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第13話:本気の実技試験と暴走するプライド

いつもお読みいただきありがとうございます! 第13話です。

ついに正規冒険者への登録をかけた最終関門である「実技試験」がスタート!

パーティ4人でギルド地下の初心者ダンジョンへと挑むフリシアたちですが、メンバーの一人・カイルの嫉妬とプライドが爆発してしまい……!

翌朝。正規冒険者への登録をかけた最終実技試験が、「ギルド地下の訓練ダンジョン」にて執り行われた。


このダンジョンは、かつて「セージ協会(Sage Association)」によって新人冒険者の育成・訓練用として作られた模擬ダンジョンである。出現するモンスターはすべてLevel 1から10に設定されており、受験者の安全を確保するため、野生のモンスターよりも耐久力や攻撃力が若干弱く調整されていた。


今回の試験は4人パーティでのグループ受験。メンバーはフリシア、マージのレオ、プリーストのノア、そして剣士のカイル。試験官のエドガーが気配を消し、密かに後方から追跡・監視を行っている。


地下へと続く石段を下りる前から、パーティの空気はピリピリと張り詰めていた。特に、カイルから放たれる不機嫌なオーラは隠しようもないほどだった。


カイルはかつて伝説と謳われた元Aランク冒険者の息子である。幼い頃から周囲の重い期待を背負って育った彼は、「自分が一番の天才でなければならない」という強い自負を持っていた。事実、彼はギルド長を除けば協会史上最年少となる「14歳と10日」でLevel 10に到達し、その偉業を成し遂げていたのだ。


しかし……そのカイルの誇りは、わずか10歳の少女・フリシアの手によって一瞬にして粉砕された。


フリシアは自分よりも圧倒的に早いだけでなく、ギルド長が打ち立てた「13歳」という記録すらも、わずか10ヶ月という驚異的な期間で完全に塗り替えてしまったのだ。さらに筆記試験でもフリシアが100点満点を叩き出したのに対し、自分はギリギリの合格ライン。カイルの胸中には、フリシアに対する激しい嫉妬とプライドを傷つけられた屈辱感が渦巻いていた。


……


地下ダンジョンに足を踏み入れると、フリシアのプロゲーマーとしての思考ロジックが即座に作動した。


「皆さん、気をつけてください。あそこの濃い色のレンガは『風圧のトラップ』です。踏むと壁から泥の槍が飛び出してきます……」


フリシアが指をさして注意を促す。


「チッ……知ったかぶりしやがって!」


カイルは忌々しそうに吐き捨てると、苛立ちを隠せない顔でトラップを迂回した。


トラップだけでなく、ダンジョン内のモンスターと遭遇した際も、フリシアは正確なテクニカル指示を出していく。


「前に『Earth Worm』が2匹います! 地属性のモンスターなので、まずはレオが風魔法で固定力を削ってください! ノアはバリアを張りつつ、カイルの近接戦闘をサポート!」


完璧な指示により、レオとノアはすぐにフリシアの実力を認め、文句も言わずに指示に従った。しかし、カイルにとってフリシアの助言は、自分のエゴを刺す針でしかなかった! 10歳のクソガキの指示に従わされているという事実が、彼の自尊心を激しく痛めつける。


(なんで俺がこんなガキの命令を聞かなきゃいけないんだ!? 俺はAランク冒険者の息子だぞ!)


カイルは剣の柄を強く握り締め、極限まで膨れ上がった嫉妬心で顔を歪ませていた。


……


やがて、パーティは「訓練ダンジョンのボス部屋」へと到達した。目の前には巨大な古代の石扉がそびえ立っている。


扉をくぐる前に、フリシアは手を挙げて全員にMP回復のための休憩を促し、討伐作戦の共有を始めた。


「皆さん、聞いてください。挑戦前にギルドから配られた資料によると……」


フリシアは真剣な眼差しで言葉を続ける。


「このボスは『Giant Stone Slime』です。非常に危険な攻撃パターンを持っています! 開幕と同時に周囲360度へ衝撃波を放つ『Stone Storm』を使い、その後は5秒ごとにこのスキルがクールダウンして再発動します! だから、まずは距離を保って……」


「うるせえんだよ!!」


フリシアの言葉が終わるより早く、カイルの攻撃的な叫び声が響き渡った!


カイルは腰の長剣をひっこ抜くと、怒りと弾けたプライドで目を真っ赤にし、なりふり構わずフリシアを指さした。


「うっとうしいんだよ! いちいち偉そうに喋りやがって! 自分をパーティのリーダーか何かだと思ってんのか!?」


カイルは嘲笑を浮かべながら吐き捨てた。


「試験ダンジョンのスライムごとき……俺一人で十分片付けられるんだよ!」


「待ってカイル! 飛び出しちゃダメだ!」


レオとノアが慌てて制止の声をあげる。


しかし、時すでに遅し! 嫉妬で目が眩んだカイルは石扉を力任せに押し開け、ソロでボスを瞬殺して見せつけるべく、真っ直ぐボス部屋へと突進していった!


「カイル! やめて!」


フリシアは驚愕で目を大きく見開き、叫んだ。


カイルの足がボス部屋の中央にある石の広場を踏みしめた瞬間——巨体を持つGiant Stone Slimeの体躯が真っ赤に発光し、核となる石が怪しく輝き始めた。


フリシアの警告通り、全方位への衝撃波を解き放つ準備が整ってしまったのだ!


---


【ステータス確認】


* 名前:フリシア・バーハート

* 職業:スカウト(Scout)

* Base Level:10

* Job Level:13


【スキルツリー】


* Rapid Throw Lv.10(MAX)

* Hiding Lv.2

* Trap Research Lv.1(MAX)

* 基礎氷生成魔法 Lv.5


---

第13話をお読みいただきありがとうございました!

カイルの暴走によって、ボスの確定大技「Stone Storm」の直撃コースに飛び込んでしまった一行!

警告を無視して突撃したカイルの運命は!? そしてフリシアはこのピンチをどう切り抜けるのか!?


「フリシアちゃんの冷静な指示がプロすぎる!」「カイル暴走しすぎ! 次回どうなるの!?」と思っていただけましたら、ぜひページ下部の【ブックマーク登録】や【評価(★★★★★)】、【フォロー】で応援していただけると大変励みになります!


次回(第14話)もどうぞお楽しみに! ✨

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