表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男船  作者: 秋山善律
22/35

2-6

 やがて、永遠に続くかと思われた嵐の夜も去り、かろうじて全壊を免れた漁船は運良く、近隣の漁港に停泊することができた。

 生き残りは丹後一光を含めた船員数名程度、船の状態から、生還は奇跡と賞された。

 しかし、ただ一人尊敬し、目標としていた父を失い、丹後は、己を見失っていた。

 無気力にいきる日々が続いたが、一時たりとも、父の最期の言葉が耳から離れることはかった。

 海の主を仕留める。

 やがて一光は父親の復讐に生涯を捧げる決心をした。

 それからというもの、彼の心には鬼が棲みついているようだった。

 彼は取り憑かれたように、屈強な船員を掻き集め、危険な海域に赴くようになった。

 海の主の生態は全く知られていなかった。

 唯一、分かっているのは嵐の夜に、危険な海で出会ったという情報だけ。

 一光は、その情報のみを手がかりに30余年、漁を繰り返した。

 丹後の駆る船は、近隣の漁師から畏敬を込めて、男船と呼ばれるようになっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ