ひなたの家
ひなたの家!!
キタァーー!!
リエside
「悠!いつまで待たせるのよ!」
「ごめん」
「ごめんじゃないわよ!せっかくきょうは学校が早く終わる日なのに、これじゃゆっくり出来ないじゃない!丁度昼休み時間でお腹空いたし、クラブがある人はまだ学校に残るみたいだけど、あたし達はクラブに入ってないのよ。早くして!」
「今行きます!」
「ったくもう…早く帰るわよ!」
「はーい」
その頃
ひなたside
「二年の日野ひなたです。よろしくお願いします短距離志望です。」
拍手。
「じゃあ皆練習の続きをしてくれ」
「「「はい!!!」」」
と言って皆は練習に戻っていった。
「自己紹介をしよう。ボクは三年の勝山シンだ。
この陸上部の主将を務めている。よろしく、どうやら着替えてきているようだね。」
「はい。和…えっと優木君に言われて…」
「優木とは知り合いかい?」
「はい。幼馴染です。」
「そうか、なら優木からここに何があるかとか先に色々教えてもらっていたんじゃないかな?」
「え…まあ」
「じゃあ外周を三周したら優木と一緒に練習してくれ、アイツなら色々教えてくれるだろう。それに幼馴染だから色々聞きやすいと思うしね。」
「はい!分かりました!外周行ってきます!」
「気をつけて」
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リエside
「ったくもう!何なのよ!いっつもダラダラして!
台所でカンカンと音を立て、包丁で人参を乱切りに切っていた。今日の晩御飯はカレーだ。
今私は、悠へのイライラを人参にぶつけながら料理をしていた。
何故か知らないが、突然いつもダラダラしている悠を思い出すとイライラしてきたのだ。
「あーもう!どーせ今頃パソコンのゲームでもしているんでしょ!!」
その頃悠は…
「ちょー待ってとうぉ~負けてしまう!頑張れ俺!」
「まぁ今更って感じだけど」
などと呟きつつ今度はタマネギを切っていた。
「目がぁ~目がぁ~う~涙が出てきたー」
*******
ひなたside
「和也、帰ろっ!」
「おう」
私達は靴を履き替えた。
「なぁ従兄弟の家ってどこ?」
「和也の家の近くだよ」
「へぇ意外だなぁ」
「そう?だから帰り道は一緒」と微笑む。
「ふぅん。そうか…送るよ」
「え?」
「従兄弟の家まで送るよ」
「ありがと」
そして私達は駅に着いた。
電車の中
「従兄弟の家って一軒家?マンション?」
「マンションだよ」
「へぇ何号室?」
「私は303号室」
「「私は」ってどういうこと?」
「従兄弟の家はねマンションそのものなの」
「へ?」
「だから従兄弟の家はマンションそのものなの」
「マンションって…マンション全体ってことだよな」
「うん。結構なお金持ちで…」
(そういやひなたの家の家系ってお金持ちだったよな。ひなたの家自体もお金持ちだし…)
「凄いな…」
「まぁ。マンションもけっこうおっきくて…あはは…
後私達の通ってる私立朝日高等学校を経営してるのは、お父さんのお兄さんで…」
「…………えぇぇぇ!!!」
「しー!うちの家系の人が建てたんだって、お兄さんで…えっと6代目の理事長だったかな」
「あははは…すっげー」
「私も聞いたときビックリしたよ。あっ着いた」電車を降りた。
「新鮮な空気だなぁ」
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和也side
「ここ」
家に着いた。
「ここか…確かに…マンションだ。しかも大きい」
(ここがひなたの家か…覚えておこう)
「じゃあね」
手を振ってマンションの中に入ろうとする。ひなたの手首を掴む。
「どうしたの?」
「明日から…」
「え?」
「明日から朝練とか…帰りとか…一緒に…」
「もちろんそのつもりだったよ」
ニコッ
「じゃっじゃあ7時から練習だから6時半に迎えに来るよ」
「分かった。じゃあまた明日ね」
と言ってひなたは家に帰った。
ひなたside
荷物を置いた後、201号室へ向かった。
ピンポーン
『はい』
「お姉ちゃん。開けてくれる?」
「うん!」
そしてガチャ…と鍵を開ける音がしてドアが開いた。
「ただいま」
「お姉ちゃん!」
私に飛びついてきたのは日野美奈この子はお父さんのお兄さんの子で、年は4歳。
「おかえりぃお姉ちゃん」
「ただいま勇気」
美奈に続いてきたのは日野勇気、六年生。
「勇気、美奈の面倒見てくれてありがとう」
「ううん大丈夫だよ」
「お姉ちゃん遊ぼ遊ぼっ!」
腕をグイグイ引っ張られるがそうもいかないのだ。
「ゴメンね美奈。お姉ちゃん夜ご飯のお買い物に行かないとダメなの。」
頭を撫でながら謝った。
「え~~」
「ごめんね。今度遊ぼ」
「…うん」
「じゃあ勇気、鍵お願い」
「はーい」
私は201号室を出て自分の部屋の303号室へ向かった。買い物に行くために着替え、学校の制カバンから財布と鍵を持って家を出ようとしたとき…
ピロピロピロピロピロ
「?誰だろ」
このピロピロピロはマンションの外部からインターフォンを鳴らしている音だ。ここはオートロック式で結構高いセキュリティーで守られていて。外部からのインターフォンを鳴らしていないのにマンション内に入ることは出来ないのだ。だから不審者が入ってくることはない。
外部からのインターフォンと通じているインターフォンを見た。カメラに映っていたのは和也だった。
「?はい」
『俺』
「俺俺詐欺ですか?詐欺ならお断りします。」
『違う違う、和也開けてくれる?』
「ハイハイ」
外部から中へ通じるドアのロックを開けた。
約一分後
ピンポーン
カメラに映ってたのは和也だ。いちいち何回もインターホンを繰り返すのは面倒だが自分の身を守るためだ。
玄関先n
「よっ」
と右手を軽く挙げた。
「っでどうしたの?」
「コレ」
「クッキー?」
和也はカバンからクッキーの入った袋を取り出した。
「俺が家に帰ってから母さんにひなたのこと話したら「これ、ひなたちゃんに渡して」って」
「そっかぁ。ありがとうございますってお母さんに伝えて」
「おう」
「じゃあね」
右手を振った。
「…もしかしてどっかで出かけるのか?」
「えっまあ駅前のスーパー」
「歩き?」
「うん。自転車買いなおそうと思ってたんだけど、まだ買ってなくて…だから歩きで」
「そうか…じゃあ一緒に行く。」
「えっいいよ」
「いいよ。これから暗くなるし…歩きで荷物そんなに持てないだろ。」
「あっうん。ありがとう」
マンションの下
「乗れ」
「うん」
自転車の後ろにまたがるように座った。
そしてバランスをとる。
目の前にいる和也の背中はとても大きかった。
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千砂side
私は悩んでいた。
この話は滅多にない話だ。
だけど…だけど…
そっちを選べば、私は…私は…
凄いですよね。
マンションが家って…




