第7話:効率厨の選択と新しい扉
いつもお読みいただきありがとうございます! 第7話です。
今回は氷結弾と3連投石で「Fried-Chic」の狩り条件をクリアしたフリシアが、ゲーマーならではの「時間効率」を追求して爆速でレベル5へ駆け上がるお話です。
リザお姉さんの容赦ない対応にもご注目ください!
氷結弾の3連撃で警備兵の目の前でFried-Chicを倒し、見事に証明書を手に入れたフリシアは、夕方の冒険者協会へとトコトコ戻ってきた。
「おかえりなさい、フリシアちゃん! どうだったかしら?」
エメラルドグリーンの瞳を持つ美しい女性職員「リザお姉さん」が、いつもの温かい笑顔で出迎えてくれた。フリシアは警備兵からの証明書を手渡し、ふと思い出したように言葉を付け加えた。
「そうだ、リザお姉さん……警備兵のお兄さんから、リザお姉さんにこのお手紙を渡してほしいって頼まれました」フリシアは中央にハートのスタンプがでかでかと貼られた甘いピンク色の封筒を取り出して差し出した。「すごく大事な手紙だから、絶対に直接渡してねって念を押されました!」
リザお姉さんは封筒を受け取り、ハートのスタンプを一瞬だけ見つめると……次の瞬間。
ビリッ——!!
笑顔のまま一言も発さず、封筒を真っ二つに破り捨て、カウンター脇のゴミ箱へあっさりと投げ捨てた!
「ひぇっ!?」フリシアは目を丸くして驚いた。「リ、リザお姉さん! それ、警備兵さんの大事なお手紙ですよ!?」
「何も大事なものなんてないわよ、フリシアちゃん〜。ただの生ゴミだもの」リザお姉さんは目が笑っていない完璧な笑顔で答えた。フリシアはギルドの先輩職員の容赦ないドス黒さに密かに背筋を凍らせた。
「ゴミ処理」を終えたリザお姉さんは、その日からフリシアが一人でFried-Chicを討伐できるよう、正式にクエスト受領の許可スタンプを押してくれたのだった。
……
西側の森のエリア。
翌朝、フリシアは本格的な狩りの計画を立てるため、森の浅い場所を散策していた。実際のところ、その近くにはレベル4の土属性モンスターもスポーンしていたのだが、プロゲーマーの思考を持つスピードランナーの彼女は、一瞬だけ視線を走らせて分析すると、すぐさま無視した!
(レベル4の土属性モンスターね……タイムパフォーマンスが著しく悪いわ!)フリシアは頭の中で高速計算した。
1. 普通の小石が使えない:土属性の皮膚と物理防御力が高すぎるため、普通の小石を投げて掠り傷すらつかない。
2. 属性相性の悪さ:自分の氷魔法は火属性には圧倒的優位だが、防御の硬い土属性に投げた場合、氷結弾3連撃(3Hits)を叩き込んでも一撃で倒せない! 再度MPを消費してもう1セット(計6Hits)投げる必要があり、リソースと時間の無駄遣いになる。
3. 時間あたりの価値(Value per Time):レベル3の火属性であるFried-Chicなら、弱点を突く氷結弾1セットでわずか1秒で即死する。しかもドロップする鶏肉と火の魔石は、レベル4の土属性モンスターのドロップ品よりも遥かに高値で売れる!
(討伐スピード+高価なドロップ品+MPの節約……Fried-Chicを狙い撃ちして周回するのが最高の選択ね!)
Fried-Chicのメインスポーン地点を特定すると、プロゲーマーのロジックがフル稼働した。他の冒険者のようにモンスターを追いかけて走り回る必要などない。
スキル威力360%に属性相性の2倍を掛け合わせると、実に720%という凄まじいダメージ倍率になる!
この圧巻のダメージ補正に加え、詠唱時間を挟まずに遠距離から投擲を叩き込むため、空間から出現したばかりのFried-Chicは、わずか1秒で急所を打ち抜かれて光の粒子となって消滅していくのだった。
次のFried-Chicがスポーンするまでの約6分間のインターバルも無駄にはしない。落ちた魔石とドロップ品を回収し、座ってMPを回復させながら、次元ポーチの中に次の周回用の氷結弾を生成してストックしておく。
完璧な循環狩り! 速い、美味しい、そして弾薬コストは完全ゼロ!
夕方、フリシアは大量の魔石と新鮮な鶏肉の袋を抱えて、満足げな笑顔でクエストの報告に戻った。
(ふふっ……こんなに大きな鶏肉なら、家に持ち帰ってパパとママと妹に唐揚げを作ってあげられるし、余った分は市場に売ればたくさんのお金になるわ!)
……
さらに一ヶ月の月日が流れた……。
フリシアによる鶏の狙い撃ち周回は順調に続けられ、彼女のジョブレベルが5に達した頃、投擲スキル「Rapid Throw」の熟練度もさらに引き上げられた! これまで一度に3Hitsだった連投が、一瞬の間に最大4Hitsまで叩き込めるようになったのだ!
そしてある日の午後、再び頭の中にシステム通知音が響き渡った!
【 キャラクターレベルアップ:Level 4 ➔ Level 5 】
夕方、フリシアは満面の笑みで冒険者協会へと戻り、いつものように受付のリザお姉さんに冒険者証を提出した。
「リザお姉さん、私、レベル5になりました!」
リザお姉さんがカードを受け取り処理を行うと、金属プレートの上の光る数値が「Lv. 5」へと更新された。リザお姉さんは思わず目を見開き、驚愕で固まった!
「れ……レベル5ですって!? 数週間前にレベル4になったばかりじゃなかったかしら!?」
リザお姉さんは自分の目を疑うように呟いた。(この十歳の小さな女の子……パーティを組んで遠征している大人の冒険者たちよりレベルが上がるのが早すぎるわ……!)
「リザお姉さん……」フリシアは首を少し傾げ、期待に満ちた声で尋ねた。「レベル5になったということは……これで『ファイヤースライム』のクエストも受けられますよね?」
リザお姉さんはなんとか正気を取り戻し、眼鏡を少し押し上げて微笑んだ。「あ……ええ、規定上はファイヤースライムのクエストを受けられるわ。でも……」
「Fried-Chicの時みたいに、ギルドの人か警備兵さんに立ち会ってもらって証明してもらう必要があるんですよね?」フリシアは素早く言葉を継いだ。
「その通りよ、お嬢ちゃん」
「わかりました! 明日また警備兵のお兄さんにお願いして立ち会ってもらってきます!」フリシアは指を立てて自信満々に笑うと、カードを受け取ってレベル5のお祝いとなる美味しい鶏の唐揚げを作るために家路についた!
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ステータス確認
名前:フリシア・バーハート
職業:スカウト(Scout)
Base Level:5
Job Level:5
Skill:Rapid Throw Lv.5
Hiding Lv.1
基礎氷生成魔法 Lv.3
第7話をお読みいただきありがとうございました!
「土属性の硬いモブより、弱点を突けて高価な火属性モブを1秒で倒し続ける方が圧倒的に効率が良い」というガチゲーマー理論を発揮したフリシアちゃんでした!
リザお姉さんのラブレター秒速破棄も恐ろしかったですね(笑)。
次回はついにファイヤースライムとの戦闘! 4Hitsに進化させたRapid Throwと氷結弾がどう猛威を振るうのか……!
「効率重視のフリシアちゃん流石!」「リザお姉さん容赦なくて笑った!」と思っていただけましたら、ぜひページ下部の【ブックマーク登録】や【評価(★★★★★)】、【フォロー】で応援していただけると大変励みになります!
次回(第8話)もどうぞお楽しみに! ✨




