第36話:スカウト対スカウトの頂上決戦
読者の皆さん、こんにちは!第36話をお届けします。
アーサー・ライトの無双に沸く会場ですが、第9ブロックにはもう一人の超実力者が潜んでいました!
最高レベル25を誇る短剣スカウト、エズラ・ナイトブレード。
影から襲いかかる強敵に対し、フリーシアは新武器「Royal Crimson Hidden Blade」と試験で培った「氷の球体」を駆使したプロ並みの機転で立ち向かいます!
手に汗握るスカウト同士の頂上決戦を、ぜひお楽しみください!
「皆様! アーサー・ライト選手が4人もの相手を蹴散らした凄まじさに興奮冷めやらぬところですが、忘れてはなりません! この第9ブロックには、まだ触れていないトップクラスの選手がもう一人いるのです!」
実況の声が熱量を帯びて会場中に響き渡る。
「そう、このブロック最高レベルであるレベル25の若きスカウト、『エズラ・ナイトブレード』選手です! しかし、彼は一体どこへ消えたのでしょうか……」
実況は一瞬言葉を息を飲み込み、カメラを通じて彼の反応を探るように間を置いた。
「いました! と……ちょっと待ってください、これは……!」実況の声が一転して極限の興奮に包まれる。「信じられません!! エズラ選手、なんとフリーシアちゃんと激突しております!!」
ワッと観客席全体から即座にどよめきが巻き起こった!
「これぞまさに今大会屈指のスカウト対スカウトのタイマン勝負! 一方は超俊敏な近接短剣スカウト、もう一方は遠距離投擲スカウト! 果たしてこのブロックで最後に生き残るのはどちらなのか!?」
ヒューーッ! ワアアアアアアアアアアアッ!!
地鳴りのような歓声が闘技場を揺らす。観客たちは誰も予想していなかったカードの実現に興奮を隠せない。
戦場へと視点が戻る——。
フリーシアは石壁の陰で静かに呼吸を整え、集中力を高めていた。両手には氷の結晶を固く握りしめ、レンガの隙間から向かい側の影を伺っている。そこにはエズラが潜んでいるはずだ。
両者ともに静寂を保ち、ピタリと動きを止めている。相手が隙を見せる一瞬の機会を互いに伺っているのだ……。
一瞬の静寂が緩やかに流れていく。どちらも先に位置を明かそうとはしない。
(あと5秒でスキャナーのクールダウンが明ける……)フリーシアは唇を噛み締め、頭の中で素早く時間を計算した。(彼が動いて隙を見せるのを待って、そこへ反撃を叩き込む!)
一方のエズラは、向かい側の石壁を見つめながら、焦りの色一つ見せずに薄く笑みを浮かべていた。二刀の短剣の柄を握る指先が、熟練の動作で滑らかに滑る。
(小さいながらも見事な機転……こちらの「ヴァイタルストライク」の回避ルートを2回連続で読み切るとは、タダ者じゃないな)
エズラは心の中で称賛すると、腕の端末でスキャナーを起動し、同時に「ハイディング」を発動。姿を消して一気に距離を詰めた!
ちょうどその時、フリーシアのスキャナーもクールダウンを終えた。手首のレーダーが、急速に接近してくる敵の位置を告げる!
(動いた!)
フリーシアは躊躇せず、敵の突進ルートを予測して氷の結晶を投擲した! しかし、備えていたエズラは即座に瞬身スキルを発動!
「シャドウステップ(Shadow Step)!」
彼の姿は射撃線から一瞬で消え去り、フリーシアの死角である背後へと出現! 構えた短剣を突き出した!
「ヴァイタルストライク(Vital Strike)!」
高速で迫る刃。フリーシアは全身の力を振り絞って体を捻り、腕を掲げて腕甲に装着された「Royal Crimson Hidden Blade」で間一髪、刃を受け止めた!
キィンッ!!
金属同士が激しくぶつかり合う音が響き、衝撃でフリーシアの小さな体は地面へと激しく吹き飛ばされた。
(危なかった……!)
躊躇している暇はない。彼女は倒れ込んだ姿勢のまま、即座に氷の結晶を投げ返した!
「ラピッドスロウ(Rapid Throw)!」
怒涛の勢いで放たれる氷の結晶の嵐。スキルを出した直後で体勢を崩していたエズラは避けきれず、腕と肩を削られて魔法シールドゲージを大幅に減らした。彼は慌ててバックステップを踏んで距離を取り、初めてその顔に真剣な色を浮かべた。
「あの体勢から反撃してくるだと……?」エズラは低い声で呟いた。「シャドウステップ(Shadow Step)!」
再びスキルを発動し、フリーシアの背後へと肉薄する!
だが、一度นั้นを見たフリーシアは素早く跳び起きていた。右腕の「Royal Crimson Hidden Blade」でエズラの短剣を弾き飛ばすと、体を捻りながら左腕の隠し刃を突き出した!
ザクッ!
エズラは必死に体を捻って直撃を避けたものの、刃は脇腹をかすめ、シールドゲージはさらに大きく削り取られた!
それでもエズラはフリーシアに距離を取らせまいと、至近距離から短剣の連撃を叩き込んだ! フリーシアは腕甲で受け止め、体を交わしながら凌いだが、体勢を崩して宙へ浮き上がってしまう。
勝機と見たエズラは、残りのゲージを削り切るべく必殺の一突きを繰り出した!
しかし、短剣の刃がフリーシアに届くまさにその瞬間、足元からサッカーボールほどの大きさの「氷の球体」が立ち昇り、短剣の軌道を完璧に遮った! かつて試験でフリーシアが応用してみせた、あの氷の球体だ!
パリィンッ!!
短剣が氷の球体を直撃し、強烈な衝撃で球体が砕け散ると同時に、エズラは体勢を崩して後方へとよろめいた!
空中での体勢を立て直したフリーシアは、プロゲーマーの直感に従って滑らかに手を伸ばした!
「ラピッドスロウ(Rapid Throw)!」
着地する直前、少女の手から無数の氷の結晶が解き放たれ、エズラの胴体へまっすぐに叩き込まれた!
ドカアンッ!!
若きスカウトのシールドゲージは一瞬で砕け散り、完全にゼロになった! エズラの体は転送の光に包まれ、瞬く間にフィールドから姿を消した!
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一瞬の静寂が観客席を包み込んだ直後、実況の叫び声が響き渡った!
「け……決着ゥッ!! 最高レベルを誇る若きスカウト、エズラ・ナイトブレード選手、撃破されました!!」
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!
観客席から爆発的な大歓声を巻き起こった! 誰もが立ち上がって惜しみない拍手を送り、目の当たりにした死闘に歓声を上げた。
「皆様!! これぞ本日の予選で最も素晴らしい決闘と言っても過言ではありません!!」実況の興奮は収まらない。「わずか10歳のフリーシア・ベアハートちゃんが、その卓越した機転と年齢を感じさせないスキル捌きで、レベル25の先輩スカウトを見事に打ち破りました!! 特に絶体絶命の場面で見せた氷の球体によるガード……あまりにも素早く、そして勇敢な判断でした!」
観客席からは彼女の名を呼ぶ声が広がっていく。「フリーシア! フリーシア! フリーシア!」
一方、フィールド上のフリーシアは地面に座り込み、肩を上下させて荒い息をついていた。額から大きな汗の粒が流れる。魔法力が底をつきかけて手元が少し震えていたが、小さな唇には安堵の笑みが浮かんでいた。
(本当に生き残れた……)
長く息を吐き出すと、彼女はゆっくりと立ち上がった。
観客席からの歓声は止むことなく響き続け、まるで新たなスターの誕生を心から歓迎しているかのようだった。
「そして現在、第9ブロックに残っているのはわずか2名!」実況の声が熱を帯びる。「鋭い眼光の狙撃手アーサー・ライト! そして天才スカウトのフリーシア・ベアハート! ついに二人が激突します! 誰もが待ち望んだ遠距離対決が、いま始まろうとしています!!」
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[ ステータス - キャラクター情報 ]
* 名前: フリーシア・ベアハート (Freesia Bearheart)
* 職業: スカウト (Scout)
* Base Level: 20 | Job Level: 25
[ 特殊装備 ]
* カスタム次元バッグ (容量2倍拡張 + 自動拾得機能搭載)
* Royal Crimson Hidden Blade (新武器)
[ 習得スキル一覧 ]
* [ Rapid Throw ] Lv.10 (MAX)
* [ Throwing Mastery ] Lv.10 (MAX)
* [ Claw Mastery ] Lv.1
* [ Hiding ] Lv.4
* [ Trap Research ] Lv.1 (MAX)
* [ 氷生成の基本魔法 ] Lv.10 (MAX)
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第36話をお読みいただきありがとうございました!
スカウト同士の激しい暗闘! フリーシアちゃんはプロゲーマーさながらの機転を発揮し、「Royal Crimson Hidden Blade」でのカウンターや「氷の球体」でのガードで見事にエズラ選手を撃破しました!
そして第9ブロックもいよいよクライマックス! 残るはアーサー・ライト選手との遠距離対決のみ! 勝利の女神はどちらに微笑むのか、次回の第37話もぜひお楽しみに!
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