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約束だよ  作者: Small・Bear
本編
92/131

ありがと、ごめんね

ひなたside

その後宿泊施設の関係者の方達に挨拶をしたりしてから練習。

ハードだ山田先生は私達を殺しにかかっているとしか思えない。でもこの後、海で遊んでいいとの許可が下りたのだ!

だから頑張る!


まぁ何だかんだ練習が終わり私はオレンジがメインで白色のフリルとリボンがついているビキニに着替えた。私は日焼け止めを塗って黄色のパーカーを着て外へ

「リエー着替えた?」

「えっとあのーそのぉ着替えたけど…」

「なんだなんだ??開けちゃうぞ!」

と更衣室のカーテンを強引にオープン!


「やっぱこの水着恥ずかしい」と言うリエ。

いや物凄く似合ってるんですけど…

水色で白の小さな水玉模様がある。それとリボンとフリル。

「いーから!ほら行くよ!」とリエの手を取り連れて行く。

「あっちょま」


「お待たせしました」

それからクラブの男子全員にリエが可愛いと言われたのは言うまでもない、後何故か私も言われた。


それからリエ達と水の掛け合いなどをして沢山遊んだ。

「ラムネ飲みてー」

と航平がパラソルの下でそう言った。

んー私も飲みたいなー

「じゃああたしが買ってくるよ。私も丁度飲みたかったから」

「おーありがとうひなた」

「私も飲みたいから一緒にいい?」とリエ。

「もちろん!ということなので行ってきまーす!」


現在…

私とリエは近くの売店へ向けてラムネを買いに行ってますでも…行ってるのはいいんだけど…

(ナンパ1)「おいそこのねーちゃん遊ぼーぜ」

(ナンパ2)「チョー可愛いんだけど」

(ナンパ3)「うわっほんとだチョー可愛いじゃん」

三人か…いつもの私だったら走って撒くんだけど…流石にビーサンは走りにくいしオマケにリエもいる。走って撒くという選択肢は捨てなければ、ならどうやって…


(ナンパ2)「な?遊ぼーぜ」

「お断りさせて頂きます。連れがいるので」

(ナンパ3)「どこにいるのー?いないじゃーん。じゃあ俺達と遊ぼ」

(ナンパ1)「チョー可愛いし」

リエは震えてる。いつもなら殴ったりしてその場をしのいでるのに…

グイッ


「キャッ」

「リエ!」

(ナンパ3)「リエちゃんっていうんだぁ俺達と遊ぼ」

「いや…いや…」

(ナンパ1)「そこのねーちゃんも」

「はっはなして!」



その頃…

和也side

「あれひなたは?」

「ラムネ買いに行ったーてか俺が頼んだ。あたしも丁度飲みたかったしって言ってついでに買いに行ってくれたよ」

「お前馬鹿か!」

「はぁ?」

「海にはナンパとか色々不審な奴いるだろ!何で一緒に…もういい!どっちに行った!」

「あっちに…」

それを聞いて急いでひなた達を探しに行った。


ひなたside

「離してよ!」

(ナンパ1)「反抗的な目もいいねぇ」

気持ち悪い…触るな…来ないで…

「和也…和也…!和也!助けてぇ!!!」

「あ…ぅぁ…ぁ」

リエの目尻には涙が…

「…ぅ助けて」

え…?今、なんて…


「ひなた!」

「和也…」

あぁ和也が走ってこっちに来る…和也が来てくれた…

良かった…来てくれて、ありがとう…和也。

そこで意識が失くなった…


「ん…」

「ひなた…」

「和也来てくれたんだね…ありがと」

「無事でよかった…」

「リエは?」

「リエも無事だよ…そっか…よかった。あのね、和也」


「ん?」

「リエ気を失う前こう言ったの小さな声だったんだけど“悠助けて”って」

「それって記憶が…」

「分かんない。でもそう言ったの」

「記憶が戻る兆候かな…分からない。でもそうだといいな…」

と私はやっと取り戻したおぼろげな意識の中で和也に伝えた。

まだちゃんと頭が回らない…視界もぼやけてる…

てか、服…絶対水着のまんまだよね。


「とりあえず服着替えるか?」

「うん」

「無理するなよ?」

「平気だよ」


更衣室に行き、服を着替える。

少しフラフラしながらだけど何とか着替えることが出来た。同じく和也も着替えてて女子更衣室の前で待っててくれていた。

「ごめん和也。色々と…今みんなどこ居るの?」

「今はみんなミーティング中だよ。俺とひなたは特別に許可もらってるよ」

「そっか…じゃあ帰ろう…みんなのとこ」

「無理しなくていいよ。」

「うん。ありがと」

ゆっくり歩いて旅館に帰った。

*****

旅館に帰ると、もうミーティングは終わっていた。

悠にミーティングの内容を聞いて少し休んでから入浴の時間帯なので温泉!

ここは露天風呂もあるらしいし、温泉なんて何年振りだろう。

リエの記憶の中ではきっとこれが初めての温泉なんだと思う確か個々の温泉って肩こりに効くとか…

まあそんなこんな温泉に入って髪を洗う。


「リエ髪の毛長いね」

「そう…かな。日野さんも長いよ」

「うん伸ばしてるから。それに、走るとき髪縛ってた方が個人的に走りやすいんだ。

髪を縛るなら切れとか言うけどさ、やっぱいろんな髪型したいでしょ?だから」

「そだね。分かるよ女の子だもんね」


その頃男湯

悠side

「つっかれたぁ」と航平言いながら丁度いいくらいの温度になっているお湯に浸かる。

「…女湯…覗けたりするかな?」

「は?」

航平は突然そんなことを言い出した。

「おい航平?」ヤバイ和也からどす黒いオーラが…

「ひぃ!」

和也がこんな風になるのは滅多にない。だから和也がこうなるとメッチャ怖い…航平、ご愁傷様。


「じょっ冗談だって(汗」

「へぇー(棒読み)」

和也の目が笑ってないよ…メッチャ怖いんですけど…

その後男子湯全体に航平の悲鳴が響き渡ったのは言うまでもない。


女湯

リエside

「何か聞こえなかった?」

「えっあっううん聞こえなかったけど」

「そか。気持ちいいなぁ」

記憶を失った今。

今日が私にとって初めて温泉に入る日、なんだかとても新鮮で嬉しい。


そういえば

…あのときナンパに捕まってそれで私、そのとき“彼”の事を…あのときの夢の中に出てきた少年のことを思い出して…その子のことを呼んだんだ…誰かも分からない男の子を…

確か“彼”の名前は…


「リエ?」

「あっごめん!」

「大丈夫?」

ものすごく心配してる。私が記憶を失ったから余計かな?

「大丈夫だよ」と私は笑顔で答えた。


記憶を取り戻したいといつも思っている。

でも思い出そうとすると頭が痛くなったり、きりがかかったりして思い出せない。

それにどうしてか思い出したくないと思う自分がいる。

何だかとても複雑な気持ち


「そろそろ上がろうか」

と日野さんがそういい私も上がる。

体と髪を拭き、髪を乾かすでもなかなか乾かない…まぁこれでいっか首にタオルをかけて部屋に戻る。

髪は自然乾燥に任せて次は晩御飯でも時間まだあるなぁそれまではどうしようかな。

そだ!

今日取ったデータを整理しておこう。

「えっと…確かここに…あった!」

部員全員のデータを記入しているノート。ノートって言ってもバインダーに挟んでいる用紙の束のことだけどね。じゃあさっそく整理しようかな?

水野君とシンと…優木君と日野さん…そして秋本君。秋本君の名前が出ると胸の奥がギュッと締め付けられて少しドキッとして悲しくて寂しくなってしまう。よく分からないこの気持ち。

記憶がなくなったことと関係があったりして…まっそんなことないよね


コンコン

ノックだ。

「はぁい」

「あっ俺秋本」

噂をすれば秋本君。

「今鍵開けるね」

ガチャ

っと鍵をあける。

「どうかした?」

「もうすぐ晩飯、てか今もうみんな食ってる」

「え!?」

バインダーを鞄に直す。

「何してたんだ?」

「データを整理していたら…遅くなっちゃった。ごめんなさい」

と謝ると頭をポンポンと叩く。


「ごめんね」

「いいから」と言って私の手を取り「行くぞ」と私の手を引っ張り食堂へ連れていく。

旅館の中走っちゃダメなのに…

「きゃっ!」

「大丈夫か?」

「大丈夫!」

「そか行くぞ!」

と私の手を引っ張り食堂へ向かう。

あぁなんだろこの背中が懐かしくて落ち着いて頼もしくてあったかくて…


「!」

今…秋本君の背中が夢の中にいた“彼”と重なった。

「え…?どういう…こと…?」


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