表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
約束だよ  作者: Small・Bear
本編
76/131

ボクが“護る”

シンside



「ただいま」

「お帰りなさいませぼっちゃま」

「ただいま彼女は?」

「お部屋で休まれております」

「分かったありがとう」



リエside

「この時間は面白い番組やってないなぁ」

とコロコロチャンネルを変える。



それに…なんか寂しくなってきた

まるで小さい頃みたい…



お父さんもお母さんも出張で家では私一人だった。

でもそのときは悠が一緒だった。

なんか懐かしいな…



私は昔から強がりでなかなか素直になれない。

だから思っていることも言えなかった。

今でもそう、私は寂しがり屋でこういう風に一人でいるとどうしても寂しくなってくる。



コンコン

ノックだ。

「どうぞ」

「失礼するよ」

「先輩おかえりなさい」

「ただいま」

(佐々木少し寂しそうな顔をしているような…

気のせいだろうか?と思いつつベッドの傍にある椅子に腰を掛ける)



「あの…先輩手、繋いでくれませんか?」

「あっあぁ」ぎゅ。



「どうした突然」

「いえ…先輩の手温かいですね。…お兄ちゃんみたい」

「?」

「あっいやお兄ちゃんがいたらこんな感じかなぁってあはは…」



「熱は大丈夫か?」

と言い額に手を当てる。

「やっぱりまだ下がってないな」

「…はい。きっと疲れが溜まっていたんだと思います。最近本とか夜遅くまで読んでたんで」

そう、読んでいた。私が悠と一緒に陸上部クラブに入ったのは悠がほっとけないからだ。

あのバカがちゃんと自分のことを出来るはずないし…そう思って私も入った。

なのに…なのに…



「あれ…何で?私、泣いて…」

そっか寂しんだ…

悠が遠くに行っちゃいそうででも寂しくなんかないってまた無意識に抑え込んで…



「何があった。何故泣いている言いたくないならいい」

と私の頭を撫でる先輩。

先輩…それ反則ですよ…私が撫でられるのが弱いって知ってますよね…?

撫でられたら私…弱くなって…



「わ…たし」

「ん?」

言葉を振り絞る。

「私、寂しいです!」

「何に?」

「悠が!ずっと一緒だったのに!あのバカは私がいないと何にも出来なかったのに!なのに!

陸上部クラブに入ってからあのバカは変わった。

一人で朝起きて、お弁当も朝食も全部して…あたしが前までしてきたことを全部して…

あたしが今までしてきたことを、あのバカはいきなり全部自分でしだして…!

もう私が…することは無くなってしまった…

私はもう必要ないんだって、あのバカはもう一人で大丈夫なんだって…

だからもう私は…」



「ボクは必要だ」

「なにが…ですか?」

「ボクはキミが必要だ」

真っ直ぐな眼差し。まるで吸い込まれそう…



「ボクはキミを泣かせないよ」

ともう一度頭を撫でる。

「シン…先輩…」

「秋本はこのことを傷ついていることを知ってるのかい?」

「いえ…何も知りません。多分知っているのは優木君と日野さんです。二人ともよく私の悩みをあてるので…」

「そうか…」

といい頭から手を離した。



シンside

佐々木は強いな。

沢山努力しているみんなを引っ張ってサポートするために勉強もして…



秋本、キミはどうして気づかないんだ?

幼馴染がこんなに傷ついているんだぞ、どうして気づかない。



「私ってたかがこんなことで傷つくんですね」

ほらキミはまた少し無理をして笑う。

「佐々木、強がるな。人は誰だって傷つく、泣きたいなら我慢せずに泣けばいい」

ボクがそう言うとキミはまるで小さい子供のように泣き始めた。



「もうこんなの嫌です!こんなの!こんなの!」

ほんとにキミは強いよ何事にもね。



佐々木ボクを頼ってくれ

そしたらボクは…



「先輩…!先輩…!」

「よく分かった。今は泣きたいだけ泣けばいいボクはずっと傍にいるよ」

「うわぁぁん」

佐々木、こんなに苦しかったんだね。

寂しかったんだね。

秋本…キミには彼女を渡さない。



こんなに悲しんでる、苦しんでいる彼女のことを気づかない。

キミに渡すわけにはいかない。

佐々木はボクがもらうよ。

ボクが佐々木を“護る”



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ