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嫉妬の旧弊、最高学府を阻む頑迷なる老害

世界初の電気街灯によってフィラデルフィアから夜の暗闇と犯罪を完全にハッキングして排除し、ペンシルベニア大学の認可を勝ち取った私の内政改革は、文字通り世界最速の最適解として結実しつつあった。安全が約束され、不条理な落雷からも守られたこの近代都市には、海を越えてヨーロッパからも数多の天才や知識人、そして向学心に燃える若者たちが続々と集結している。彼らの目的はただ一つ、私が設立したこの最高学府で、実社会に直結する真の科学と経済を学ぶことだった。


しかし、人類の知識の蓄積速度を従来の数倍へと跳ね上げるこの画期的なプロジェクトが順風満帆に進む中、やはりというべきか、時代の進歩に取り残された「過去の遺物」たちが私の前に立ちはだかった。


それは、既存の宗教教育やラテン語の暗記こそが至高の学問であると信じて疑わない、保守派の老害学者たちの残党であった。彼らは、若き印刷職人上がりに過ぎない私が、近代科学や実用ビジネスを網羅した最先端の教育機関を設立したことが、自分たちの特権階級としての権威を根本から揺るがすものであると激しく敵視し始めたのだ。


「フランク氏の提唱するカリキュラムは、伝統的な神学を軽視し、ただの金儲けや不遜な科学実験を教える私塾に過ぎない。このような俗悪な教育を施せば、若者たちの倫理観は崩壊し、社会の秩序が乱れるだろう」


彼らは、州議会の一部に未だ残る保守的な議員たちや、旧来の寄付者たちを巻き込み、ペンシルベニア大学の開講を実質的に不可能にするための狡猾な嫌がらせを開始した。具体的には、大学の運営資金の差し押さえを要求し、さらに独自の「老害カリキュラム」を議会を通じて強制的にねじ込もうとしてきたのである。彼らが提示した修正案は、現代のビジネスチート知識や合理的な科学を全て排除し、中世さながらの神学論争と古典の解釈だけで年間授業のすべてを埋め尽くすという、極めて非効率で悪質なものだった。


「学ぶべき未来があるというのに、わざわざ過去の墓暴きを強制するとは。これほど人間の脳の処理能力を浪費させるバグが他にあるだろうか」


私はフランクリン印刷所の広々とした執務室で、老害学者たちが送りつけてきた理不尽な要求書をデスクに放り投げた。仕立ての良い衣服の袖を軽く整えながら、私の頭脳はすでに、この旧弊な利権構造を根底から解体するための最適解の演算を完了していた。


「フランク、彼らはかなり本気だよ」


扉を開けて入ってきたのは、誠実で引き締まった体躯を持つ私の最高の相棒、ウィリアムだった。彼の瞳には私への絶対的な忠誠と、理不尽な妨害に対する激しい憤りが宿っている。


「老害学者たちの残党が、市内の有力な保守派を集めて、大学の設立認可を取り消すための大規模な決起集会を計画している。僕たちが集めた設立資金の口座に対しても、法的な異議申し立てを行って凍結を狙っているようだ。このままでは、せっかく集まった世界中の学生たちの行き場がなくなってしまう」


「心配いりませんよ、ウィリアム。彼らが古い権威という脆い盾に隠れて泥を投げつけてくるのであれば、その盾ごと彼らの存在を科学的正論で粉砕すればいいだけです。知識の独占で暴利を貪る時代は、すでに終わっているのだと理解させてあげましょう」


私は知的で堂々としたオーラを放ちながら立ち上がり、手にしたペンを胸ポケットに収めた。常に余裕のある笑みを浮かべる私の全身からは、現役としての圧倒的なエネルギーが満ち溢れている。


老害学者たちは、数日後に迫った大学の最終カリキュラム承認のための公式聴聞会を、私を公の場で引きずり下ろすための処刑台にするつもりだった。彼らは市民や学生たちを傍聴席に大量に呼び込み、私が「学問の基礎すら知らない無学な成金」であることを証明しようと、難解な古典ラテン語の質問や、重箱の隅をつつくような神学の難題を用意して待ち構えていたのである。


そして迎えた聴聞会当日。フィラデルフィアの公会堂は、事の顛末を見届けようとする数千人の市民、学者、そして世界中から集まった若い学生たちで埋め尽くされ、異様な熱気に包まれていた。


壇上には、黒い法服に身を包み、傲慢な態度でふんぞり返る老害学者たちの代表が並んでいる。その中心にいる幹部は、私が演壇へ進み出るのを見ると、勝ち誇ったような醜い笑みを浮かべて声を張り上げた。


「フランク氏よ! 君がどれほど印刷業で成功し、奇妙な凧揚げで名声を得ようとも、最高学府の教育は別物だ。君の提唱するカリキュラムには、偉大なる先人たちが築き上げたラテン語の古典や、神聖なる神学の探求が決定的に不足している! 実用的なビジネスや科学などという俗世の技術ばかりを教える大学など、若者を惑わす有害な存在であると断言せざるを得ない。君に学者の資格があるというのなら、まずは我々が用意した古典の命題について、完璧なラテン語で答えてもらおうか!」


彼らが掲げたのは、何世紀も前に書かれた難解極まる古典注釈書の、現代の実社会には1ミリも役に立たない抽象的な一節だった。傍聴席の保守派議員たちが、私を嘲笑するように一斉に冷ややかな視線を送る。


しかし、私は仕立ての良い衣服の襟元を優雅に整え、ゆっくりと演壇の最前線へと歩み出た。私のカンストした知識ベースは、世界中のあらゆる論文や言語、そして教育の本質を完璧に網羅している。


「古典の暗記、ですか。それ自体を否定はしませんが、あまりにも時代錯誤で、人間の可能性を狭める狭量な暴論ですね」


私の放った鋭い声が、公会堂の騒音を一瞬で静まり返らせた。衰えを知らない弁舌の切れ味が、空気そのものを切り裂いていく。


「貴方方が至高と崇めるその古典は、何百年も前の人間が、当時の限られた解像度で世界を解釈した記録に過ぎません。ではお聞きしますが、その難解なラテン語の一節は、今この瞬間も厳しい冬の寒さに震える貧民を救うことができますか? あるいは、落雷による火災から子供たちの命を守ることができますか? 商業の取引を円滑にし、都市の経済を循環させて、市民全員を豊かにする具体的な方法が、その古い羊皮紙のどこに書かれているというのです」


「な、何だと……!? 聖なる学問に向かってなんという不敬を!」


老害学者の一人が顔を真っ赤にして立ち上がったが、私はそれを手で制し、さらに圧倒的な正論の連撃を叩き込んだ。


「教育の本質とは、過去の権威を崇拝するための奴隷を育てることではありません。今を生きる人間が、自然の理をハッキングし、社会の不便というバグを解消し、未来の幸福を自らの手で創り出すための『武器』を与えることこそが、真の最高学府の役割なのです。私がペンシルベニア大学で教えようとしているのは、まさにそのための現代科学であり、実用的な経済学です。貴方方は、若者が自分たちよりも優れた知識を持つことを恐れ、古い利権の椅子にしがみつきたいだけなのではないですか?」


「黙れ! 口先だけの若造が! 科学などという実体のない妄想で、何が証明できるというのだ!」


代表の老害学者が、激昂して机を叩いた。彼らは感情論に逃げ込み、私の主張を力技で圧殺しようとしたのだ。


だが、私は最初から、彼らの硬直した脳髄を完全に破壊するための、完璧な「実証チート実験」の準備を完了していた。


「言葉だけでは理解できないようですね。では、貴方方が『実体のない妄想』と呼ぶ近代科学の力を、今この場で、その曇った眼に焼き付けて差し上げましょう」


私はウィリアムに目配せをした。待機していた引き締まった体躯のウィリアムが、即座にステージの中央へと、私が事前にデザインした最新の科学実験装置――高精度な静電発電機と、それによって満たされた巨大なライデン瓶を運び込んできた。


公会堂の照明(最新の電気街灯技術を応用した高光量のランプ)がわずかに落とされ、ステージの上に青白い緊張感が走る。


「これは、私が解明した電気のエネルギーを、完全にコントロールして視覚化したものです。貴方方が『神の怒り』と恐れ、古い本を読んで祈るしかなかった落雷の力を、私はこの小さな装置の中に完全に再現し、そして安全に制御してみせます」


私が装置のレバーを力強く握り、カンストした知力ベースの計算通りに電極を近づけた瞬間、公会堂の中に「パチパチ」と激しい放電音が響き渡り、目も眩むような鮮烈な稲妻の火花が、電極の間を完璧な軌道を描いて走り抜けた。


「ひ、ひえっ……!?」


壇上の老害学者たちは、目の前で炸裂した「ミニチュアの雷」の圧倒的な光と威力に恐怖し、椅子から転げ落ちるようにして無様に床へ這いつくばった。彼らが何百年かけて読み込んできた古典のどれにも、この目の前の現象を説明する数式も、それを制御する術も書かれていなかったからだ。


傍聴席の若い学生や市民たちからは、その美しくも合理的な科学の奇跡に対して、地鳴りを発するような大歓声と割れんばかりの拍手が沸き起こった。


「ご覧なさい。これが科学であり、実用的な知性です。私はこの力を使い、すでに街の落雷被害を完全にゼロにしました。そして、我がペンシルベニア大学に集まる若者たちは、この先の時代で、さらに高度な科学を学び、医療を発展させ、新しい産業を興して世界を書き換えていくのです。過去の言語に引きこもり、市民の発展を妨害するだけの貴方方に、彼らの未来を遮る権利など万に一つもありません」


私の知的で堂々としたオーラと、一切の反論を許さない圧倒的な科学的事実の前に、老害学者たちは完全に言葉を失い、青ざめた顔で震えることしかできなかった。彼らの並べ立てた嘘や嫌がらせは、私の最適解によって、文字通り一瞬で粉砕されたのである。


聴聞会の議長を務めていた州の最高幹部も、圧倒的な世論の基準がすでに私の味方であることを確信し、満面の笑みで木槌を力強く打ち鳴らした。


「勝負は決した! フランク氏の提唱するカリキュラムこそ、我が州、ひいては人類の未来に必要不可欠なものである! 保守派の提出した妨害案を全面的に却下し、ペンシルベニア大学の独自カリキュラムおよび運営資金の完全なる安全性を、ここに正式に承認する!」


その瞬間、公会堂全体が歓喜の嵐に包まれた。古い利権にまみれた老害学者たちを、近代科学の圧倒的な実証の力で完全論破し、クリーンざまぁの極みを達成した瞬間であった。


その日の夜、フィラデルフィアの街は、また一段と輝きを増していた。


電気街灯が昼間のように明るく照らす大学のキャンパスでは、老害たちの嫌がらせから完全に解放された世界中の若い天才たちが、私の作成した最先端の教科書を手に、目を輝かせながらこれからの研究について語り合っていた。


「フランク、本当に見事だったわ。貴方の知性が、また一つ、古い時代の壁を打ち破ってくれたのね」


執務室の窓辺で、デボラが私のために新しく淹れてくれた温かいお茶を差し出しながら、一途で可憐な微笑みを向けてくれた。彼女の変わらぬ信頼の姿勢は、新しく始まった最高学府の未来を祝福するように、どこまでも温かい。


「ああ。古い既得権益にしがみつく者たちの言葉など、正しい科学の進化の前には、ただの消え去る霧に過ぎないのさ、デボラ」


私は彼女の手の上に力強い手を重ね、余裕のある笑みを深めた。


文字の力でメディアを支配し、雷を飼い慣らし、世界の解像度を上げ、そして今や教育の自動化システムをも完全に掌握した私。内政の基盤はこれ以上ないほど強固なものとなり、フィラデルフィアは名実ともに世界一安全で、世界一知的な都としての完成を見た。


「さあ、ウィリアム。大学の基盤は整った。次は、この爆発的に高まった都市の知性と情報を、アメリカ全土へ、そして世界最速のスピードで伝達するための国家規模の神経網――世界初の手際良い『郵便・駅伝システム』の構築へと舵を切ろうか」


「ああ、フランク! 君の描く完璧な未来へ、どこまでも共に突き進むよ!」


最高の相棒であるウィリアムと力強い視線を交わし、私のペンは次の壮大なグランドデザインを描き始める。名実ともに若き商業と科学の覇王となった私の前に、もはや不可能の文字は存在しなかった。

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