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小さな灯

寮へ帰ると、小さな包みが届いていた。

ヘルミからだ。

部屋に戻り、早速開けてみる。

2つのアロマキャンドル。メッセージは入っていないようだ。けれど、

「あなたの、灯になる」 ヘルミの声が聞こえた気がした。

ひとつに火を点すと、シトラスの香りが広がっていく。

オレンジの小さな灯を眺めていると、旅立ちの日の健気な眼差し、告白の日の涙に濡れた瞳、そして笑顔が浮かんでくる。

遅れて、同じくヘルシンキで見守る両親の微笑、先ほどのチョビの真っ赤な顔、ングゥアチュチュの打ちひしがれた表情が次々と浮かんだ。


…しばし泣いてしまったが、やがて検索を始めた。

アロマキャンドルを1つ買う積もりだ。

(フラワーキャンドルにしようかな?色はどうしよう)

探しているうちに、いつの間にか涙は乾いていた。


<ヘルシンキ中心近く>

ヘルミが帰宅すると、小さな包みが届いていた。

ダンからのものだ。

部屋で開けて見ると、フラワーキャンドルが1つ、燃えさしのアロマキャンドルが1つ。

メッセージは入っていないようだ。

二つを窓際に置く際にふと、鏡に目が留まった。

鼻の下が伸びている。

微かに顔を赤らめたけれど、すぐに微笑に変わっていた。



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