先輩の指示【クラブ対抗リレー】
リエside
…放課後
女子更衣室
「クラブ…」
どよーん。
「リエ…」
「あたし…用意してくる」
「うっうん」
…陸上部第二部室
「ドリンクの粉と…きゃっ!」
何かに足を引っ掛けて躓いてしまった。ものを持ってなんて危ない危ない。それにしても何に躓いたんだろ?
下を見てみると何かで使う細い棒だった。
「そういえばこの棒のせいでこの前も…チッ」
舌打ちをした。そうこの棒のせいで私はこういう悩みを持ちこんな状況に陥っているのだ!
こんのやろー!!!!
もし人だったら気が済むまでシバイている!
「あっこんなこと考えている暇ないやっ!」
持ったものをグランドへ
「ふぅ~」
「お疲れ様」
「お疲れさ…!!」
先輩だ…
「どうしたかい?」
と心配そうに覗き込んでくる先輩。
「いえっ何でもっ!」
あー駄目だ…またドキドキしてる。
「よし外周に行くか」
と先輩は外周へ行った。
「ふぅ…あたしもちょっとだけ走ろっかな?用意は出来てるし、ちょっとくらいなら」
それから私はクラウチングスタートで100mを三回ほど走った。
シンside
「はぁはぁはぁ…佐々木、ドリンクを…あれ?」
グランドで走ってる佐々木を見つけた。
「はぁはぁはぁ…」
「速いな…マネージャーにしておくには勿体ないくらいだ。ん?終わったか?」
リエside
「しんどっ」
膝に手をついた。体力落ちてるかな?お茶飲もうっと
「お疲れ」
そこにはベンチに座ってお茶を飲んでいる先輩がいた。
「もう帰ってきてたんですか!?」
「あぁそれにしても早いな。マネージャーじゃなくて選手にならないか?」
「いえ」
即答。
「私はマネージャーで」
「そうか」
(どうしてそこまでマネージャーにこだわるんだ?)
****
リエside
あれから部員全員がそろい、みんな筋トレや走りこみをしたり競技練習をしていた。航平や悠、ひなた、和也、一樹、みんな速いあたしが出来るのはサポート。
そうだ。
もっかいみんなのフォームとか見ておこうっと
「ああいう走り方…ね」
あっそだ!
私は紙とペンを取り出しあることを書き始めた。
ひなたside
リエって勉強熱心だなぁみんなのフォームを一つ一つ見てる。
それに飲み込みが良いリエならすぐマネできそう。
リエside
そろそろ休憩かな?用意っと
数十分後…
「休憩!」
ほらビンゴ!
「どうぞ、どうぞ!」
声をかけてタオルとドリンクを渡していく。
「はい悠」
「あんがと」
「ひなたも」
「ありがとー」
「和也も」
「ありがとう」
「航平」
「サンキュー」
「はい一樹」
「リエーありがとー」
ぎゅ。
アラアラまた抱きついて…でも許す。
癒し系…
「佐々木」
「はい!」
びっくりしたぁいきなり後ろからって…
「ボクのは?」
「これです!」
「ありがとう。ところでさっきは何を書いていたんだい?」
ギクッ
「見ていたんですか」
「あぁボクに知らないことはない」(大袈裟だけどね)
「じゃあ何か言ってみてください」
「そうだな。じゃあ」
ニヤリと先輩は笑い。
「佐々木のスリーサイズを上から…」
「もっもういいです!」
(本当は知らないんだけどね)
「あっえと、これです。さっき書いていたのは」
とある紙を渡した。
「これは?」
「データです。選手がどれだけの能力があるかというのをまとめました。」
「ふむふむ」
数枚ある紙を一つ一つ目を通していく先輩。
「例えば日野さんは、スタートダッシュがいいです。ですが、体力はあまりありません。そういうのをデータ化しました。
ちなみに彼女は走り込みの回数を増やせば、もっと速くなると思います。」
(佐々木キミは凄いよ。そういえばクラスでも練習の指揮をしてるって聞いたことが…)
「因みにボクは?」
「先輩の能力値は文句がないほど良いです。体力もあるし、足も速いし、フォームも筋力も…なによりも先輩は、指揮力がいいです。だからみんないい記録が出るんです。それに先生から渡された練習メニューちょっといじってますよね?」
「あぁ先生からは許可をもらってあるよ」
と紙に目を通しながら言った。
「あの…個人メニューっていうのはどうですか?」
「個人メニューか…分かった考えておくよ」
その後休憩時間が終わると練習を始めた。
「高跳び、円盤投げ、砲丸投げ…いっぱいあるなぁ」
悠side
流石リエ、仕事に慣れるのが速い、尊敬するよ。
あっクラブ対抗リレーの練習が始まる。
「よーいドン!」
ひなたのスタートダッシュから始まった。
そして和也へ一樹へ航平へ。相変わらずみんな速いな…
でもなんでこんなにクラブ対抗リレーの練習をするんだろ?
聞いてみよう。
「先輩」
「どうした」
「あの、なんでこんなにクラブ対抗リレーの練習を?」
「あぁそれはだな。今年の野球部が強いからだ。陸上部が野球部に負けるなんてあってはならないだろ?」
「そうですね」
「秋本もリレーメンバーだろ?」
「まぁクラスのですけど」
「よく見て参考にするといいよ。松田!出るのが遅い!よく見てから出ろ!」
「はい!」
「水野もだ!お前はアンカーで一番重要だ。バトンを受け取るタイミングを間違えるな!」
「はい!」
「もう一度!」
リレーメンバーはもう一度走った。
「集合!」
「はい!」
「日野と優木のバトン私は完璧だ。後は優木、松田、水野だ。
優木いつもの練習通りのバトンパスを心掛けろ。」
「はい!」
「松田は一秒ほど早く出ること」
「はい!」
「水野はバトンパスが良くなってきている。タイミングもだ。
もっと良くなるように練習するように」
「はい!」
「リレーメンバーすごーい」
「確かに凄いかもね。今年のクラブ対抗リレーメンバーは」
「!!!」
なんで!?
さっきまで向こうにいたのに!
えっなにテレポート!?
シンside
何故かビックリしてる。
ボク何かビックリさせるようなことをしただろうか?
…さぁそろそろ片付けの時間だ。
そしてボクがキミにデートを誘う時間が迫っているようだ…
時間を見る。
さぁ言おう。
落ち着いて言おう。
…よし




