第68章:しめやかな通夜と、お葬式の準備(6)
・・・葬儀の準備は整った。
残る課題は、たったひとつだけ。
茶太郎ちゃんの『最後の姿』を、
写真に残しておくこと。
ぼくは、明日、失われてゆく、
茶太郎ちゃんの愛らしいほほ笑みと、
健康な昔と比べ、
そりゃあ、やせてしまってはいるけれど、
ふっくらとした、もふもふとした、あの心地いい感触を取り戻した彼の・・・
この世での、最後の姿を、
目に焼き付けておくだけでなく・・・
永久に、いつでも見返せるようにしておきたかったんだ。
簡易カメラで、インスタントではあったものの・・・
皆さんもよく知る、フラッシュ機能つきの、
『写ルンです』を購入し、
茶太郎ちゃんとの最後の夜を過ごした。
・・・彼とともに過ごす、本当に最後の夜。
明日、午後には茶太郎ちゃんは、
この可愛らしい姿ではなくなってしまう。
しかしながら、
歴代のペットのように、
冷たい土の中で、
だんだんと朽ちてゆく彼の姿を・・・
ぼくは、想像するにしのびなかった。
茶太郎ちゃんには、
ゆっくりと、
肉体を炎の中で・・・
滅する道を、とってほしかったんだ。
いずれはここでぼくも、
茶太郎ちゃんのずっとあとから、
チリとなり、灰となって、
この世から、
黄泉の世界へと旅立ってゆくのだから・・・。
m(_ _)m




