第34章:カラスとの攻防(3)
茶太郎ちゃんが暮らしていたのは・・・
ぼくのいまの、ボディビルのトレーニングルーム。
床がコンクリートの打ちっぱなしになっており、
床面積は、約16畳。
そこの入り口から、少し離れた西側の壁沿いに、低いテーブルを置き、
その上に、茶太郎ちゃんのケージをのっけて飼っていたのだ。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
・・・実は、この「土間」のようなトレーニングルームには、
エアコンが無い。
つまり、室温は、年がら年中、いつも常温である。
当然、夏は蒸し風呂のような暑さになるし、
冬は冬で、いてつくような寒さになってしまう。
では、茶太郎ちゃんを飼育するにあたって、そんな過酷で劣悪な環境しか用意できなかったのかい・・・?
それでもあんた、うさぎを飼う資格あったの??
同様に、うさぎを飼育しておられる、ベテランの方なら、きっと、そのような厳しい意見を述べられることだろう。
・・・そうなのだ。
いまから思い返してみても、実に思いやりがない環境で、茶太郎ちゃんを苦しめてしまっていたのだ。
扇風機や石油のファンヒーターや、毛布などで室温対策していたといっても、
真夏のトレーニングルームで、つらそうにしている茶太郎ちゃんを、毎日、目にしていたのだから・・・。
本当はぼくだって、
温度管理をバッチリして、冷暖房の効いた快適な部屋で、彼を育ててあげたかった。
だが、
母の反対で、母屋で彼を飼育することは、いっさい許されなかった。
彼の体毛が家中にただよってまきちらされ、
排泄物のニオイが充満してしまうため、だった。
せめてぼくができることといえば、
窓や戸を全開にし、
少しでも外の空気や風を、トレーニングルームに取り込んであげることだった。
部屋の東側の天井に近い部分では、
ガラあきになったガラスから、容赦なく直射日光が差し込んでいたので、
そこは、古いタオルでさえぎったりして対処した。
だが、
戸や窓を開け放っていたということは・・・。




