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前の世界で運営者に消されたNPC姉妹が新しい世界で生きて行く  作者: あいか
序章 この世界で妹と再会するまで
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27話 準備期間、シャーリーの悩み事

いつもありがとうございます。



私は魔法装備の製作を開始して、時間があまり読書を久しぶりにする事にした。

本を読むのは好きなのだが、最近は時間があまりなく、ゆったりと出来なかったのだ。

幸いにもシャーリーは準備で離れてるから、いつもは読めない本を取り出して読む事にする。


「す、素晴らしい…この時間は感動的だよ…」


本は知識を増やせるから好きだ。

それがどんな本でも私の考えは変わらない、老後は本に囲まれて生活したいと思ってるほどだ。


「お嬢様、夕食の時間です」


「うわぁ、シャーリー、急に話しかけないでよ。びっくりして、死んじゃう所だよ」


「申し訳ございません。ですが、何度も何度も、部屋の外から声をかけたのですよ」


「うう…ごめん…」


やはり知識の探求には、時間が足りないようだ。

食後はいつも通り過ごして、1日が過ぎて行った。

そして次の日、できる事を行いつつ時間を使った。


『 魔法装備の製作が完了しました…』


アキュミレイトリングが出来上がり、脳内に直接言葉が届く。

私は早速、収納魔法を使い取り出した。

銀色の細い腕輪で、赤い宝石が付いている。

吸収限界はなく、入れ放題のはずだ。

私の現在の魔力量は、最大で超級魔法2発ぐらいは使える。

2日分がリングに貯まれば、かなりの量になるはずだ。

そうなると、今まで使えなかった戦術も可能となる。


「じゃあ早速、魔力を流してみよう」


リングに向かい魔力を流すと、赤い宝石に吸い込まれていく。

どんどんと入っていくのが少し楽しくなり、限界ぎりぎりまで送ってしまった。


「魔力減少で、気持ち悪い…」


急激な減少により、魔力酔いと同じく気持ち悪さを感じてしまった。

ベッドにぐだっと寝転がって、回復を待つことにした。

もう失敗を繰り返さない事を心で誓いながら、私は目を瞑った。


「お嬢様、宜しいでしょうか」


あと少しで眠りそうなタイミングで、シャーリーが部屋に訪ねてきた。


「うん…入ってきていいよ…」


失礼しますと言いながら、シャーリーが入ってくる。


「お嬢様、お体の調子が悪いのですか?」


ベッドで寝ている私に、シャーリーが近寄り心配していた。


「違うよ、これに魔力を送ってたら、魔力酔いになっただけだから」


そう言って、腕に付いているリングを、シャーリーに見せる。


「安心しましたが、無理をしないでください。また、見たこともない物ですね」


そう言いつつシャーリーは、リングを見つめる。

私は効果をダメージを受ける事を除き、話した。

それを言うと、間違いなく止められるからだ。


「で、シャーリーどうしたの?」


「そうでした、ご相談したい事があるのです」


そう言ってシャーリーは、話しだした。

どうやら、自分の力に不安を感じているようだ。

ローランの強さを見て、以前よりも強くなっていた事が、不安の一つらしい。

私の基準で言うと、シャーリーもそんなに変わる事はなく、強いとは思う


「なら、訓練所でちょっと試してみようか」


準備期間はリディアも邸には来ないので、時間はある。

私はグッと体を起こして、ベッドから起き上がった。


「宜しいのですか?」


「魔力酔いは、すぐ治るから大丈夫だよ」


2人で訓練所に向かうと、幸いな事に誰も使っていなかった。


「シャーリー、剣術は何処かで習ったの?」


「私の剣は騎士団の型になるので、基本的に対魔物用ですね。騎士団では2人1組で攻守分かれて、魔物と戦います」


つまり、1人が攻撃に専念して、もう1人は受け流したり守ったりするようだ。

それで剣と盾で分かれるらしい。

シャーリーの動きが、攻撃型の理由がわかった気がした。

少しの間しか見てなかったけど、オークの時すぐ飛び込んで戦っていた事が目に浮かんだ。

通常なら守り役がいるから防御は気にしない為、あの動きができるようだ。


「わかった気がした。だからシャーリーは攻撃型なんだね」


「いえ、私は元々1人で戦ってたので、今と変わらない動きです」


ん?おかしい…話を聞いた事と違う様な気がしてきた。

2人1組は何処にいったのだろうか


「それじゃあ、危なくない?」


「怪我をすることもありますし、体には傷跡もあります。ですが、当時私は1体でも多くの魔物を倒したかったので、常に攻撃し続けてました」


確かにお風呂で傷を見た事がある

その為、今もスタイルが変わってないそうだ。

何かそこまで、シャーリーを駆り立てるのだろうか

私は気になって、聞くことにした。


「シャーリー、言いたくない事なら、答えなくていいんだけど、そこまでする理由聞いてもいい?」


「お嬢様には話そうと思ってましたので、大丈夫です。いい話ではないですが、宜しいでしょうか」


そう言いながら、話をし始める。


「私は両親を魔物に殺されたのです。ローランと境遇は殆ど同じで違いがあるとしたら、当時の私は弱く、逃げようとした事でしょうか」


私の胸の鼓動が早くなる。

聞くのが怖いと感じたからだ。


私は、その壮絶な話をしっかりと聞いた。

簡単に要約するなら、魔物に両親を殺されて、自分も死にかけ自暴自棄になり、死ぬ事を決意したが止められ、その力を魔物にぶつける為に、必死に訓練した様だ。


内容があまりに生々しく、魔力酔いの気持ち悪さもあり、吐きそうだった。


「シャーリー…吐きそう…」


「お、お嬢様!」


両手で口を抑えた私は、自分が涙を流している事に気がついたのだ。

いつの間にか泣いていた

シャーリーの話に感情が揺さぶられてしまった様だ。

シャーリーに抱き抱えられ、適切な場所に移動して事なき終えた。


「シャーリー、思い出したくない事話させて、ごめんなさい」


「いえ、私の方こそ、あの様な気分を害す話を聞かせてしまい、大変申し訳ございません。悲しい出来事でしたが、魔物から守る為に忘れない様心に刻んでるのです。ですので、そんなに悲しまないでください」


私が悲しくなります、と言ってまた知らないうちに流れていた涙を、シャーリーは拭ってくれた。

私の意志とは別で、勝手に流れてきてしまう。

おそらく、この体の年齢に引っ張られてるのだろう。


「違うよ、シャーリーは悪くない、私がそもそも魔力酔いだったのが原因だし、その出来事も魔物が悪い、シャーリーは悪くないよ」


「ふふ、当時の騎士団長と同じ言葉を仰るのですね」


当時の騎士団長ってお父様の事だ。

フィリスやローランだけではなく、身近にこんなにも魔物の被害を受けた人がいるなんて、私はどれだけ温かく生きてきたのだろうか、悔しく思える。

同じ事を起こさせない為にもやはり、一刻も早く防衛力は高めなければならないと再度認識した。


「今の私は、お嬢様に救われているのですよ」


微かに聞こえる程度の声で、シャーリーが呟いた。

殆ど聞こえなかった私は、何か喋ったのか、聞き違いなのか、聞き返したのだ。


「えっ、シャーリー今、何か言った?」


「いえ、何も言ってませんよ」


「うーん、それならいいけど…」


確かに微かであったが、声が聞こえた様に感じたが、本人がそう言うのならそうだろうと納得する事にした。


「お嬢様、お話を戻しますが、私の剣を見てほしいのです」


そう言って、近くの剣を持つ。

この意味はそのままの意味ではなく、剣術としての力量を見てほしいと言う事だろう。

シャーリーの為に、私もできる事は行おうと思う。

過去の話を聞いて、これまで以上に力になりたいと感じたからだ。


「シャーリー、私が相手になるよ」


そう言って、小さい剣を取る。

両手で剣を振るう際に、片方は短い剣を使う事が多いので用意されている。

子供用とかあればいいのだけど、邸に無い為だ。


「流石にそれは、万が一が起きると危ないです」


心配する表情で、シャーリーはそう言った。

みんな私を過保護すぎだと思う

何度か振って風を斬る。

正確な動きにより発する風切り音が、辺りに響いた。


「大丈夫、私を誰と思ってるの」


とカッコつけてみたが、少し前の出来事を思い出して恥ずかしくなった。


「しかし、言い難いのですが、身長差があり、難しいと思います」


「なんて事を…」


しかしよく考えると、剣を振る時に身長差があると、訓練には成らなそうに思える。

後は形を気にして手を抜いたと言われるのも一番嫌な言葉だ。

私は相手が大小問わず、力を出すのが好きなのだ。


「これを見て驚かないでね」


変身魔法は少し苦手だが、私も成長しているのだ。

闇属性魔法、コピーチェンジを使う。

リングから魔力を流し、発動させた。

ズキっと全身に痛みを感じる。

これがデメリットなら問題なさそうだ。

この魔法は常時魔力が必要だが、魔力消費は少なく、姿形を変える事ができる。


使うにはしっかり強いイメージ必要で、大抵の人は失敗するネタ枠と言われた魔法だ。

リディアに魔法を教えてる期間に、私も完璧な発動ができる様努力した魔法だ。

最初は使うとほぼマリエルの姿となり、自分で困惑してしまっていた。


「これなら大丈夫?」


強いイメージ、かつての私の姿だ。

服なども変わるが、見た目を変えてるだけなので能力的な物は変わらない。

この魔法を使用してる間に他の魔法を使うと、変身が解けるので魔法なしの戦いとなる。

疑似的に体が大きくなるが、能力はそのままなので、身長が伸びた感じしかしなかった。


「お、お嬢様ですよね…そのお姿は…」


私の変貌した姿に、シャーリーは驚いた。

長い髪を靡かせる、帽子があれば魔女とも言えるその姿だ。

この場には鏡がないので見えないが、模様が浮かぶ特別な目をしている。

この体の目が欲しい…

誤解を招きそうだが、魔力を見る魔眼と情報を表示して看破する魔眼待ちなのだ。

他にも攻撃する魔眼もあるけど、今欲しいのはその2つだ。

まぁ、あくまで形だけ真似てるので、その様な力は使えないわけなんだけどね


「ふふ、秘密だよ。これなら身長も足りるでしょ。始めようか」


驚きと呆れが合わさり、シャーリーはわかりましたと言った。


「当てる様には打ち込みませんので、本当にご注意下さいね」


「いや、それだと意味ないよ。どんときてよ」


そう言いながら私は胸を手で叩いて、咽せる。


「わかりました。では、参ります!」


そう言ってシャーリーは、剣を眼下に構える。

片足を踏み込み、流れる様に剣先が水平になり、鋭い突きが繰り出される。


動体視力でそれを見ながら私は、頭を動かして避ける

避けないと頭に直撃コースだった。

初撃から剣が間引きされても刺さる突きは殺意の塊だ。

それだけでは終わらず、水平の突きはそのまま横に振り抜かれる。

避ける事は不可能と判断して、剣で受け止める。


「くっ、重い剣だね」


シャーリーの境遇が元となった剣は、力だけの重さではなく気持ちの重さもあり強烈だった。

シャーリーは気を抜かず息を整え後ろに下がり、次は先程の逆を同じ様に突いてきた。


左右の違いはあれど、先程の動きはさっき見た。

剣の動きに合わせて、少ない動きで避ける。

しかし、先ほどと違い突きを行った後に片足を後ろに動かして、その力で剣を引く、その後体を動かして避けた方に突きを放つ。


鋭く急所の頭を狙う、攻撃の連続に押されてしまう。

後ろに下がり、剣の間合いから離れる。

守ってはダメと思い攻めることにした。


「こちらから行くよ」


鋭く早い連続突きを避けて、シャーリーに左から基本的な斬りつけを行う。

訓練用に間引きされてはいるが、剣同士ぶつかり金属音を発生させる。

私はステップで右に動き、体の空いている方に斬り込む。

それをシャーリーは剣を下から半周動かして、私の剣を下から弾き飛ばした。

私の手にあった剣は中を舞い、落下して地面に刺さった。

同時に魔法が解けて、元の姿に戻る。


「あー、私の負けだね」


「お嬢様、お手合わせ、ありがとうございます」


「剣術はかなり凄いと思うよ。ローランにも負けてないと思う」


実際受けてわかるが、生半可な強さではなかった。

しかし、魔物特化とは一体…明らかに人を殺す動きだった様な気がした。


「お嬢様が魔法を使ったら、私には勝ち目はないでしょうね」


どうだろうか、ちょっと気になりはするけど、リングの魔力を無駄遣いするわけにはいかないので、今日はやめておこう。


「シャーリー、前にも言ったけど、近接戦闘得意な方なんだよ、その私に勝てるんだから自信を持っていいよ」


先程の少しの手合わせで口にせずシャーリーは3つ剣技を使っていた。

私は何も使わなかったけど、通常の動きで剣技を使えるなら正直強いと誇っていいと思う。

負け惜しみではないが、実際体力、筋力が全く以前よりないので、比べる事も出来ないほど弱くなっていた。


「お嬢様、ありがとうございます。自信が出てきました」


「そうだ、あの突きって魔物用なの?明らかに人を一撃で倒す動きだったけど」


「あれは対人用です。盗賊などに使う型となります」


だと思ったよ

騎士団って、どれだけの型があるのか少し気になった。

機会があれば聞いてみることにしようと思った。


「ってそれ私を殺すつもりで…」


「いえ、違います。お嬢様の身長が丁度同じぐらいだったので、1番慣れた動きをしたのです。万が一当たったら、その場で自害するつもりでしたのでご安心下さい」


「ちょちょちょ、ダメ!絶対に自害はダメだから今後しようと考えないでね」


避けれてよかったと思った。

シャーリーは命を自分の物と考えてない様に感じる。

以前からそんな気はしてたけど、過去の話を聞き私はそう確信した。

今後、そんな事を考えさせない様に私も、立ち回らなければならない様だ。


その後はシャーリーの要望でゴーレムを出して訓練したり、最後にはガーディアンゴーレムとも戦った。

ゴーレムには負けることはなく、ガーディアンゴーレムは押し切れない状態だった。

どちらも私が処理するから気にしなくてもいいのだけど、ローランと比べているのか本人は落ち込んでいた。

汗を流す為にお風呂へ行き、夕食まで本を読み、昨日と同じように過ごすのだった。


お読みいただき、ありがとうございます。

ブクマやいいね、等ありがとうございます。

励みになります。


何か気になる事や、こうした方が良いのでは、とかここはダメという所など、あればコメント頂ければ幸いです。


シャーリーの過去の話は書いたのですが、ちょっと生々しく消しました。

登場人物紹介を作る時に書こうと思ってますので、簡略的に纏めた様な解釈でお願いいたします。

アニエスは剣術自分では強い方と思ってますが、元々正直戦士系と比べると弱いです。

変身は某MMOゲームに出てくるぐらい完全なネタ枠です。

魔法使えば解ける、攻撃受けると解ける、集中切れると解けます。


次回で準備終了です

お恥ずかしい話ですが、表記揺れが多数あるのを確認してます。

読みづらいかと思いますが、徐々に編集致しますので、何卒よろしくお願いいたします。

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