旅立ち
書きながら泣いてる私。
今日、とうとうギアとレシアが旅立つ。
心配だ。
だが、ギアは、ヒグの作った剣を携えて、すっかり男の顔になってる。
これは邪魔しちゃいけねぇ。
「体に気をつけるんだぞ」
肩を叩くと、いつもの笑顔でギアが俺を見る。
子供の時と同じ瞳の色だ。
ふいに、ギアを拾った時の光景が思い出される。
木の枝みたいな手足で、体中、傷や痣だらけで、汚かった。
やたらに食う割に、なかなか太らなかった。
洗ってやると、ピッカピカになって、天使みたいだった。
笑うと、光がこぼれ落ちるようで。
俺は、ギアを喜ばせたくて、なんでもやった。
ギアの周りは、いつもみんなが集まり、光が集まっていた。
それは、薄暗いダンジョンの中でも。
飲み込めないくらい飯を口に突っ込むギア。
畑ですっ転んで額を擦りむくギア。
俺に抱っこされてた小さいギア。
思い出される数々の思い出に、俺は上を向く。
「カイ?」
ギアが心配してる。
だめだ、俺が心配させてどうする。
自分を鼓舞しても、目が開けられない。
しゃべれない。
もう、鼻水も出て、しゃくりあげそうだ。
ピイが、横から口を出す。
「今ね、カイはしゃべれないよ。ギアとの思い出に浸って泣いてるから」
セイラも同調する。
「そうよ、あなたが大人になったのが嬉しいけど、寂しいのよ」
ギアは、そっと俺に抱きついてきた。
「僕は、カイに拾ってもらえて、本当に幸せだよ。みんなが、僕の宝物なんだ。今までも、これからも、ずっと。忘れないで。必ずここに帰ってくるから」
そう言うと、ギアはレシアと共に旅立っていった。
バカな作者ですみません。




