第34話:フリーシアのPvP大会デビュー
読者の皆さん、こんにちは!第34話をお届けします。
波乱の予選が続く中、ついにフリーシアが出場する第9ブロックの試合が開幕!
試合開始早々、遮蔽物のない最悪のスポーン位置に引き当ててしまうフリーシア。しかし、プロゲーマー並みの頭脳でスキャナーの仕様とクールダウンを完璧に計算!
見事な「ハイディング」からの「ラピッドスロウ」で、格上の重装甲タンクが一瞬で撃沈!?
爽快感バツグンのフリーシアの無双劇を、ぜひお楽しみください!
前のグループの歓声がまだ冷めやらぬ中、闘技場のスポットライトがすぐさま第8ブロックの試合会場へと切り替わった!
漆黒のローブに身を包んだ若きウィザード「セバスチャン・ブラックソーン」は、廃墟の中に静かに佇んでいた。
闇属性魔法とデバフスキルを駆使し、戦場のコントロールに特化したスタイル! 彼はスキルを放って相手を拘束し、身動き一つとらせない戦法を得意としていた。
最初の犠牲者は、近接攻撃を仕掛けようと突進してきた女性剣士だった。しかし、彼女が距離を詰めるより早く、影が足元から伸びて足首に絡みつき、体勢を崩して転倒させる。セバスチャンはその隙を見逃さず、闇属性魔法の追撃を叩き込んだ。彼女のシールドゲージは瞬く間に砕け散り、わずか数秒でフィールドから強制転送されてしまった。
2人目は、高所から射程を保とうとした若き弓使い。彼は壁の裏に隠れながら反撃の糸口を探っていたが、セバスチャンは的確に隙を突き「シャドウスピア」を撃ち込んだ。
そして3人目は、廃ビルの隙間に逃げ込み、死角を利用して闇の魔法から身を隠そうとした戦士。だが、セバスチャンは追いかけるために走る必要すら全くなかった。彼は静かにその場に立ったまま拘束スキルを放ち、続けざまに「シャドウスピア」を詠唱してあっけなく仕留めた。
「第8ブロックの勝者は……セバスチャン・ブラックソーン!」
アナウンスの声が響き渡り、観客から拍手が沸き起こる。実況が以前に挙げた7人の優勝候補には名を連ねていなかった彼だが、闇属性魔法による圧倒的な戦場支配力は、観客の目を釘付けにし、その名を深く刻み込ませるには十分すぎた!
予選ラウンドは次々と進行していく。ルシアン・フロストボーン、シリアス・エルダーウッド、ダリウス・ストーンウォールら実況が名を挙げた優勝候補たちも、それぞれのブロックで危なげなく圧倒的な力を見せつけ順当に勝利を収めた。
だが、観客席全体の空気がこれまで以上に熱を帯び、ざわめき立ち始めたのは、次に控えるブロックの試合が迫ってきたからだった……。
「さあ、多くの皆様がお待ちかねのブロックがやってまいりました!」実況の声が、これまでで一番の興奮と熱狂を帯びて響き渡る。「なぜならこのブロックには、今大会で最も注目すべき2名の選手が顔を合わせることになるからです!」
「前回の大会から参戦している鋭い眼光の弓使い、アーサー・ライト! そして今大会最大の目玉、10歳の天才スカウト少女、フリーシア・ベアハート!」
ワアアアアアアアアアアアッ!!
アナウンスが終わるや否や、地鳴りのような大歓声が闘技場の観客席全体を揺るがした。経験豊富な弓使いと、幼き天才スカウトの知略とステップがぶつかり合う戦い。果たしてこのブロックで最後に生き残るのはどちらなのか……誰もがその瞬間を待ちわびていたのだ!
一方、舞台裏では、すべての装備のチェックを終え準備万端のフリーシアが、静かな足取りで闘技場へと向かっていた。彼女の小さな顔に表情はなかったが、その瞳は自信と闘志でキラキラと輝いていた。
「第9ブロック、出場者の転送カウントダウンに入ります! 5……4……3……2……1……スタート!」
実況の力強いカウントダウンが終わると同時に、魔法の光が瞬き、参加者全員の体を包み込む。彼らは一瞬にして模擬フィールドの各地へと散らばっていった。
転送の光が収まると、フリーシアは周囲に遮蔽物が一切ない、見晴らしの良い開けた場所に自分が立っていることに気がついた。
(最悪のスポーン位置……! サバイバル戦において、遮蔽物のない平地に立つなんて格好の的でしかない。早く隠れる場所を見つけないと!)
フリーシアの脳内で即座に状況が処理される。小さな両足が地を蹴り、すぐ近くにある古代遺跡の瓦礫群へと一目散に駆け出した。
「さあ! フリーシアちゃんに注目してみましょう! この10歳の天才少女が、今大会でどんな見事な立ち回りを見せて我々を驚かせてくれるのでしょうか!」実況が会場中の視線を彼女に集める。
全力で走りながら、フリーシアは躊躇なく手元のスキャナーの起動ボタンを押した。青いリング状の波形が周囲へと広がり、そのほんの一瞬後、手首のレーダーがスキャン範囲のギリギリ外縁で警告の点滅を始めたのだ!
(近くに誰かいる! スキャン範囲の境界線、ぴったり20メートル先だ!)
焦るどころか、フリーシアは冷静そのもの。プロゲーマー並みの思考速度で、頭の中で即座に戦術を組み立て始めた!
(私のレーダーが相手を捉えたってことは、相手もスキャナーを起動して私の位置を把握している可能性が高い。スキャナーの稼働時間は30秒、クールダウンは15秒。今すぐ走って相手のスキャン範囲から離脱しつつ、相手の今回のスキャンが終了するまでの30秒をカウントダウンする。そして相手のレーダーが15秒間のクールダウンに入ったその隙……そこが「ハイディング」のスキルで身を隠す絶好のチャンス!)
計画がまとまると、フリーシアは加速し、敵のスキャン範囲から一気に離脱した。頭の中で30秒のスキャン時間を正確にカウントしていく……。
3……2……1……クールダウン開始!
時間が来たその瞬間、小さな少女の体は「ハイディング」のスキルを発動し、完璧に周囲の空気に溶け込んで姿を消した。後には、ただの何もない空間だけが残された。
同じ頃。先ほど20メートルの距離でフリーシアの信号をスキャンしていた、重装甲に身を包んだレベル24のフェンサーの青年は、信号の位置を頼りに急いで走ってきていた。遠距離攻撃タイプの小さな少女をさっさと片付けようと考えてのことだ。しかし、彼のスキャナーが30秒の稼働時間を終えクールダウンに入った瞬間、目の前に広がっていたのは、廃墟と開けた空間だけ。驚くことに、標的の痕跡は完全に消え失せていたのだ!
フェンサーの青年が事態を呑み込むより早く、何もないはずの虚空から突如として攻撃が放たれた!
「ラピッドスロウ!」
ドスッ! ドスッ! ドスッ! ドスッ! ドスッ! ドスッ!
氷の結晶が、恐ろしい速度と破壊力でターゲットに殺到する! 氷の刃はフェンサーの急所を的確に穿ち、ずたずたに引き裂いた。たった一つのスキル、たった一度の連撃で、重装甲を誇るタンク職の魔法シールドゲージは跡形もなく粉砕され、一瞬にしてゼロになったのだ!
青年は武器を構えて防御する暇すら与えられず、転送の光に包まれて闘技場から姿を消した!
「なっ……なんという威力だッ!!」実況アナウンサーも極度の驚きでマイク越しに絶叫した!
ワアアアアアアアアアアアッ!!
観客席の四方八方から爆発的な歓声が沸き起こった! 観客たちは立ち上がって拍手喝采し、フリーシアの断固たる強烈な一撃に叫び声を上げた。たった一つのスキルで、レベル24の重装甲タンクを軽々とフィールドから退場させるなど、誰の予想も超えていたのだ!
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[ ステータス - キャラクター情報 ]
* 名前: フリーシア・ベアハート (Freesia Bearheart)
* 職業: スカウト (Scout)
* Base Level: 20 | Job Level: 25
[ 特殊装備 ]
* カスタム次元バッグ (容量2倍拡張 + 自動拾得機能搭載)
* Royal Crimson Hidden Blade (新武器)
[ 習得スキル一覧 ]
* [ ラピッドスロウ (Rapid Throw) ] Lv.10 (MAX)
* [ 投擲修練 (Throwing Mastery) ] Lv.10 (MAX)
* [ 爪修練 (Claw Mastery) ] Lv.1
* [ ハイディング (Hiding) ] Lv.4
* [ トラップリサーチ (Trap Research) ] Lv.1 (MAX)
* [ 氷生成の基本魔法 ] Lv.10 (MAX)
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読者の皆様、第34話をお読みいただきありがとうございます!
第9ブロックが開幕するや否や、我らがフリーシアちゃんはプロゲーマーさながらにスキャナーのクールダウンを計算。見事な【ハイディング】からの【ラピッドスロウ】によるスナイプで、硬いタンクを一撃で仕留めました! 果たして、優勝候補の弓手アーサー・ライトと相対した時、この熾烈な遠距離バトルを制するのはどちらになるのか!? 次回をお楽しみに!
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