第33話:初心者PvP大会開幕!
読者の皆さん、こんにちは!第33話をお届けします。
ついに幕を開けた「初心者冒険者 PvP大会」!
注目の注目選手7名が発表され、会場の熱気は最高潮に達します。
そして始まった第1ブロックの予選。優勝候補筆頭の剣士カエル・ヴァンガードが、圧倒的な実力差と完璧な立ち回りでバトルロイヤルを無双!
ガチゲーマー視点でのバトルロイヤル戦の幕開けを、ぜひお楽しみください!
「全冒険者の皆さん、そして観客の皆さん!『年次・初心者冒険者 PvP大会』へようこそ!」
実況アナウンサーの熱気あふれる声が、魔法マイクを通じて闘技場全体に響き渡った。
「今回のルールはバトルロイヤル戦! 参加者は特設の模擬マップへと転送され、身を隠すも良し、積極的に敵を狩るも良し、すべては参加者の自由です! 最後にただ一人勝ち残った者が勝者となる、いわゆる『Battle of Beginners』システムです!」
「この予選ラウンドでは、全参加者が10個のブロック、各10名ずつに分けられ、次のラウンドに進む唯一の生存者を決めるために激突します! 全参加者の頭上には特殊なシールド魔法が展開されており、耐久ゲージがゼロになった瞬間に闘技場外へと強制転送されますので、怪我の心配はなく安全も保障されています!」
「そして、この戦いに懸けられているのは名誉だけではありません! 優勝賞金はなんと500,000層貨! 準優勝は300,000層貨! そして第3位には100,000層貨が贈られます!」
賞金額が発表されると、観客席から大きなどよめきが起こった。
「それでは生存を懸けた戦いが始まる前に、今大会で最も注目すべき7名の優勝候補選手をご紹介しましょう!」
「1人目……圧倒的な実力を誇る若き剣士、カエル・ヴァンガード! ベースレベル29! 今大会最高レベルの保持者であり、昨年の準優勝者でもあります! 王座奪還を目指しての参戦です!」
「2人目……鋭い洞察力を誇る弓手、アーサー・ライト! ベースレベル24! 去年はレベル20でありながら見事3位に輝いた実力者! 今年の彼の弓術がどこまで進化したのか期待が高まります!」
「3人目……自然の力を操るシャーマン、セレスティア・ナイトシェード! ベースレベル27! 今大会ナンバー2のレベルを誇る彼女が、土・水・風・火のどの属性で敵を粉砕するのか注目です!」
「4人目……強大な無属性ウィザード、ルシアン・フロストボーン! ベースレベル26! 前回大会でも目覚ましい活躍を見せた彼が、さらなる破壊力を携えて帰ってきました!」
「5人目……謎多き触媒の使い手、シリアス・エルダーウッド! ベースレベル26! 冒険者の中でも珍しい『マジシャン』の職業を持ち、触媒を用いた予測不能な戦術で相手を翻弄します!」
「6人目……鉄壁の防御を誇るフェンサー、ダリウス・ストーンウォール! ベースレベル25! 確実性を重視した堅実なガードで、数々の挑戦者を絶望させてきた強固なタンクです!」
「そして7人目……今大会最大の目玉! 御年わずか10歳のスカウト少女、フリーシア・ベアハート! 最年少の正式冒険者として歴史を塗り替えた天才少女が、レベル20に達して満を持して参戦です!」
*キャーッ! ワアアアアアアアアアアア!*
フリーシアの名前が読み上げられた瞬間、観客席全体から地鳴りのような歓声と悲鳴が巻き起こった! ファンクラブや観客たちが幼い少女の名前を叫び、会場の熱気は一瞬で最高潮へと達した!
第1ブロックの予選が始まろうとしている……生き残りをかけて頂点に立つのは誰なのか!?
「さあ、第1ブロックの試合が始まります! このブロックには優勝候補筆頭の剣士、カエル選手がエントリーしています!」
……
開始の合図とともに、第1ブロックの10名が模擬フィールドへと転送された。密林と古代都市の遺跡が入り混じる地形は、奇襲にも潜伏にも絶好のロケーションだ。
しかし、カエル・ヴァンガードの辞書に「潜伏」という文字は存在しない。
開始から1分も経たないうちに、カエルは石壁の裏に潜む最初の標的を発見した。相手の大柄な戦士はエリアを警戒して身構えようとしたが、武器を構え直す隙すら与えず、カエルの剣が目にも留まらぬ速さで一閃した! わずか2撃で相手のシールドゲージは吹き飛び、光の転送とともに消え去った。
「これで1人……」
カエルはボソッと呟くと、一秒の猶予も無駄にせず次の標的を探して疾走した。
2人目の標的は、遠距離からファイアーボルトを放ってきた火属性のシャーマンだった。カエルは迷わず足を進め、ジグザグに身体を揺らして魔弾の軌道を完璧に回避。距離を詰めると同時にすれ違いざまの一撃を叩き込み、わずか数秒で勝負を決めた。
3人目と4人目は、連携して同時に襲いかかってきたコンビだった。だがレベル差と前回の準優勝者としての経験値の違いから、カエルは二人の攻撃タイミングを完全に切り伏せた。カウンターの連撃を一人ずつ叩き込み、二人のゲージを連続で砕いて強制転送させた。
わずか数分で、フィールド上の生存者は5人に減少。カエル単独で4人を狩り取り、残りの1人は他の参加者同士の潰し合いで脱落したようだ。
カエルの腕に装着されたレーダーゲージが点滅し、残りの生存者があと1人であることを告げる。
「最後の一人か……」
カエルは静まり返った密林を見渡した。敵の気配どころか、枝の折れる音一つしない。
相手が潜伏を得意とする職種だと即座に理解した。
ミリア・シャドウレイク。二刀流の短剣を扱うスカウトの少女だ。彼女はカエルの戦闘音を遠くで聞いた瞬間から遺跡の影に身を潜め、「ハイディング」の魔法で透明化していた。正面突破を避け、他の参加者が削り合うのを待ち、疲弊した最後の1人を討ち取る作戦だった。
彼女の計画は完璧に見えた……カエルの腕に装着された端末の仕様を知るまでは。
運営から全員に配布されたステルス検知スキャナーは、隠れているプレイヤーを30秒間検知し続ける波形を放ち、リロード時間はわずか15秒。緊急用の予備アイテムだと誤解している初心者も多いが、実質的に試合中ほぼ常時展開できるぶっ壊れ性能なのだ。
残り1人だと知ったカエルは、すぐさまスキャナーを起動した。青い光の波形が端末から周囲へと広がり、古代遺跡をなぞっていく。
そして——崩れた石柱の陰、十数メートル離れた場所にミリアの半透明なシルエットが浮かび上がった。
「見つけたぞ」
カエルは口元をニヤリと歪めると、ターゲットに向かって地を蹴った。
スキャンされたことに気づいたミリアは一瞬凍りついた。走って逃げるしか選択肢はなく、激しく動いたことでハイディングの解除ペナルティが発生し、3秒以内に姿が完全に露呈する状態となった。
そして、その3秒間こそが彼女の致命的な隙となった!
カエルは彼女が完全に実体化するのを待たず、スキャナーがロックした位置へ急接近。両手で剣を固く握り締め、空間ごと切り裂くように刃を振り下ろした!
「スラッシュ(Slash)!」
魔力を帯びた刃が一閃し、一撃でミリアのシールドゲージが瀕死まで削られた! 彼女は間一髪でバックステップを踏み、短剣を構え直そうとしたが、立て直す余裕など残されていなかった。
「終わりだ」
カエルの静かな声とともに、追撃の剣が閃いた。
転送の光がミリアの身体を包み込み、一瞬でフィールドから消し去った。崩れた遺跡の中にポツンと立つカエル・ヴァンガード。そのシールドゲージは、戦闘全体を通してほぼ満タンのままだった。
「第1ブロックの勝者は……カエル・ヴァンガード選手!」
アナウンスが闘技場全体に響き渡り、観客席からは割れんばかりの歓声と拍手が巻き起こった。優勝候補筆頭の男が、圧倒的な実力を見せつけて初戦を完全勝利で飾った瞬間だった!
---
[ ステータス - キャラクター情報 ]
* 名前: フリーシア・ベアハート (Freesia Bearheart)
* 職業: スカウト (Scout)
* Base Level: 20 | Job Level: 25
[ 特殊装備 ]
* カスタム次元バッグ (容量2倍拡張 + 自動拾得機能搭載)
* Royal Crimson Hidden Blade (新武器)
【 習得スキル一覧 】
* [ ラピッドスロウ (Rapid Throw) ] Lv.10 (MAX)
* [ 投擲修練 (Throwing Mastery) ] Lv.10 (MAX)
* [ 爪修練 (Claw Mastery) ] Lv.1
* [ ハイディング (Hiding) ] Lv.4
* [ トラップリサーチ (Trap Research) ] Lv.1 (MAX)
* [ 氷生成の基本魔法 ] Lv.10 (MAX)
---
第33話をお読みいただきありがとうございました!
ついに開幕した「初心者PvP大会」!
第1ブロックでは優勝候補のカエル・ヴァンガード選手が圧巻のパフォーマンスで見事に予選を突破しました!
果たして、フリーシアが出場するブロックではどのような戦いが繰り広げられるのか!?
新武器と洗練されたプレイヤースキルで魅せる彼女の戦いにご期待ください!
面白いと思っていただけましたら、ぜひ評価やブックマーク登録で応援していただけると大きな励みになります!
それでは、次回の第34話でお会いしましょう!




