいね、等ありがとうございます。

最近増えていき、とても嬉しく、励みになります。


何か気になる事や、こうした方が良いのでは、とかここはダメという所など、あればコメント頂ければ幸いです。


私が書ききれないだけで、リディアやシャーリーも戦ってます。

シェイドも影からつまみ食いしてます。


次は新たな階層へ


お恥ずかしい話ですが、表記揺れが多数あるのを確認してます。

読みづらいかと思いますが、徐々に編集致しますので、何卒よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ