8章-3(青と七が一緒に帰る)
学校を出た 青山幸村と 伊藤七の二人は
学校を 出るまでは 二人ともに
無言で 一緒に歩いていた。
そして 学校を 出た瞬間に
伊藤七が
「青山くんと 二人っきりで
帰るの これが 初めてだよね。
なんだか 新鮮な気持ちだわ。
あっ そうそう 話したいことが
あるのよね?
さっ どうぞ 話していいわよ」
と 言い出した。
あまりに ポジティブに 伊藤七が
話しかけて来たので 青山幸村は
ちょっと びっくりして 戸惑ってしまった。
だが せっかく 話しかけてくれたので
思いきって 今 心配している
気持ちを 話してみることに してみた。
「伊藤さん のどの調子というか
病気の方は 本当に 大丈夫なんですか?
明日の学園祭で かなり歌を
歌わないと いけないんですよね?
それで 無理をしすぎて 病気が
悪化してしまうんじゃないかと
とても 心配なんです」
と 言い終わったら
伊藤七の方が こう言った。
「確かに 明日の学園祭は 頑張りすぎて
無理するかも しれない。
それでも わたしは のどの
病気は 悪化することなく
現状維持で すむと 信じているの。
だから 青山くんは 病気のことは
誰にも言わずに やさしく
見守っていて。
お願い お願いだから…」
と 伊藤七は 懇願するように
青山幸村に 言った。
青山幸村は そう懇願されて
「でも しかし それでは
あまりにも 危険すぎるのでは
ないんですか」
と 心配のあまり声が うわずりながら
反論した。
伊藤七は 首を横に振りながら こう言った。
「わたしなら 大丈夫だから。
どうして そこまで 心配してくるの
青山くん」
青山幸村は そう言われて
「そこまで 大丈夫だと 言うなら
これ以上は 言いません。
明日の学園祭は 無理しすぎないように
頑張ってくれれば それでいいです。
それじゃ 自分は こっちの
帰り道なので ここで
さよならです」
と 青山幸村が 言ったので
そうだねと 伊藤七は
「じゃあ また明日」
と 言って 二人は別々の道を
帰って 行ったのだった。




