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モブ令嬢に転生したので推し活していたら極悪令嬢に昇格しちゃいました  作者: 西園寺百合子


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05 ジークハルトとアルフレッド

子爵令嬢/生徒C ニーナ・ヴァロワ

皇太子 /攻略対象 アルフレッド・クロムウェル

公爵  /攻略対象 ジークハルト・ベルシュタイン

伯爵  /攻略対象 リュカ・モンパルナス

伯爵  /攻略対象 オスカー・ウィリアムズ

伯爵令嬢/悪役令嬢 クロエ・ラングレー

男爵令嬢/ヒロイン アリアナ・ロゼ

「さっきは、ありがとう」

教室に戻ると、アルフレッドにそう言われた。

何もしてませんけど?

「いえ。私は何も…」

そう言って、挨拶の礼をして席に行こうとして手を掴まれた。


レディーの手を断りもなく掴むなんて。

こんのチャラ男が。

「何か?」

イラっとしたけど、相手は皇太子。

不自然にならないように手を払って、1歩下がって距離をとった。

「ああ、これは失礼。よかったら、明日は一緒にランチでもどうかなと思って」

そう言われて、スンとした。

なぜ、私が、このキラキラ皇太子とランチをしなければいけないんだ。


「大変申し訳ありませんが、(ジークハルト観察という)大切な用事がありまして。ご一緒できないんです」

そう言って、もう1度、お詫びをして席に戻った。

アルフレッドはいい人だと思う。

ただジークハルトを処刑するやつという点で、ジークハルト推しとしては受け入れがたい。

あくびをしながらジークハルトが席に戻ってきた。

私の推しは、あくびをしていてもカッコいい。


次の日のお昼休みも中庭に待機。

この間はうっかりみつかったけど、お昼寝のお邪魔にならないように、細心の注意を払って距離をとった。

ここに来る前に、それとなくアリアナにはジークハルトのお気に入りスポットは伝えておいた。

上手くすれば、2人が愛を育む姿も見られるかもしれない。

カッコよくて可愛いジークハルトが幸せになりますように。

そう祈りながら、本日もふわふわお昼寝しているジークハルトを見ながらランチボックスを開けた。


「なんだ。ここでランチボックスを食べるのが大切な用事だったの?」

後ろから声がして、驚いて振り返る。

なぜか、アルフレッドがいた。

何故ここに?

「…それ、食堂で売ってる、テイクアウトのランチだよね。美味しそうだな。僕も食べてみたいんだけど」

そう言われて、とても面倒だと思った。

こいつ、皇太子だよね。

万が一、私があげたやつを食べてお腹壊したら…面倒。

「あの…お毒見役の方は?」

そう言うと「そんなのいないよ」と笑われてしまった。


「私が毒でもいれてたら大変じゃないですか」

「君が僕を殺して、得になることなんてないだろ?」

「…私、多くイなんで、全部食べないとお腹がすくんです」

「そんなこと言わないで、少し分けてよ」

「皇太子さまなんだから、自分で、食堂で、買ってきていただけませんかっ?」


このやり取り、面倒。

私の大切なジークハルト鑑賞タイムが減ってしまう。

「ん…誰?」

少し先でウトウトしていたジークハルトが起きてしまった。

「っ…アルフレッド様がうるさいからっ、ジークハルト様が起きちゃったじゃないですかっ」

むうっとアルフレッドを見て、ジークハルトに駆け寄る。

「も、申し訳ありません、ジークハルト様。せっかく、お休みだったのに」


私がそう言うと、ジークハルトが目を擦りながら「きみかぁ」と言った。

ちょっと寝ぼけてるところも、可愛い。

「あ、こ、紅茶っ…紅茶があるので飲みますか?…はあっ!カフェインっ!カフェインだと目がさえちゃいますよね。…こ、ココア、買ってきましょうか?」

私があたふたしていると「いいよ。そろそろごはん食べないとなと思っていたし」と言われた。

優しい…


はっとする。

「も、申し訳ありません。ランチタイムのお、お邪魔をしてしまって…あ、ででで…では、これで」

その場を立ち去ろうとして、呼び止められる。

「君もこれからランチなら、一緒にどう?」

そう言われて、嬉しくて涙ぐんでしまった。

「あ…泣くほど、嫌だった…よね。ごめん」

ジークハルトがチワワになる。

「…うれしぃ゛ですぅ」


「ぜひ、ご一緒させてくださいっ!あ、食堂のランチボックスですみませんっ!」

よくわからない謝罪をしながら、ジークハルトの近くに座る。

「僕も、ご一緒させてもらっていい?」

まだいたらしい、アルフレッドが近づいてきた。

せっかく2人でランチタイムできそうだったのに…


「…これは、皇太子殿下」

ジークハルトが立ち上がって礼をした。

ほら、こういう雰囲気になるじゃん。

「学園内では、そういうのいいよ」

アルフレッドが私の隣に座る。

何で、隣にくるんだ。


「ねえ、ランチボックス、食べさせて」

アルフレッドが、またそう言った。

「…そんなに食べたいんですか?…じゃあ、サンドイッチどうぞ。お腹壊しても知りませんよ?」

そう言って、ランチボックスを差し出した。

「…俺も、もらっていい?」

ジークハルトがその様子を見てそう言った。


「ジークハルト様もサンドイッチがお好きなんですか?…あ、でも、本当に、食堂の、ただのランチボックスで…お口に合うかどうか」

どれを食べていただこうか悩んで、これしかないとハムサンドを手に取った。


ジークハルトに渡そうとして、アルフレッドがそれをパクっと食べた。

「…へ?」

なぜ、アルフレッドが食べたのか。

ジークハルトに食べてもらいたかったのに。

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