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第4話:腰用次元ポーチとスポーン狩り

いつもお読みいただきありがとうございます! 第4話です。

今回は臨時収入で装備を整えたフリシアが、異世界人が誰も気づいていない『モブのスポーン法則』を利用して効率爆発の爆速レベリングを開始するお話です。

ぜひお楽しみください!



---


Elite Slimeの討伐報酬のおかげで、フリシアの懐は一気に温かくなった。


大部分のお金を家族への美味しいご飯や貯金に回した後、彼女は残りの報酬を手に冒険者用道具店へと直行した。


一番の目当ては「小型腰用次元ポーチ」だ。実際のサイズの10倍程度の容量(約20〜30キログラム収納可能)という初期レベルの普及品だが、フリシアにとっては喉から手が出るほど欲しい宝物だった。この魔法世界では基礎的な次元アイテムは比較的安価で手に入る庶民の味方なのだ。そしてもう一つの目的は、生地が厚くポケットがたくさんついた新しい作業着だった。これなら枝の引っかき傷も防ぐことができる。


……


冒険者協会。


フリシアがギルドに入ると、その姿は初日とは雲泥の差だった。泥で汚れた古い服は清潔な薄茶色の綿の服へと変わり、腰にはコンパクトな小型次元ポーチがちょこんと収まっている。


「わぁ〜、フリシアちゃん!」受付の女性職員がパッと目を輝かせ、明るい笑顔で声をかけた。「新しいお洋服にしたのね! とっても可愛くてお似合いよ!」


「あ……ありがとうございます、お姉さん」フリシアは照れくさそうに頬をかいた。


「おう! 見違えるように綺麗になったじゃないか、お嬢ちゃん!」


後ろから聞き覚えのある低い声が響いた。背の高い先輩スカウトが歩み寄り、バッグからダークブラウンの「上質な軽革のアームガード」を取り出して差し出してきた。


「これは俺からのプレゼントだ!」先輩スカウトはフリシアが辞退しようとするのを察して先回りした。「絶対に遠慮しちゃダメだぞ! 俺が駆け出しの頃に使っていたもので、投擲時の手首の保護や野獣の爪を防ぐのにすごく役立つんだ」


「せ、先輩……ありがとうございます!」フリシアは深々とお辞儀をし、両手首に装着した。


「俺はジョブレベルが50に達したから、これから王都に行って Assassin の転職試験を受けるんだ。しばらくこの街を離れるよ」先輩スカウトはフリシアの頭を優しく撫でた。「また会おう。仕事頑張れよ!」


「試験頑張ってください、先輩!」フリシアは真心のこもった笑顔で手を振って見送った。


その後、少女はいつものようにスライム討伐クエストを受注し、街の外へと向かった。


……


この世界において、冒険者のレベル上げは途途方もなく難しく、遅い。


大半の一般冒険者はジョブレベルを50までカンストさせるのに何年もかかるため、生涯初期職業のまま挫折していく。


・近接職(Fighter / Swordman):モンスターを追って走るだけで疲弊し、攻撃を受ければ怪我をして治療に時間を取られる。


・魔法職(Mage):一回の詠唱に時間がかかり、魔力(MP)が切れれば何時間も瞑想するか、高価なポーションを買わなければならない。


・遠距離職(Archer):射撃の威力と精度は高いが、矢の数に限りがある。撃ち尽くせば草むらを捜索して回収するか、買い足すために出費がかさむ。


しかし、元プロゲーマーのフリシアにとって、そんな制約は存在しなかった。


彼女は東側の草原に茂みが多く、小さな水場があるエリアを見逃さなかった。


(ふむ……このエリア、モンスターの再出現頻度が異様に高いわね。ゲームのスポーンポイントそのものじゃない!)


フリシアはスライムの発生地点を見下ろせる高台の岩場に陣取った。腰の次元ポーチを開くと、中には厳選された質の良い丸い小石がぎっしりと詰まっている。


ジュプッ……。


茂みから緑色のスライムが姿を現した……だが、そいつが動く間すら与えない!


「Rapid Throw!」


シュッ——ドカン! ドカン!


二個の小石が一瞬でスライムを粉砕した! フリシアは走って斬りつける必要も、詠唱でMPを消費する必要も、石を拾いに行く必要もない。次元ポーチに手を伸ばし、新しい小石を取り出して構えるだけだ。ポーチの中の石が減ってくれば、足元にある高台の石を拾って補充すれば無限に弾薬が手に入る。


通りかかる他の見習い冒険者たちは、同じ高台にずっとちょこんと座っている十歳の少女を不思議そうに見つめていた。


「え? あの子……なんでずっと同じ場所に座って移動しないんだ?」

「さあな。一日中同じ場所で待ってたって、数匹しか遭遇できないだろうに」


だが、フリシアの頭の中では真逆の計算が弾かれていた。


(フフッ……みんな効率というものを全然分かってないわね!)


(このポイントのスライムは正確に3分ごとにリスポーンするのよ! ここで待ち伏せて石を投げ、結晶を回収する方が、広いフィールドを歩き回って探すよりずっと省エネで狩り続けられるじゃない!)


異世界の住人には理解できないゲーマーの理論により、フリシアのレベリング効率は街の誰よりも圧倒的かつ継続的なものとなっていた!


……


そして1ヶ月の月日が流れた……。


同年代の子供たちが薬草採取に苦戦し、他の見習い冒険者のレベルがピクリとも動かない中、スポーン地点での無限周回によって、フリシアの頭の中にギルドシステムの通知音が響き渡った!


【 キャラクターレベルアップ:Level 1 ➔ Level 2 】

【 ジョブレベルアップ:Job Level 2 ➔ Job Level 3 】

【 スキルポイントを獲得しました:+1 】


フリシアは額の汗を拭い、表示されたステータス画面を見てニヤリと笑った。


(よしっ! ジョブレベル3! これで投石スキルのヒット数がさらに上の段階に進化するはず!)


---


ステータス確認


名前:フリシア・バーハート

職業:スカウト(Scout)

Base Level:2

Job Level:3

Skill:Rapid Throw Lv.2

Hiding Lv.1

第4話をお読みいただきありがとうございました!

「次元ポーチ×小石補給」と「スポーン地点固定狩り」というMMO定番の放置狩りスタイルを異世界で確立してしまったフリシアちゃんでした(笑)。

念願のJob Lv.3達成で、投石スキルの威力がどう変化するのか……!


「固定狩りフリシアちゃん賢い!」「スキルのレベルアップ結果が気になる!」と思っていただけましたら、ぜひページ下部の【ブックマーク登録】や【評価(★★★★★)】、【フォロー】で応援していただけると大変励みになります!


次回(第5話)もどうぞお楽しみに! ✨

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