和也との距離
和也side
「…もしもし。お母さん?いきなりなんだけど、あのね。“あのこと”和也にだけ、言っていい?和也にだけ…どうしても言いたいの。」
『いきなり何を言うかと思えば…』
「いきなりでごめんなさい。でも…」
『…和也君と距離が出来るかもしれないのよ。』
「でも母さん。前に言ったでしょ?「本当に信頼できる子だけに言っていい」って言ったでしょ?…それが和也なの」
『言ったけど、母さんは止めたほうが良いと思う。和也君がひなたのことを避けたり、“普通の女の子”として扱ってもらえないかもしれないのよ』
「分かってる。それでも言いたいの」
『…そう。母さんはもうこれ以上何も言わないわ。後はひなたが考えて、これはひなたの問題だから。』
「うん、分かった。ありがとう母さん。じゃあね」
電話を切手から携帯のアドレス帳から和也を探した。
「…これでスッキリする」
意を決して電話をかけた。
*********
和也side
ベッドに寝転がって今日あった、ひなたとの揉め事を思い出していた。
あのとき、ひなたが言った『隠してなんかない!!』あの言葉が引っかかる。
と考えていると
プルルルルルプルルルルル
机においてあるスマホが鳴った。
手にとって画面を見るとそこには“ひなた”と書いていた。
通話ボタンを押した。
「もしもし…」
「あっあのね。和也…」
何か…焦ってる?
「えっと…話が…」
「…話?」
「そう!えと、その…直接会って話がしたいの!今から…良い?」
「いいけど…」
「じゃっじゃあえっと…どこがいいだろ…えっと…そう!川田橋の橋の下で!!」
「橋って…」
「じゃね!」
「ちょっま」
ブチ
プープープー
「切れた…。行くしかないか」
ひなたside
言った!言ったよ私!頑張った!うん!やった!
…いや、こんなんで喜んでいる場合じゃないか…
ここからが問題だ…
「どう…受け止めるだろ…変わらないで居てくれるかな?」




