思い出の曲
ひなたside
食堂に着くと他の部員ほとんど自分の席について全員が揃うのを待っている顧問の山田先生は仁王立ちで入り口付近にいて、なんかちょっと怖い。
何故怖いかというと他の人たちは遅れているからであろう。
私と和也はギリギリセーフで後もう少し遅れていたら。山田先生の威圧感を感じながら席に着くことになっていただろう。
それから数分後部員全員が集まり、夕食を食べ始めた。
「それで?ひなたーカツとからあげどっちがいい?」
「両方!」
もちろん両方!お肉好きなんだもん!
「はいはい」
呆れながらもお皿にカツとからあげとってくれた自分で入れたかったんだけど遠かったからね。
「おいひ~」とカツ&からあげ&ご飯を頬張る。
「幸せそうだなぁ」
悠side
「秋本君。私サラダ取ってくるけどいる?」
「じゃあ頼む」
数分後リエはサラダを持ってきてくれた。
「どう?かな。いい感じに盛り付けが出来てるかな?」
いや、どう見てもこれ完璧すぎだろとりあえず完璧という言葉しか言えなかった。それから俺達は食べ終えた順から部屋に戻って行った。
ひなたside
晩御飯を食べてから、各自部屋に戻り十時就寝。それまでは自由時間。
私達は恒例のガールズトークを繰り広げていた。
「っで誰が好きなの??」
と私はリエに問い詰めていた。
「え…えと…」
すごく戸惑ってるリエ可愛いなぁ。きっと記憶をなくす前のリエなら恥ずかしそうに「悠」と答えていただろう。でも今は…先輩ともなんだかいい雰囲気になってる。だから分からないんだ。
「えっとね」
「うんうん!」
「あっ秋本…君が好きなの///」
「!」
「あのね。秋本君と一緒にいるとなんかね。
すごく心があったかくなってとても
とても落ち着くの。」
なんか可愛いなぁ〜てかほんと可愛すぎ!でもやっぱり記憶を失っても悠が好きなんだね。
数十分後…
「そろそろ十時前だね。寝よっか」と私。
「そだね」
「あのね。いつも聞いてるオルゴールがあるの聞いてもいい?」
「うん!」
「ありがと」
カバンから携帯を取り出し音楽を再生する。
〜♪
「この歌はね。昔私とリエと悠と和也で聞いてた大切な曲なんだ」
「大切な…くぅ…うぅ…あぁぁぁ!!!」
突然リエが頭を押さえて苦しみ始めた。
「リエっ!リエっ!どっどうしよ!かっ和也!和也に…」
私は隣の部屋の和也と悠がいる部屋へ行きノックを繰り返す。
「どうした?」
「リエが…リエが…!」
「すぐ行く!」
それから私達の部屋に入り事情や話す。
「私が曲を流したせいで…」
「落ち着けひなた」
「く…う…」
ぎゅ…
「リエ…落ち着け、大丈夫大丈夫だから…」
優しく抱きしめる悠。
「秋本…君…」
そう言ってリエは眠った。
「大丈夫かな…」
「大丈夫だよ。何となくだけど分かるんだ」
「悠…」
「俺達は部屋に戻るよ。また何かあったら言ってくれ」
「ありがとう。悠、和也」
「ゆう…」
「!」
小さな声で悠の名前を呼んだ。
「悠!来て!」
「?」
「リエがね。悠の名前を呼んだのさっきのことがあって記憶が…もう少しだけ傍に居てあげて」
「あぁ」
悠side
あれからしばらくしてから自室に戻りベッドに入った。
「悠、リエは?」
と俺に話しかけてきた和也。
「ん?結構気持ちよさそうに寝てたよ。もう明日の朝にはピンピンしてるだろ」
「そっか」
…だけど次の日の朝
どれだけ起こしてもリエの目は覚めなかった。
それから救急車を呼びリエは近くの少し大きな病院に搬送された。
後々俺とひなたと和也と航平と剛で特別に許可をもらい先生と一緒に病院へ向かった。
案内された部屋に居たのは…
横になって点滴のパックを上に三つほどぶら下げられらチューブを経由し点滴をうけているリエ。
「そんな…リエ…」
とひなたと泣き崩れた。ひなたはずっとこう言ってる。
「私があのオルゴールを聞かせなかったらこんなことには…」と
「ひなた、もういいよ大丈夫だから」と和也はひなたを落ち着かせる。
航平と剛は信じられないという顔をしている俺は隣にあった椅子に座り、手を握る。
「リエ、今は少し休め、それからでいい。今は無理しなくても俺達は大丈夫だ。だから今はおやすみ」




