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黒と赤の二重奏(くろとあかのにじゅうそう) 第三部  作者: 青ちゃん
それでも君のことが好き
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11章 そして最終章

 1(七の心)


 伊藤七は 青山幸村に 手を取られて

体育館から出るまで 半分

ぼう然としていた。


 いったい何が起きたのか 理解出来ずにいた。


 そして体育館から出てから

ちょっと 正気に戻って 伊藤七の方が

こう言った。


「青山くん。 青山くん何が起きたの?

 どこに連れて行くの?

 わたし 歌わなきゃ。

 それなのに どうして止めるの」


と 言っていたが もう声が 完全に

かすれ声になっていた。


 そう言っても 伊藤七は 手を引かれるまま

抵抗する素振りもせずに そのまま

青山幸村に 手を引かれていった。

 そして伊藤七は 気付かないうちに

大粒の涙を 流していた。


 それは 心のどこかで 病気が悪化したのを

わかっていたからであった。


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