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第40章:史上、最も過酷でつらい業務の日

 2019年5月なかば。


 ・・・この日の現場での一日も、


 ぼくは生涯忘れることはない。


 運転中も、茶太郎ちゃんのことで頭がいっぱいだったぼくは、


 何度か対向車両と接触しそうな、フラついた危ない運転で、なんとか現場に到着した。


 すでに、現場では、


 下水道工事の準備が進んでいて、相方となる隊員が、スタンバって待っていた。


 60代の、ガンコおやじ警備員だ。


 ここ最近入社してきた、他の警備会社からの移籍組で、


 経験豊富なせいか、


 ふだんから態度がデカく、一般車両のドライバーとも、よくモメていた男だ。


 「栗原ぁ! 遅いぞ、テメェ!! もっと早くこい!! それに、そこは停めるとこじゃねぇ! こっちに停めろや、こっちに!!」


 いきなりの罵詈雑言ばりぞうごん


 ぼくは、野郎をにらみながらも、


 「・・・すみませんでした。すぐに準備します。」とわびた。


 「・・・ったくよぉ、こういうバカがいるから、うちの会社は・・・」


 もし、このとき、ぼくが抱えていた問題が茶太郎ちゃんの案件じゃなかったとしたら・・・


 間違いなくぼくは、その場でヤツを殴り殺していただろう。


 この日ぼくは、


 自分の与えられた業務に忠実に従い・・・


 黙々と仕事をこなした。


 ・・・途中、涙が、何度もあふれそうになったが、


 理性で、それをカバーした。


 交通量がケタはずれに多い現場だったので、かえって気がまぎれ、仕事に集中することで、


 なんとか乗り切った。

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