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サクラとマサムネ異世界ほろ酔い漫遊記  作者: まほ。かんた。
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第26話 『酒飲み達と禁酒教団』

発泡湿地帯にて、禁酒教団との小競り合いが勃発。

サクラ達はソーダーマテリアルを求め、さらに奥へ進みます。


※お酒は20歳になってから。

※お酒を飲んだら乗り物の運転はやめましょう。

※お酒は楽しく適量で。

 泡立つ湿地帯。


 炭酸霧が白く漂う中、


 禁酒教団と酒飲み達が向かい合っていた。


 「ここは禁酒教団の監視区域です」


 マジナノが静かに告げる。


 「勝手な採取行為は認めません」


 「ケチくせぇなぁ」


 サクラが酒瓶を揺らした。


 「炭酸くらい飲ませろよ」


 「だから酒飲みは問題なんです」


 マジナノが溜息を吐く。


 一方。


 ジローはサクラを見ないようにしていた。


 「と、とにかく!」


 「ソーダーマテリアルは没収です!」


 「嫌だね」


 サクラが即答する。


 その瞬間。


 周囲の教団員達が一斉に動いた。


 「確保しろ!」


 「うおっ!?」


 ジャックが慌てて銃を構える。


 だが。


 「……ちっ」


 酒駄目波の影響はまだ残っていた。


 動きが鈍い。


 「素面だと役に立たねーな♪」


 ジンが笑いながら矢を放つ。


 ――バシュッ!!


 教団員の帽子が吹き飛ぶ。


 「図体でかいわりに動けてないじゃん♪」


 「うるせぇ!!」


 ジャックが怒鳴った。


 その横では。


 イーチコが教団員を蹴り飛ばしていた。


 「数だけは多いな」


 「ぐぇっ!?」


 教団員が泡沼へ沈む。


 一方。


 カスミは複数の教団員に囲まれていた。


 「裏切り者だ!」


 「確保しろ!」


 「えっ!?」


 カスミが後退る。


 だが。


 足元は泡立つ湿地。


 滑る。


 「きゃっ!?」


 その瞬間。


 サクラが前へ飛び込んだ。


 「危ねぇ!!」


 ――ドンッ!!


 教団員をまとめて吹き飛ばす。


 さらに。


 サクラはカスミの腕を引き寄せた。


 「大丈夫か?」


 「は、はいっ……!」


 カスミの顔が赤くなる。


 近い。


 綺麗な顔。


 長い桜色の髪。


 だが。


 サクラ本人は別方向で焦っていた。


 「だから近ぇって!!」


 「ちょ、離れろ離れろ!!」


 美女らしからぬ反応だった。


 「おっさん慣れてなさすぎ♪」


 後ろでジンが爆笑する。


 「うるせぇ!!」


 その時だった。


 ジローが両手を合わせる。


 「酒駄目波を――」


 だが。


 次の瞬間。


 サクラが一気に距離を詰めた。


 「おっと」


 「っ!?」

挿絵(By みてみん)

 至近距離。


 ジローの顔が真っ赤になる。


 「な、なな……!」


 「近ぇぞ!?」


 「撃てるもんなら撃ってみろよ」


 サクラがニヤリと笑う。


 だが。


 ジローは固まったままだった。


 「……ジロー」


 後ろから冷たい声。


 マジナノだった。


 「何をしているんですか」


 「い、いやこれは……!」


 「撃てる距離でしょう」


 「近いんです!!」


 ジローが叫ぶ。


 沈黙。


 そして。


 マジナノは深く溜息を吐いた。


 「……駄目ですねこれは」


 その瞬間。


 湿地帯の奥で、


 白い泡が激しく噴き上がった。


 「っ!?」


 全員が振り向く。


 そこには――


 炭酸のように輝く結晶。


 泡立つ泉の中心で、


 青白く発光している。


 「ソーダーマテリアル!!」


 ジンの目が輝いた。


 「うおぉぉぉっ!!」


 酒飲み達が一斉に動く。


 「待ちなさい!!」


 教団員達も追う。


 だが。


 その瞬間。


 サクラが泡沼を大きく飛び越えた。


 「悪ぃな!!」


 そして。


 発光する結晶を、そのまま掴み取る。


 しゅわぁぁぁっ――


 炭酸の泡が一気に吹き上がった。


 「取ったぞぉ!!」


 サクラが叫ぶ。


 「ハイボールだぁぁ!!」


 ジンも叫ぶ。


 「ジンソーダぁぁ!!」


 「焼酎ソーダ割もだ!!」


 ジャックまで乗っかる。


 「お前まだ飲めねぇだろ!!」


 サクラが即座に突っ込んだ。


 一方。


 マジナノは静かに眼鏡を押し上げる。


 「……撤退します」


 「えっ!?」


 ジローが振り向いた。


 「ですが!」


 「湿地帯で長期戦は不利です」


 「それに――」


 マジナノは酒飲み達を見る。


 「これ以上見ていると頭が痛くなります」


 「失礼だな!!」


 サクラが叫ぶ。


 こうして。


 酒飲み達はついに、


 ソーダーマテリアルを手に入れたのだった。


(第27話へつづく)

 今回はサクラとジローの相性の悪さ(?)がよく出た回となりました。


 そしてついに、ソーダーマテリアルを獲得。

 次回は炭酸酒作りと奉納回になりそうです

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