第27章:ここの『大家さん』とは
・・・ではここで、
わが高久コーポのオーナーである、
うるわしの『大家さん』について、ちょっと記述してみよう。
・・・眼鏡をかけた初老の男性で、
やや、猫背ぎみ。
短髪で、顔が少し長い。
どことなく・・・
あの『ゲゲゲの鬼太郎』にときどき登場してくる、
細目で、前歯が出っ歯のオジサンに似ている。
激したり、怒鳴ることもないが・・・
どこか油断できないような目の配りをする小男だった。
・・・少なくとも、このぼくのような『イケメン』ではない(苦笑)。
毎月、月末近くになると、
アパートの部屋をいちいち回り、家賃を現金で徴収していく。
・・・ぼくはむろん、
ほかの皆さんよりも割高の、
『3万円』。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
実はぼくは・・・
この大家さんにナイショで、茶太郎ちゃんを飼っていた。
最初に飼育許可をもらったわけでもない。
まさか、部屋の中を点検しにくるとは予想してもみなかったから、あの日は、マジでどうしようかと思った。
でも、
8畳間の入り口のわきのテーブルの上におさまった、茶太郎ちゃんの愛らしい姿を見た大家さんは、
たった一言。
「・・・うさぎ飼ってんのかい。」
とくに、文句をいうこともなかった。
まぁ・・・
無許可でうさちゃんを黙って飼ってたんだから、
こうなってくると、
「ぼくだけ3万円とは、いくら考えても納得いきませんッ!」
とは、もはやいえなくなっちまった・・・ってところかな・・・。




