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淑女たちの熱狂、そして宮廷を揺るがす美しき包囲網

パリの最高級サロンの夜会において、古い価値観に凝り固まった老公爵の浅はかな嫌がらせを完全にデバッグしてみせた私の名は、今やフランス全土を揺るがす巨大なトレンドとして定着していた。


私が身に纏うシンプルな衣服や、大自然の真実を象徴する毛皮の帽子は、虚飾に塗れたヴェルサイユの宮廷文化に対する鮮烈なカウンターガジェットとして機能し、知識人や貴族たちの心を鷲掴みにしている。だが、私の展開する外交戦略は、単に流行の最先端に君臨するだけでは終わらない。カンストした知力と現代知識ベースの心理交渉データベースが導き出した次なる一手は、この国を実質的に動かす影の主役たち――すなわち、社交界の頂点に立つ美貌の貴婦人や淑女たちを完全に味方につけ、宮廷の権力構造を内側からハッキングする「受付嬢に囲まれる系ハーレム外交」の本格始動であった。


今日もまた、パリの至る所から届けられた、香水が微かに香る無数の招待状の中から厳選した、ある有力な公爵夫人の邸宅へと足を運んでいた。


豪奢な鏡に囲まれた広大な広間には、色鮮やかなドレスに身を包み、見事な扇を手にしたフランスの一流の淑女たちが隙間なく集まっている。その華やかな光景の中心へと私が一歩を踏み出した瞬間、室内の温度が目に見えて跳ね上がるのを感じた。


私の全身からは、常に周囲の空間を圧倒するような、知的で堂々としたオーラが満ちあふれていた。年齢や顔の造形、体型の具体的な数値などは、これまでと同様に一切描写されない。しかし、仕立ての良い衣服から伸びる、ペンを握る手の揺るぎない力強さ、そして一国の運命を軽やかに操る現役としての圧倒的なエネルギーが、見る者すべての視線を釘付けにしていた。


「お待ちしておりました、フランクリン先生。あなたが私たちの街に来てくださってから、パリの空気はまるで新世界の清涼な風に入れ替わったようですわ」


出迎えてくれたのは、このサロンの主である麗しき公爵夫人であった。彼女の瞳には、かつて見たどのような権力者よりも深い、私に対する熱狂的なまでの憧れが灯っている。


「光栄です、公爵夫人。私はただ、大西洋の彼方から、人間が本来持つべき理性の美しさを携えて参ったに過ぎません。ですが、この地で最も洗練された知性を持つ淑女の皆様に温かく迎えていただけることは、私の何よりの業績と言えるでしょう」


私は常に余裕のある笑みを浮かべ、スマートで洗練された完璧な所作とともに、ウィットに富んだ格言のような言葉を返した。その一言が、周囲で聞き耳を立てていた貴婦人たちの心の琴線を激しく打ち鳴らす。


「まあ……なんて素晴らしい言葉の選び方なのかしら!」

「イギリスの無骨な議員たちを言葉一つで黙らせたというそのお口から、これほど美しい賛辞をいただけるなんて、本当に刺激的で、無頓着で、美しい男だわ……!」


彼女たちは一斉に私の周囲を取り囲み、我先にと自らの扇を傾けて私との対話を求め始めた。ある者は私が発明した避雷針の科学的メカニズムについて熱心に問いかけ、またある者は『貧しいリチャードの暦』に記された現代ビジネスチート格言の深さについて溜息を漏らす。


私はそのすべての質問に対して、現代知識ベースの最適解を驚異的な速度で弾き出し、誰一人として取りこぼすことなく、最高にクリーンな対話を展開していった。彼女たちの繰り出す複雑な社交界の会話ログを、私のカンストした知性が瞬時にデバッグし、より魅力的で洗練された回答へと書き換えていくのだ。


「フランクリン先生、私の領地でも落雷の被害に悩まされているのです。あなたの作った避雷針を、ぜひ私の屋敷にも設置してはいただけないかしら? もちろん、費用はいくらかかっても構いませんわ」


一人の若い伯爵夫人が、潤んだ瞳で私の衣服の袖をそっと引きながら懇願してきた。


「お安い御用です。ですが、私の発明は人類の安全と発展のために【完全無償公開】されているもの。富を得るための道具ではありません。あなたの領民たちの安全が守られることこそが、私にとっての最大の報酬なのです」


私の放ったその圧倒的な聖人ムーブの言葉に、周囲の貴婦人たちからは、もはや落涙せんばかりの感動の吐息が漏れた。


「富よりも人類の安全を優先するなんて……まさに本物の『知の聖者』だわ!」

「ヴェルサイユの欲深い男たちに見せてやりたい。これほど気高く、完璧な男性がこの世に存在したなんて!」


彼女たちの熱狂は留まるところを知らず、私の周囲は文字通り、美貌の淑女たちによって形成された華やかなる包囲網と化していた。彼女たちは宮廷の要職にある夫や父親、あるいは国王ルイ16世の側近たちに対して、絶大な影響力を持つ存在である。私がこの場で彼女たちの心を完全に掌握することは、フランス政府から超大国イギリスに対抗するための「仏米軍事同盟」を勝ち取るための、最も確実で洗練された外交ルートの構築を意味していた。


そこに、フランス宮廷の最高位にある、王妃の側近としても知られる美しき公爵令嬢が歩み寄ってきた。彼女の登場に、それまで私を取り囲んでいた他の貴婦人たちが、一歩後ろへと下がって道を譲る。


「フランクリン先生、王妃陛下もあなたの毛皮の帽子の噂を耳にされ、大変な興味を示しておられます。近いうちに、あなたを直接、宮廷の奥深くへとご招待したいとのことですわ。その時は、私をあなたの案内役として指名していただけますか?」


彼女は私を真っ直ぐに見つめ、独占欲を隠そうともせずに微笑んだ。これぞまさに、フランスのトップ貴婦人たちが私を奪い合う、完璧なまでのハーレム外交の結実であった。かつて私を無能と見下した古い実家の者たちや、アメリカの発展を妬む隣町の悪徳商人たちが、これほどの国際的名声を前にしてどれほど惨めに歯噛みしていることか(古い因習ざまぁ)の構図が、今まさに完成しようとしていた。


私は常に余裕のある笑みを崩さず、その令嬢の手をそっと取り、洗練された礼を尽くした。


「王妃陛下からの光栄なるお言葉、そして美しいあなたからのご案内とあれば、断る理由などどこにもありません。新世界の自由の理念が、フランスの宮廷において最高の調和を迎える日を、私も心から楽しみにしております」


私の衰えを知らない弁舌の切れ味は、彼女の心を完全に射抜き、その頬を林檎のように赤く染め上げさせた。


画面の外では、今もなおアメリカの大地で、大親友のウィリアムが自らの引き締まった体躯を武器に、イギリス軍の激しい防衛線を突破するために死力を尽くして戦っている。そして本妻であるデボラもまた、フランクリン印刷所の強固な基盤を支えながら、私が帰るべき場所を一途に守り続けてくれている。戦火の凄惨な光景や、遠く離れた家族の募る心労といった、物語にとって不都合な現実リアルは、私の計算されたテンポの良い省略によって、すべてこの華やかなサロンの壁の向こうへと美しく隔離されていた。ここで描写されるべきは、私がそのカリスマによってフランスの世論の基準を完全にハッキングし、国家的な大成功の光(業績)へと突き進む、圧倒的なカタルシスだけであった。


夜会の終わり、馬車へと乗り込む私の背中には、名残惜しそうに涙ぐむ多くの貴婦人たちの視線が注がれていた。


「行かないで、私たちのフランクリン……」「また明日も、その素晴らしい知恵のお話を聞かせてくださいね」


私はスマートに帽子を上げ、彼女たちの絶賛の嵐に爽やかに応えながら、夜のパリの街へと走り出した。


この手応えは確実だ。淑女たちの熱狂という名の強力なコード(世論)は、すでにヴェルサイユの強固な城壁を内側から侵食し始めている。フランス国王ルイ16世の頑なな心を動かし、イギリスを挟み撃ちにするための「仏米軍事同盟」という最高速の最適解へ向けて。私の展開する外交無双は、これ以上ないクリーンな盛り上がりとともに、歴史の主導権を完全に掌握する次なる最高潮のステージへと、鮮やかに加速していくのだった。

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