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11章 そして最終章
1(七の心)
伊藤七は 青山幸村に 手を取られて
体育館から出るまで 半分
ぼう然としていた。
いったい何が起きたのか 理解出来ずにいた。
そして体育館から出てから
ちょっと 正気に戻って 伊藤七の方が
こう言った。
「青山くん。 青山くん何が起きたの?
どこに連れて行くの?
わたし 歌わなきゃ。
それなのに どうして止めるの」
と 言っていたが もう声が 完全に
かすれ声になっていた。
そう言っても 伊藤七は 手を引かれるまま
抵抗する素振りもせずに そのまま
青山幸村に 手を引かれていった。
そして伊藤七は 気付かないうちに
大粒の涙を 流していた。
それは 心のどこかで 病気が悪化したのを
わかっていたからであった。




