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モンスターお役所~モンスターさんたちにも生きる権利はあると思うんです~  作者: リラックス夢土


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18 ショッピングセンター




 えっと。ちょっとおしゃれだけどこんなシャツとかだったら作業もしやすいかな。



 私は洋服を物色しながらふと思った。



 このモンスター世界に来てから特に暑くも寒くも感じなかったけど今の季節っていつなんだろう?



 そもそもこの世界に春夏秋冬があるのか分からない。



「妖月様。この世界って春夏秋冬ってあるんですか?」


「いいや。この世界では地域によって寒い場所と暑い場所があるが特に季節というものはない」



 へえ、そうなんだ。それだったらこの街にいるならそんなに薄着や厚着のモノはいらないよね。



「そうなんですね。だったらそんなに薄着も厚着もしなくていいんですよね?」


「まあ、この街にいる間はな。だが、お前は保養所係になったのだろう?」


「え? はい、そうです」


「保養所係はいずれ現地の保養所に行って仕事をすることになる。だからその保養所がある地域に応じての服装が必要になるぞ」



 そうか。じゃあ、一応どんな気温でも対応できるように買っておかないと。

 でもあんまりお金ないからたくさんは買えないなあ。



 私が悩んでいると妖月様が近くに来る。



「どうした? 気に入った物がないのか?」


「あ、いいえ。それなりの服装を揃えたいんですけど、あんまりお金がないから一度に買うのは無理だなあって思って」


「それなら今回は私が払ってやろう。好きなだけ買うがよい」


「え? でもそれじゃあ、迷惑になるんじゃ……」



 すると妖月様の瞳がスッと細くなる。



「……私に二度も同じ言葉を言わせる気か?」



 ひえ! す、すみません!



「いえ! ありがとうございます!」



 私は妖月様にお礼を言った。

 妖月様は満足そうな顔になる。

 そして私は必要だと思われる洋服を買った。

 支払いは約束どおりに妖月様がしてくれた。



 う~ん、借金ばかり増えていくような……

 ま、いっか、どうにかなるさ。



「他に欲しいモノは?」


「はい。後はこの街の地図が欲しいです。一人でも歩けるように」


「ふむ。では本屋に行くか」



 妖月様が歩き出したので私は買い物袋を手に持ちながらついて行く。

 次にやって来たのは本屋だ。

 パッと見た感じでは日本の本屋と変わらない感じがする。


 私は一冊の本を手にしてページを捲る。

 どうやらこれはファッション関係の本みたいだ。

 いろんなモデルのモンスターさんたちが体型にあった洋服やアクセサリーを付けてる写真が載ってる。



 そうか。毛皮を持つ獣姿のモンスターさんたちは服を着ない代わりにアクセサリーでおしゃれをしているのか。


 

 私は興味深げにその本を見てしまった。



「美音。地図のコーナーはこっちだぞ」



 妖月様に声をかけられて私は我に返る。



 そうだった。地図を買いに来たんだ。



「あ、すみません」



 私は地図が置いてある棚の所に行く。



 う~ん、どれが一番分かりやすいのかなあ。



「どうかしたか?」


「妖月様。どの地図がこの街を歩くのに便利でしょうか?」


「ふむ。お店などが書いてある方がいいだろう。それに持ち歩くなら大きさも小さい方が便利だろうな」



 そう言って妖月様はたくさんある中から地図を選んでくれた。



「これならどうだ?」



 私が中身を見てみるといろんな目印になるような建物の名前が書いてあるしお店とかも書いてある。

 それに大きさもポケットに入るサイズだ。



 うん。これがあれば街を歩けそう。



「これにします。分かりやすそうなので」


「そうか」



 私はその本を買った。今回は自分のお金だ。

 値段は銅貨二枚。



 とりあえずこれで買い物は済んだなあ。

 妖月様に付き合ってもらったから早く買い物できちゃった。



「妖月様。ありがとうございます。欲しいモノは買えました」


「そうか。では昼飯の時間だしレストランで何か食べて行くか」


「え? レストランですか?」


「心配せぬともここのレストランには美音が食べれるようなモノもある」



 妖月様はそう言ってまた歩き出す。

 私は慌ててその後を追った。





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