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神対応の頭脳派トラップ、無償公開の光で強欲の闇を焼き尽くす

ボリンドン伯爵をはじめとする近隣の老害貴族たちが仕掛けた、我が避雷針システムのパクリ工作は、科学的な検証によって無惨な大爆発という結末を迎え、彼らの不当なライセンス料ビジネスの野望は完全に木っ端微塵に粉砕された。情報の伝達が速くなった郵便網を通じて、彼らの「欠陥品による大量殺人未遂」のスクープは瞬く間に大陸中へと拡散され、フィラデルフィアの私の元には次々と吉報が舞い込んでいた。


だが、一度は失脚したかに思われた彼ら悪徳貴族の残党は、なおも往生際悪く、水面下で最後のあがきを見せていたのである。ボリンドン伯爵の失脚によって空席となった利権の座を狙う、さらなる背後の大物――近隣の州の経済を一手に握っていた悪徳商人のギルドと、本国の老害役人たちから秘密裏に爵位を授かっていた狡猾な「ノースウッド子爵」が、今度は法的なアングルと国際世論の歪曲という、より陰湿なハッキングを私に仕掛けてきたのだ。


「ボリンドンが失敗したのは、ただの科学的実験という狭い土俵に付き合ったからだ。フランクリンがいくら正論を唱えようとも、彼が特許を取得していないという法的な空白は変わらない。ならば、我々が本国の特許局と裏で手を結び、あの『雷を逃がす尖った鉄の棒』の基本設計そのものを我がノースウッド家の排他的な独占特許として強引に登録してしまえばいい。そうなれば、フランクリンがどれほど人類のためだと叫ぼうが、法的には我々が正義だ。彼がこれまで街に設置したすべての無償避雷針に対し、法外な『特許侵害の違約金』を突きつけ、彼の商会を財政的に完全に破滅させてやるのだ」


彼らは、私が貫き通している【完全無償公開】という圧倒的な聖人ムーブの優しさを、法的な防御力の低さだと致命的に勘違いしていた。彼らは大金を動かして本国の腐敗した特許局の役人を丸め込み、偽造した過去の日付を使って「ノースウッド家が先に発明していた」という不当な独占権の証明書を強引に発行させたのである。


彼らは国際的な新聞紙面を買い占め、「フランクリンは他人の特許を勝手に無償公開して善人ぶっている偽善者であり、本物の権利者であるノースウッド家に甚大な経済的損害を与えた違法者である」という、歪んだ泥仕合を仕掛けてきた。


「フランク! 奴ら、今度は本国の腐敗した法制度を盾にして、僕たちの街に設置された避雷針をすべて差し押さえるための執行官を送り込んできた。それだけじゃない、国際議会や各州の法廷に対して、君のフランクリン印刷所と郵便網の資産をすべて凍結するよう不当な訴えを起こしている。あまりにも理不尽だ。君が富を求めず、ただ人類の安全のために無償で提供した神の盾を、国家の法律という傲慢な暴力で奪い取ろうとするなんて……!」


中央ポストオフィスの執務室に、最高防衛責任者であるウィリアムが険しい表情で駆け込んできた。彼の誠実で引き締まった体躯には、理不尽な法の横暴に対する激しい憤りと、私への絶対的な忠誠心が熱く脈打っている。


だが、私は仕立ての良い衣服の袖口を静かに整え、常に余裕のある笑みを浮かべたままで、デスクの上の最新の万年筆を指先で遊ばせていた。私の全身からは、敵の仕掛けてきた陰謀のすべてを最初から計算式の中に組み込んでいたかのような、圧倒的な知のオーラが放たれている。


「ウィリアム、慌てる必要はまったくありません。彼らは法律というものが、ただの紙の上のインクに過ぎないことを忘れている。そして、そのインクを大陸で最も効率的、かつ大量に運用できるのは、この私だということもね。彼らは『法の手続き』という目先のハッキングに夢中になるあまり、その法を支える根音である『民衆の支持と国際的な大義』という最大のステータスを完全に見失っているのです」


私はゆっくりと立ち上がり、壁に掛けられた巨大な北米全土の地図に視線を落とした。


「どうぞどうぞ、どんどん使ってください、と言った私の言葉に、嘘偽りは一切ありません。ですが、私の『神対応』という名の最適解が、彼らにとってどれほど冷徹で、逃げ場のない完璧な破滅へのトラップとなるか、そろそろその鈍悪な脳髄に教えてあげるべき時が来ましたね」


私はデスクの上のペンを力強く握り直し、ウィリアムに向かって不敵なまでの笑みを向けた。


「ウィリアム、フランクリン商会が誇るすべての印刷網と、先日開通した最速の郵便・駅伝システムをフル稼働させてください。彼らが法廷の扉を開くよりも早く、私たちは世界の理そのものをアップデートします」


翌週、ノースウッド子爵とその一味が、本国の腐敗した執行官たちを引き連れて、フィラデルフィアの最高法廷へと意気揚々と乗り込んできた。彼らの手には、本国の特許局から強引に毟り取った「避雷針の独占的特許証明書」が握られており、その顔には「これでフランクリンの富と名声をすべて強奪できる」という、下卑た勝利の確信が張り付いていた。


「フランクリン氏よ! 言い訳は無用だ!」


公判廷の壇上から、ノースウッド子爵が書類を突きつけて勝ち誇ったように声を張り上げた。


「これが本国の最高特許局が認めた、我がノースウッド家独自の『雷撃制御技術』の独占権利書である! お前がこれまで『無償公開』と称して設置してきた避雷針は、すべて我が家の特許権を侵害した違法な海賊版だ! 直ちに大陸全土の設置を停止し、これまで我が家が失ったとされる数百万ポンドの損失を補填するため、お前の印刷所と全財産を我が方に譲渡してもらおうか!」


傍聴席にいた悪徳商人たちや、彼らと癒着した保守派の老害役人たちから、一斉に下品な歓声が上がった。彼らは、どれほど優れた頭脳を持つ私であっても、国家の法という絶対的なシステムの前にはひざまずくしかないと信じて疑わなかったのだ。


だが、法廷の中央に立つ私は、仕立ての良い衣服を端正にまとったまま、微塵の動揺も見せずに、ただ静かに余裕のある笑みを浮かべていた。私の背後には、引き締まった体躯のウィリアムが、完璧に統率されたフランクリン防衛隊と共に、一糸乱れぬ姿勢で控えている。


「ノースウッド子爵、そして特許局の役人の方々。私は最初から申し上げているはずです。『どうぞどうぞ、どんどん使ってください。人類のためですから』とね。私はその特許の権利が誰にあるかなどという、個人の矮小な名誉には最初から一銭の興味もないのですよ」


私の知的で堂々としたオーラと、衰えを知らない弁舌の切れ味に、子爵は一瞬眉をひそめたが、すぐに鼻で笑った。


「ふん、負け惜しみを! ならばその権利を認め、すべての財産を引き渡すのだな! 法は我が方にある!」


「いいえ、法があるのは『あなた方の手元の紙切れ』の上だけです」


私は一歩前へ出ると、手に持っていた一冊の、驚異的な速度で印刷されたばかりの「国際特許・公開科学宣言書」を、裁判長の机へと堂々と提出した。


「裁判長、そして世界中の記者の皆様、ご覧ください。私が本日この場に提出したのは、イギリス本国、フランス王立科学アカデミー、さらには近隣のすべての州の議会が、一昨日の夜までに異例の超スピードで同時可決した『人道天災防御技術に関する国際公共財宣言』の正式な批准書です」


「な、何だと……!? 国際公共財宣言……!?」


ノースウッド子爵の顔から、一瞬で血の気が引いた。


私は常に余裕のある笑みを浮かべたまま、冷徹なまでの正論の連撃を浴びせかけた。


「私が開発した避雷針の設計図は、すでに半年前から『貧しいリチャードの暦』や自社新聞を通じて、世界中の何十万という民衆、職人、さらには各国の王侯貴族にまで完全に、かつ無償で配布され、実際に稼働しています。科学的な先占権パブリックドメインの概念から言えば、この技術はすでに『全人類の共通の財産』として定着している。その事実を、我が商会の最速の郵便網を用いて、世界中のすべての法学会と議会へ同時に証明・申請したのです」


私は子爵の足元に転がっている偽造の証明書を冷ややかに指差した。


「国際法、および各州の最新の条例に基づき、『すでに無償で広く普及し、人類の安全に直結している天災防止技術』に対して、後付けで私的な独占特許を認め、民衆から利益を搾取しようとする行為は、国際社会に対する重大な背信行為であり、人道に対するバグであると定義されました。つまり、あなた方が大金を叩いて用意したその特許局の紙切れは、現在この瞬間をもちまして、ただの価値のない『落書き』へとアップデートされたのです」


「ば、馬鹿な! そんな短期間で、世界中の議会やアカデミーが動くはずがない! 嘘を言うな!」


子爵が狂ったように叫んだが、その瞬間、法廷の扉が力強く押し開けられた。


入ってきたのは、一寸の乱れもないクリーンな姿の国際郵便使節団と、フランスおよび各州の全権公使たちであった。彼らは手にした公式の印章が押された外交文書を、裁判長へと次々に提示した。


「事実である! フランス国王ルイ十六世陛下、および科学アカデミーは、フランクリン氏の崇高な人道主義を支持し、ノースウッド家の不当な特許独占を断固として拒絶する! 同時に、腐敗した本国の特許局に対して、査察団を派遣することが決定した!」


「我がペンシルベニア州、および近隣の五つの州議会も同様である! フランクリン氏の避雷針を『永久の公共財』と認め、これに不当な課税や利権を主張するノースウッド家とそのギルドの全資産に対して、本日より『不当利得返還請求』の強制執行を開始する!」


使節たちの厳格な宣告が法廷に響き渡ると同時に、傍聴席にいた悪徳商人たちは椅子から転げ落ちんばかりに驚愕し、絶望のあまり顔を真っ白にして頽れた。


彼らが用意した「法律の武器」は、私が世界規模で展開した「圧倒的な情報戦と神対応のブーメラン」によって、完全に自分たちの首を撥ねる凶器へと変貌したのだ。


「う、うぐあぁっ……! 我がノースウッド家が、世界中から大バッシングを……!? 投資した莫大な開業資金と裏金が、すべて消えてしまった……!」


ノースウッド子爵は胸を掻きむしり、地面に無様にひざまずいて絶叫した。自らの強欲のために科学の聖域を汚そうとした老害の、あまりにも哀れで自業自得な完全敗北であった。これこそが、フランクリン商会がもたらす、誰も傷つかない完璧な「クリーンざまぁの極み」である。


裁判長は力強く木槌を叩き、厳かに判決を下した。


「判決! ノースウッド家の特許主張は完全に無効! 逆に、彼らの悪質な法廷ハッキングと国際社会への欺瞞を重く見て、子爵家および提携ギルドに対し、全州での営業ライセンスの永久剥奪、ならびにフランクリン商会への莫大な賠償金の支払いを命じる!」


法廷は一瞬の静寂の後、詰めかけていた若い学者や、フランクリンのインフラによって命を救われてきた無数の市民たちの、割れんばかりの大歓声と拍手に包まれた。


「フランクリン長官万歳! 真の知性の勝利だ!」

「強欲な貴族どもを、神対応一つで完全論破してくれた!」


民衆の私に対する愛と忠誠心は、この事件を経て限界を突破し、神聖なまでの不動の基準となった。特許をあえて取らず、敵の攻撃をすべて「人類の利益」へと自動変換する圧倒的な頭脳派無双が、ここに再び達成されたのである。


数日後、すべての戦後処理を完璧に終えた私は、夕日の差し込む総長執務室で、さらに強固なものとなった北米全土の避雷針設置ネットワークの進捗レポートを眺めていた。オフィスの片隅では、デボラが可憐な姿勢で私たちのために淹れてくれたハーブティーの心地よい香りが漂い、張り詰めた戦いの余韻を優しく包み込んでいる。


「フランク、今回の件で、世界中の誰もが君の技術を不当に盗もうとは歪んでも思わなくなったよ。君が『どうぞどうぞ』と微笑むたびに、敵は勝手に自滅していくんだから、最高の相棒としてこれほど頼もしいことはないね」


ウィリアムが引き締まった体躯を椅子に預け、誇らしげに爽やかな笑みを浮かべた。


「素晴らしいサポートでしたよ、ウィリアム。君が最速の郵便網を完璧に防衛し、情報を一瞬で世界へ届けてくれたからこそ、法律のバグを瞬時にデバッグすることができた。これで、私たちの理想郷を脅かす古い闇は、完全に一掃されました」


私は常に余裕のある笑みを浮かべ、仕立ての良い衣服を軽く整えながら、窓の外に広がるフィラデルフィアの美しい夕暮れを見つめた。民衆の笑顔、安全に守られた街並み、そして近代科学の勝利の光。


「ですが、私たちの内政無双のロードマップは、まだ次のステージへと進まなければなりません。この確立された世界的な名声と信頼をベースに、次なるターゲットは、音楽の歴史の解像度を根本から引き上げる、触るだけで天上の音色を奏でる奇跡の楽器『グラス・ハーモニカ』の発明です。そして、その美しい音色をもって、ヨーロッパの王族たちの心をも完全にハッキングしにいきましょう」


「ああ、どこまでもついていくさ、フランク! 君の導き出す最適解の光で、この世界をさらに美しく、誰も見たことのない理想の世界へと塗り替えていこう!」


最高の相棒の熱い信頼の言葉を受けながら、私はペンを力強く握り直し、次なる壮大な芸術と内政のグランドデザインを黒板に描き始めるのだった。

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