17話 激戦の後
いつもありがとうございます。
遅れて申し訳ございません。
後書きに少し載せてます。
戦いの後で眠ってからです。
自分の体に意識が入り覚醒する。
清々しい朝の目覚めだ。
いや、違う気がする。
最後の記憶を辿るとあいつを追い返して、眠気が急に襲いかかり眠ってしまったんだった。
起き上がると、どうやら自宅ではない様だ。
森にある拠点のベッドでもなさそうだけど、私はここを知らない。
誘拐という言葉を考えたが、シャーリーが椅子に座り寝ていたので、それは無さそうだった。
周りの調度品を見る限り、中々良さそうな所のようだ。
ベッドからゆっくり起き上がり、床に立つ。
体力的な物も完全回復している様だ。
ふんふんと私は体を動かしてると声をかけられた。
「お嬢様、目が覚めたのですね」
「シャーリー、おはよう」
シャーリーが起きたのだ、どうやら私の気配で起きたらしいけど、そんなスキルとかあるのかな。
とりあえず、どのぐらい寝ていたのか、とあの後どうなったかを聞くことにした。
ベッドに座り聞く準備は万全だ。
「まず、お嬢様が眠った時間は大体1日程ですね。また起きなくなるものかと、心配致しました。その後、残りのオークを撃退と死傷者の救護、浄化と埋葬が行われました。」
「浄化と埋葬…」
死んだ者は、魂を浄化されて天に昇る。
魂の浄化を行わないと、稀に屍人となり動き出す。
私はそれを聞いて拳を強く握る。
つまり、あの戦いで死亡者が出たという事だ。
死亡者なしには難しいが、なんとか出来たのではと思ってしまう。
「オークの拠点から遺品などを回収して、身元が分かる者には返却を行ってます。ですが、遺体は残ってないので判別が困難な様です。兵士と冒険者にも死亡者は出ましたが、オークを早期撃退したので少なくすみました」
「私、もっと守れたはずなのに…」
「お嬢様、全てを救う事は誰も出来ません。人が救えるのは目の届く範囲だけだ、だから目の届く範囲は守り抜け、と昔私は教わりました」
そうシャーリーは言うと、私を抱きしめた。
暖かい人の温もりに私は涙が出そうになる。
「お嬢様は、一番頑張りました。お嬢様がいなかったら、もっと被害は出ていたでしょう」
「うう…みんなごめん…」
堪えていたものが、溢れてくる。
自分の力の無さも、シャーリーの優しさも両方が交わり、涙が止まらなかった。
自分は強いなんて、思い違いだったんだ。
何も強くなかった。
自分のできる範囲を全力でやろうと心に誓う。
「泣いてると年相応に見えますね」
「馬鹿にしてる…」
「でも自己犠牲はやめて下さい。自分の命を軽く考えてる様に見えます」
実際、優先度が一番高いのはマリエルの事だ。
マリエルを助けれるなら、私は喜んで死ぬだろう。
何故かそう思えるのだ。
早く会いたいな。
「さて、扉の前にいるリディア様、盗み聞きは良くないですよ」
そうシャーリーが言うと大きな音を立て、リディアが慌てて入ってきた。
「アニエスちゃん、目覚めてよかったよ」
「いつから聞いてたの?」
話題を変えようとするリディアに私がそう言うと、ううと言いながら困った仕草をしていた。
とりあえず、シャーリーに一番の疑問を聞くことにする。
「で、ここは何処なの?」
「ここは街の治療院ですね。寝てる状態で邸には連れて行かないと言うことで、こちらを借りてます」
「え?借りてる?」
「はい、貸切状態です」
なんですと…
まるで我儘貴族みたいじゃないのそれ!
あわわわしてる私を見て2人は笑っていた。
「ご安心下さい。先程のは冗談です。借りてるのは本当ですが、今回で怪我をした人を手当てする為です。急病人は優先すると言う話なので、強引に行ったわけではないです」
「もう!からかわないでよ」
そんな話をしていると扉が開き、お父様が入ってきた。
「起きたようだな。アンナに言い訳するのが大変だったぞ。で、話は聞かせてもらえるのかな」
私は念の為に、結界を張り話をする事にした。
シャーリーやリディアと同じ話をお父様にも話す。
話せる範囲でと言う事にはなるけどね。
お父様は考えるような仕草をしながら、私の話を聞いていた。
「信じがたい話だが、実際この目で見てるからな。魔力量も異常なぐらい多いのも見える。私の知らない魔法もたくさん使ってる。そうなると真実という事になるな」
「こんな私が娘って嫌ですよね…」
言いたくなかった理由の一つはこれだ。
全く他の意思が宿ってる人間は、恐ろしく思えるはずだ。
言ったら拒絶されるのではという恐怖で、言えなかったのだ。
「昔がどうであれ、私の娘には変わらないぞ。どんな過去があってもアニエスはアニエスだ。私達の娘だよ」
「お父様!ありがとうございます」
嬉しくなり抱きついてしまった。
すぐ恥ずかしくなり離れた。
「でだな、これは父親からの話ではなく、領主としての話なのだが、街の街道の防衛面を何とか強化できないだろうか」
お父様は今回のような魔物が、街道を襲ったりするのを防ぎたいという事だった。
私は暫く考えた。
製造に時間はかかるが、やはり攻防戦とかでも使われるゴーレムが一番かな。
他は火力特化しすぎで、被害出そうだし。
「ありますが、お父様、それを作る為の素材を私は持ってないです」
「何が必要なのだ。私でなんとかなるものは手に入れてくるぞ」
「ある程度、防衛の力があるとすると、ゴーレムが一番です。魔導コアと言うのが、製造に1体につき5つ必要です」
「魔導コアか…遺跡で取れるとは聞いたことがあるが、王都で探してみるか。で、それはどれだけの強さなんだ?」
「1体がオークジェネラルと同格で、魔導コアが壊れない限り近くの土で自動修復します。注意があるのは、魔導生物という分類になるので、敵意を感じると攻撃します。もちろん攻撃した場合も反撃するので、街道に設置するなら、ゴーレムを攻撃しないように通達が必要です」
魔導生物は魔力感知に長けるので、敵意をすぐに察知する。
その為、悪さを考えてる者が近くにいれば阻止できたりするので、使い方次第では便利になる。
「そこまで強いとなると安心はできるな。街道を利用するものに通達を出す事はできる。今回の事があって巡回を強化する事にもしたので、なんとかなりそうだな」
「ちなみにお父様、魔導コアの入手はある程度、目星が付いてます。先程の話引き受ける代わりに、二つお願いを聞いて下さい」
「私にできる事なら叶えよう」
「一つ目は、魔導コアの入手の為に遺跡への立ち入りの許可です。場所は私の精霊が見つけてますので、大丈夫ですが、規模次第では1日では帰れないと思います」
「正直、許可を出したくはない。理由はアニエスを危険に晒したくはないからだ。だが、私が止めても1人で行くのだろう、それならシャーリーともう1人前衛を連れて行くのであれば、なんとかしよう。二つ目はなんだ?」
「二つ目は、7歳からの魔法学園の初等部に入るのを、取りやめてほしいです。中等部からは入りますが、先程のゴーレムを作るのは時間がかかるのと調整もあります。そうなるとすぐ離れるわけには、いかないのです」
私がそういうとかなり悩み出した。
「今すぐには約束できないが、善処しよう。ああ、そうだ、あの戦いでアニエスを見たものには見た事を誰にも喋らぬように指示してるから安心するといい」
そう言ってお父様は、仕事に戻っていった。
とりあえず、現状のやる事も決まった。
後は上手く初等部を回避できれば、想定通りとなりそうだ。
「アニエスちゃん、初等部行かない気なんだね…」
リディアが寂しそうに話しかけてきた。
「中等部からは入ると思うからごめんね」
「ううん、街の防衛強化は大切だもんね。フィリスちゃんのような子はもう出さないようにしないとだね」
魔物に両親を殺されるなんて、起こってはいけないのだ。
お父様に言われなくても、ある程度はなんとかするつもりだった。
「さて、邸に帰ろう。フィリスが待ってるはずだからね」
「アニエスちゃん、私も行ってもいいかな?」
「勿論、元々トラブルがなければ、お泊まり予定だったからね!リディアそれでも大丈夫?」
「うん、さっき一度家に帰って、伝えてるから大丈夫だよ」
「お嬢様、奥様にはお友達の家でお泊まり会をやってる、という事で旦那様が伝えてます。話は合わせて下さい」
何、その無理な設定。
何処の誰とかも考えてないらしい。
それで信じるお母様もお母様だよ。
「お嬢様、一つ相談事がありますが、宜しいでしょうか。」
「何?大丈夫だよ」
「お嬢様は剣の修繕も可能なのでしょうか。先程のゴーレム製造のようにもしや可能なのかと気になりまして」
「武具の修繕は私の専門外だよ。シャーリーごめんね。でもどうして?」
「硬い魔物の首を刎ねた時に、剣が一部欠けてしまったのです」
「使った所で直してもらうのが一番良いと思うよ。魔導武器は製作者の流した魔力から変わるとそれだけで効力を無くすものもあるからね」
そういうと、シャーリーは納得したようで王都で修理すると言った。
「さて、帰ろうか」
やる事は多いし時間は足りない。
みんなには悪いけど、私は守る為なら無茶するよ。
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本当に遅れて申し訳ございません。
体調不良で寝ていました。
今も体調が改善したわけではないですが、即席で作りましたので後ほど、編集する可能性もあります。
世間で騒がれてる病気ではないのでご安心ください。
次はある程度できてるので、遅くならないかと思います。
何か気になる事や、こうした方が良いのでは、とかここはダメという所など、あればコメント頂ければ幸いです。




