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約束だよ  作者: Small・Bear
本編
90/131

部室と買い物

ひなたside

昼休みが終わった私達はそれぞれ教室に戻り、授業を受けた。

でも…


リエ…私のこと“ひなた”って呼んでよ。

“日野さん”なんて止めて、おびえた目で私を見ないでよ…お願い…。

私…この先どういう顔をしてリエに会えばいいの?

でも、でもね。

私いつまでも落ち込んでちゃ駄目だって、だから私。

リエの記憶が戻るお手伝いする。


そして放課後

「かーずーやーおっそーい!」

「そんなかすなよ」

いつもなら和也のほうがクラブの用意をするのが早いのに今日は珍しく私のほうが用意するのが早かった。

「お待たせ」

「女の子を待たせるなんてさいてー」

「さいてーって。てかいつも待たされてるのは俺なんだけどな」

「そっそれはそうだけど」

図星…

「もういい!早くいこ!」

「あっごまかした」

「うるさい!早くいこ!」

「はいはい」


…クラブ

私達が更衣室に行くとリエはもう着替えた状態で更衣室の外に出ていた。

「あっ日野さん」

(日野さん…か…)

「どうも、早かったんだね。着替えるの」

「うん、HRが終わるのが早かったから」

「そっか。じゃあ私着替えてくるね」

「うん」


女子更衣室に入って、持っていた荷物を床にドサッと乱暴に置いた。

ガン!

ロッカーを強く叩いた。

「やっぱり…“日野さん”ってまだ慣れないなぁ。慣れるのに時間がかかりそう…それに、苦しいよ」


練習の時、リエはいつも通りみんなのデータをとって選手一人一人にアドバイスをしていた。

その光景は、記憶を失う前のリエと全く変わらなかった。的確に相手に分かりやすく説明をする。私もリエのおかげでいい記録を出すことが出来た。今ではこの陸上部クラブにはかせない存在だ。

先輩にも練習メニューも任せられている程だ。

「リエ」

「あっ日野さん」

左手にバインダーを右手にはシャープペンシルを持っているリエ。

「どうかしたんですか?」

「タメでいいよ。年おんなじだもん」

「うん。えと、どうかしたの?」

「あっううん。良く出来るなぁって」

「うん。どうしてか分かんないけど出来るの、記憶を失くして何にも出来ないと思ってたのに、どうしてかこれは出来るの。後料理も…」

「へぇ…」


料理とデータを取ることはリエが記憶を失くす前に出来ていたことだ。リエがこうやってデータを取っているところを見るのは、私も嬉しい。

リエは先輩と一緒にいることが多かったけど最近は少しづつ私達といる時間が増えてきた。ご飯も一緒に食べる機会が増えたし、一緒に登下校することも増えた。


でも、問題は悠…

悠はリエのことを冷たく接してしまう。

まだショックが残っているんと思う。でもそれは皆おんなじ。

でも悠はなかなか立ち直ることが難しいだろうなぁ…ずっと一緒だったもん。きっと悠はどういう風にリエに接したらいいか分からなくって冷たく接してしまうんだと思う。まだ心の整理がついてないんだと思う。

でも一緒に登下校はしているけれど、悠とリエ二人のの間に一つのラインが引かれたように距離がある。

そんな二人を見ていると私は胸が苦しくなる。

和也も私とおんなじことを思っていた。


そんなある日

「えー今日からの体育はバスケだ」

「…バスケか」

私にとって球技系のスポーツはニガテ分野だ。授業のバスケで突き指をしたり、ハンドボールでは指の骨にひびが入ったことがある。

バスケならまだ球技ではまだ得意な分野に入るが…

「バスケか…大丈夫かな?」

私の隣で一人呟いているリエ。

リエはバスケ大好きだったよね。とっても上手くて私、教えてもらってたりしてたし…

でも記憶を失った今多分素人に近いくらい下手になっている確率がある。


「ボールとってー」

先生の指示で体育倉庫の中に入ってあるバスケットボールとってまた先生の前に集まる。

因みに授業は男子と別れている。女子は立った二人だけど、男子と同じ競技の授業をさせるのはいけないらしい。よくわからないけど

「じゃあまず、体育館一往復右手でドリブルしながら帰ってきてください。それではよーい始め!」

ダムダムダム


ドリブルの音が体育館に響く。

最初リエは不安そうだったが、時間が経つにつれ表情に笑顔が浮かんできた。

「楽しそう…」

その笑顔は記憶を失う前のリエとおんなじ笑顔だ。シュートをして入った時の笑顔全て記憶を失う前と一緒だ。


*****

クラブ終了後のミーティング

「えーもうすぐで夏の合宿だ。各自用意をしておくこと、水着持ってこいよ休憩時間はやる。だが、とことん至極しごくからな覚悟しとけよ?解散!」

顧問の山田そう言った瞬間シーンと静かになった。

「じゃあ今日はこれで解散だ!」

ということで解散ということになった。


帰宅路

「あー用意しなきゃー」

「だな」と私に続いて言う和也。

「用意か…どうしよ」とリエは落ち込んだように言う。

「リエ…」

リエは記憶を失ってどこになにがあるか分からないもんね。

「俺も今日家帰って風呂入ってメシ食ってよーいするか!」と航平。

「俺もやるか」とみんなやるらしい。

さあどうしようかなぁ。

えっとー夏休みは一週間後、それで二日後から夏の合宿、色んな意味で地獄の合宿の始まりだ。


「じゃあ明日合宿にいるもの買いに行こうかな。丁度クラブないし、あっそだ!ねぇねぇ一緒に行こうー(ダメもと)明日ショッピングモールに合宿でいるもの買いに行こうと思うんだけどよかったら一緒に来てくれない?」とダメもと(笑)で聞いてみた。

「いーよ」

「え!いーの!?」

「うん」

「やった!じゃあ明日ね!」

「じゃあな悠、リエ、ひなた、和也。また明日」

「うん」

「おう」

「あっうん」

と私達は別れた。


「~♪」

さっきから私はテンションが高い。だって和也とおでかけだよ?嬉しくて嬉しくて仕方ない。

「何でニヤニヤしてんだ?」

「えっとーヒミツ!」

そして家に帰って次の日の用意をした。


そして次の日

『ピンポーン』

「はぁい」

「和也がきた!」

髪を整えて、荷物を持ってっと!

よし!


「おはよー!」

「おはよって」

「ん?」

「ミニスカ…」

「?ミニスカじゃだめだった?久しぶりにミニスカート着たかったから着たんだけど…」

「いっいや!大丈夫だ!」

「大丈夫だ!」ってなにそれよく分かんないや、まぁ何だかんだ言いながら私達はショッピングモールに向け出発した。

電車に乗って、ショッピングモールに…そして約三十分後

「つーいーたー!」

「あんまはしゃぐなよ。」

「分かってる!でもさ、久しぶりにクラブがないんだよ!んでおでかけだよ!ものすごく嬉しい!」


和也がいるからもっと嬉しい。


こんなこと恥ずかしくて言えないや

「ひなた、行くぞ」

「あっうんてか置いていかないでよ!私方向音痴なんだからっ!」

「分かってるって!」

こうして私達のお買い物が始まった。

私は日焼け止めとかタオルなどその他諸々で和也はTシャツとスポーツ用品。


「和也ーまだー?」

「んーなんかサイズがあるやつがないんだよ。んーなんかさ、合宿の季節だからTシャツを買った人が多いんだってさ、もう少し早くに買えばよかったな」

「仕方ない!私が和也に合うカッコよくてサイズの合うTシャツを探してあげよう!私こういうの得意すぐ見つける自信あり!」ということで私はTシャツを探し始めた。


そして

「合った!!これならバッチリ!ほら和也来て!」

「あっうん」

和也は私が見つけたTシャツを受け取って試着室へ

「着てみるの?」

「うん。サイズが合わないのは嫌だからな」

「分かった」


数分後

「ひなた」と私を呼ぶ。

「カッコいい!」

「サイズもいい感じだよ。よしこれを買うよ」

ということで、和也はそのTシャツを買った。


その後は和也とお茶をして帰った。


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