マネージャーの仕事
リエside
…部室
「コレはここに入れて、これはここに片づける」
「はい。分かりました」
「マネージャーはキミしかいない。大変だとは思うが頼む」
「はい!任せてください!」
「頼もしいな。ではキミも着替えてきてくれ更衣室は隣りだ。では行こうか」
と足を踏み出した瞬間…!
「きゃあ!」
何かに躓いてそして…
「っと」
先輩の腕の中にいた。
「ふぇ!?」
「大丈夫かい?」
心配そうに覗き込んでくる。
「あっハイ!すみません!!」
すぐに先輩から離れる。ちょっとドキドキしてる…それに…あったかい…
「佐々木って…ドジ?」
「ちっ違います!!!」
「クスッそんな風に強がってるところ可愛いよ」
「なっなに言ってんですか!!わっ私はその!えっと!!」
あれ?どうして私、こんなに慌ててるんだろ私らしくない…それに…ずっとずっとドキドキしてる…落着け私!
「佐々木?」
「なっ何でもないです!!じゃあ着替えて来ます!!」
隣りの女子更衣室に飛び込んだ。
シンside
部室に一人取り残されたボク。
そして、よく分からない感情に出逢ったボク。
「アレ…?なんだろ?ドキドキしてる…?
こんな気持ち初めてだ…ドキドキする。これが恋?か?」
リエside
「はぁはぁはぁはぁはぁ…」
頭の中を駆け巡る先輩の言葉…
「大丈夫かい?」
「佐々木って…ドジ?」
「クスッそんな風に強がってるところ可愛いよ」
「佐々木?」
「あ~~~~!!!も~~~~~!!!私、どぉしよぉ~~~~!!!」
「リエ?」
少し重そうな荷物を背負って更衣室に来たひなた。
「ひなたー!!どぉしよぉ!!」
飛びつく私。
「えっ何!?ってうわぁ!どっどうしたの?」
「かっ勝山先輩がぁ勝山先輩がぁ」
「??まぁとりあえず着替えてから…」
「うん…」
「あっあのね。部室で躓いて、それで助けてもらってね。
でも抱きついた感じになって、それで「佐々木ってドジ?」って聞かれて、「可愛いよ」って言われてそれでっ!」
「落ち着こう落ち着こう。大体分かったから、それでドキドキしたってワケね」
「そうです!!その通りです!!」
そう止まらない私の心臓。耳も顔も熱い…
「でもリエは悠が好きなんでしょ?」
「うん」
頷く。でもひなたも分かるでしょ?耳も顔も熱いんだよ。
「きっと今はビックリしてドキドキしちゃってるだけだよ」
「そーかなぁ?」
「うん。多分」
「もー曖昧だよぉ!」
「ごめんごめん。じゃあ帰ろっ!」
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悠side
先に和也と帰った。和也から色々教えてもらった。朝練に練習の流れなどなど…
話を聞いてると分かって来たことがあった。
ずっとリエに頼ってられない。
ということだ。
リエだってマネージャーの仕事だってある。これ以上リエに負担をかけるワケにはいかない。
明日からはちゃんと一人で起きて、ご飯作って、自分の身の回りのことをちゃんとする。
今までずっとリエに頼ってきた。だからこれからは自分のことは自分でする。
今までずっとリエに頼っていたのが当たり前だった。自分のことをちゃんと出来ないって馬鹿だよな。
今更気づいたよ、本当に馬鹿だな。
リエ今まで迷惑を掛けててごめん。
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リエside
「ごめん。ちょっと用事が…」
「用事?珍しいね」
「うん、まぁ」
「アレアレ」
ひなたが顔を近づけてきた。思わずのけぞってしまう。
「なっなに?」
「なーんか匂いますなぁ」
「えっ?」
「用事ついて行っていい?」
「いいけど…」
「行きますか!」
「ありがとうございました!」
「なるほど…本ね…しかも五冊合計四千円近く使うって…陸上について書かれてる本とテーピングについて書かれてる本とか…」
「誰にも言わないでよっ!」
「ハイハイ。じゃっあたしこっちだから」
「うん。じゃあまた」
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「えっと…テーピングはこうして…こうすると…なるほど…んーマッサージはこうして…あっ気持ちいいな。んで、次はこんなケガをしたらこうして応急処置…こんな感じかな?
道具の名前…“スタートブロック”に…えっとんー陸上って難しいな」
ひなたside
リエには「ビックリしてドキドキしちゃってるだけだよ」とは言ったものの…もしかすると
恋に発展しちゃうかも、先輩みたいなタイプの人と今まで会ったことないし
結構リエのタイプだし…
大丈夫かな?




