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物語絵[イレギュラー]〜浮遊都市ルミナリアの何でも屋『星屑の軌跡』〜  作者: 蒼猫
10ページ目

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「調査報告会」

ルクスたちの調査報告会です!

ルクスたちと騎士団長ゼノのやり取りはこれからもあるので、楽しみな会話の一つです!


ルクス一人称視点で描きました!


 局長室の扉を開くと、目の前には赤い絨毯が大理石の床を真っ直ぐに敷き詰められ、高級感溢れるデスクへと続いていた。観葉植物が緑を添え、硝子張りの天窓から暖かい陽光が局長室へと差し込んでいる。

そのデスクに座り此方へ鋭い眼光を飛ばす男ーー銀色の鎧が差し込む陽光を反射させ、騎士団長オーラはより一層際立っている。


「……では、調査の報告を聞こう」


 部屋から漂う背筋をピシッと伸ばしてしまうほどの重圧と、ゼノ団長から溢れる覇気のダブルパンチに緊張しながらも、俺は今回の「ハルモニア」での調査報告を始めた。


「ゼノさんからの依頼を受け、『ハルモニア』へと行き、街の住民に聞き込み調査を始めようと思った矢先、ある二人の商人と出会いました」


「その二人から『粒子』の情報を手に入れることができたの!」


「『粒子』。コレの元凶は、ある生物によって引き起こされてる可能性が有ります。二人の商人は『粒子』が観測された場所で、ある物を拾いました」


 ゼノ団長のゴツゴツとした指がピクっと動き、両手で指を組み直し俺たちへ質問を投げかけてくる。


「……その拾った物とは、なんだ?」


「それは『羽』です!」


「その『羽』の持ち主に当たる動物は『100の星の目を持つとされている孔雀』よ!!」


「……『孔雀』?あの普通に見かけることがある『孔雀』か!?」


「そうです!あの『孔雀』です!……ですが、あの『孔雀』自体がおかしいのです……。二人の商人のうち一人が千里眼を使って『バグのような粒子』の観測地点を探っていたら、見事に見つけだしその場所へと向かったのですが、そこには一匹の『孔雀』がいたんです!」


「……その『孔雀』の異変とは……なんだ?」


「その『孔雀』は全てを見通す千里眼には映らず、肉眼には映ることが分かりました……そして、『孔雀』が落とす『羽』。コレに触れるとみたこともない景色や人など『シャッター』を切ったかのような映像フラッシュバックが脳内に流れ込んできます……。」


 俺はかつて自分が経験した出来事を思い返しながら言葉を重ねる。


「僕たちは以前『孔雀の捕獲』の依頼を受け捕獲に挑みました。……追い込み捕獲したんです!けど、捕獲した途端眩しく発光したと思ったら腕の中から『光の粒子』となって一枚の『羽』だけを残して消え去っていました……。その時に思わず『羽』に触れてしまい、話した通りの映像フラッシュバックが俺の脳内を一瞬ですが駆け巡っていきました」


 ここでエリアがゼノ団長に『羽』に関してのもう一つの情報を持っている、フィオナの肩を両手で優しく包み込むように抱きしめ紹介を始めた。


「この子は私たち自慢の星占いができるフィオナっていうの!フィオナは私たちが『ハルモニア』で調査をしてる時に、とあるお婆さんからの依頼を受けたの!その依頼での出来事が今回の『羽』に関わってるかもしれないから話を聞いてほしいわ!」


 フィオナが初めて口を開け、雰囲気に臆することなくいつも通りのままゼノ団長へ『羽』に関するお婆さんの依頼での出来事を話し始めた。


「団長さんはじめまして!フィオナだよ♪」


「私はアストレア王国特務管理局 『エデン』騎士団長ゼノだ……。では、その『羽』に関する出来事を聞かせてほしい」


「わたしはね『腕の良い占い師を紹介してくれ』って依頼でわたしが依頼者のおばあちゃんに会ったの!……おばあちゃんが子どもの頃に起きた『第一次空白戦争』中に一枚の奇妙な『羽』を見つけて、その『羽』触れた時に頭の中に流れた『真っ白な、何もない景色』がいつか本当に訪れる未来の景色なのかどうかを占ってほしいって内容だったの!」


「ち、ちょっと待ってくれ!?『第一次空白戦争』だと!?」


 ゼノ団長が珍しく取り乱したように声を上げ頭を抑える。


「ゼノさん?大丈夫ですか?」


「あ、ああ、すまない少し取り乱してしまった。……話を続けてくれ」


(『空白戦争』って単語を聞いてからゼノさんの様子が明らかにおかしい。それに前から気になってはいたけど『空白戦争』ってなんだ?俺には分からないし聞いたこともない……)


「わたしはお星さまを通してこの先に起こる予知ことを占ったの……結果は『真っ白な、何もない景色』じゃなくて、沢山の種類の綺麗な花や、色んな植物が咲き誇る、まるで楽園みたいな庭園の姿だったの。『羽』に触れて流れてくる景色は『未来』だけじゃなくて『過去』もなんじゃないかな?って思ったよ!」


(てことは、俺の脳内を巡った映像フラッシュバックも『過去』の景色の可能性があるってことか?)


 思考をまとめ、俺はゼノ団長へ最終的な報告を締めくくった。


「フィオナの報告も踏まえて調査の報告を纏めたいと思います。フィオナの依頼者であるお婆さんが触った『羽』と俺が触った『羽』は同じく『孔雀』が落とした『羽』に関係していると思います!孔雀が現れる場所に『バグのような粒子』が観測され、その『孔雀』が落とす『羽』に触れると映像フラッシュバックが流れ込みます。俺はこの『羽』は非常に危険だと思います!人や生物などが触れた時、人格汚染やバグの侵食などが考えられます。もしかしたらもう既に、この世界の何処かで今上げた事例が起きてるかもしれません!もし奇妙な夜空の星図を描いたような『羽』を見つけても絶対に触れてはいけないとルミナリア各地に勧告を出すのがいいと思います!以上で調査報告でした!! 」


 俺が報告を終わると同時に頭を下げると、隣にいるエリアとフィオナも同じく頭を下げ達成感に満ち溢れてる空気。ゼノさんはすっかり落ち着いた様子に戻っておりデスクから立ち上がって俺たちの前へ歩み寄ってきた。


「報告ご苦労。……そして騎士団長として感謝する。これまでの調査報告を聞いて少しは、君達何でも屋の仕事への向き方と真面目さを知ることができた。まさか『孔雀』が原因の元だとは思ってもいなかったが――ルクス。君の言う通り『羽』は危険対象に値する。これからルミナリア各地へと勧告をだそう」


「やったわね!これで私たち牢獄に入らなくて済むわね!」


(なんでコイツはいい感じの雰囲気で終わりそうなのに、わざわざ牢獄って単語を出すんだよ――俺たちが今日、不法侵入してきたテロリスト扱いなの忘れてねぇか!?)


「……いや?確かに依頼の調査報告は大変素晴らしかったが、それとは別で君達は本日なにをしでかしたかお忘れではないだろうか?勝手にGATEを通って『エデン』へ不法侵入したテロリストだったと思うが? 」


(あぁぁぁぁぁぁ―――やっぱりこうなったよ!!余計なことを口走るからこんなことになるんだ!!!いい感じだったじゃん!ゼノさんから感謝されて、俺たちの何でも屋『星屑の軌跡』のことをいい方向へと考え直してもらえたのに……)


 俺は咄嗟にデコを床に擦り付け全力で土下座をし許しを乞う。

「すみません!!本当に申し訳ございません!反省しています!もう二度とこのようなことがないようにしますので、どうか、どうかお許しください!!ゼノさん!! 」


 俺の土下座姿を見てエリアもすかさず土下座をし、そのエリアを見てフィオナも同じく土下座をする。俺たちが土下座をしているこの惨めな姿を誰かに撮られでもしたら、恥ずかしすぎて顔を上げて街を歩けなくなっちまう……。この部屋には俺たちとゼノさんだけしかいないからその心配はなさそうだが、とにかく牢屋だけは勘弁して――!


「――カシャ」


「顔を上げよ。機密情報を外に漏らしたこちらにも落度があったと認めている。どうしてもここ『エデン』から中層階、低層界に行くにはGATEを各地至る所に造らなければ、何かあった時すぐに向かうことが出来ないのだ……。かと言って分からないように細工をしてあるが、彼女は魔女であったな。魔女なら空間転移から漏れ出る微力の魔力でも感知できてしまうだろうが……。今回は見逃してやる。次は容赦なく牢屋にぶち込むから覚悟しておけ――!!」


「あ、ありがとうございます!! 」

「ありがとうございます!えへへ! 」

「ありがとう♪」


 やれやれと頭をかくゼノさんが「カイル。カイルはいるか?」と部屋の外に声をかけると、扉が開き、騎士団のカイルさんが水の入ったコップと薬を手に持って入ってきた。


「ゼノ団長お呼びですか?お薬ですか?それならコチラに準備しております」


「あ、すまない。助かる。ゴクッ……ふう。思っていたより頭を痛くせずに済んだよ……」


「それはよかったですね。侵入者が彼等と分かった時の団長の顔は今日一の悩ませた顔だったのでどうなることかと思いましたよ」


「しかし、依頼を頼んで正解だった。彼等は問題を起こすが成果はキッチリと上げてくるようだな……。今後も依頼を出すのもいいかもしれないな」


「あの――ゼノさん?俺たちはもう帰っても大丈夫なんでしょうか?」


「どうやって帰るつもりだ?帰り方分かるのか?」


「いやっ、それは分かりません……」


 俺がそう言うとゼノさんが「コッチについて来い」と手を招き、部屋を後にした。俺たちが来た場所から反対の方向へと歩き出し、巨大なシャンデリアがある本来の正面玄関がある所へ着き、ゼノさんが指を指した。


「あそこが本来のココへの入り口となるGATEだ。あそこからならエンブレムを持たない一般の人でもGATEを通ってもエラーにならず入ることが出来る。勿論だが、セキュリティ強度は最高レベルに達する。次から『エデン』に来る時はコチラから来い」


「分かりました!って言いたいところですが、コチラに向かうGATEは何処にあるんですか?」


 俺の質問にゼノさんが答えた低層界にある五つのGATE。低層界だと、大樹がある丘の街『エルムヒル』人々の笑顔が花咲き、人々の活気で溢れる街『ブルームタウン』常夏の太陽が降り注ぐ街『サマリア』氷の結晶が宝石のように輝く都『クリスタリア』そして、沢山の種類の綺麗な花や、色々な植物が咲き誇る楽園『エデンの園』この五つの街にあるGATEは全てここの『エデン』へと繋がっているとのこと。


「えっ、うん?ブ、ブ、ブルームタウン!?ブルームタウンにちゃんとしたGATEがあるんですか?」


「ありますよ。ブルームタウンだと時計台広場の真反対にある森との境目辺りにある、使われていない古い井戸があるはずです。その井戸の中がコチラに繋がるGATEになっています」


「カイル!彼等を街まで送ってあげてくれ。オレは仕事に戻る。あと、ルクス。君達の今回の力量を見て、またコチラから正式な依頼する時が来るかもしれない、その時はまた頼んだぞ。何でも屋」


「了解です。団長。皆さんコチラから行きましょう」


(ゼノさんにはもう少し、聞きたいこともあったけど……今は辞めておこう……)


 ゼノさんにもう一度深く頭を下げ、俺たちはカイルさんの後に続いてブルームタウンへ帰途につくのだった。




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萌星を書き終えたら1からリメイクして書き直そうと思います!!


面白いと思ったら、ページ下部の【☆】で評価やブックマークをいただけると励みになります!」


引き続き


物語絵[イレギュラー]〜浮遊都市ルミナリアの何でも屋『星屑の軌跡』〜

を宜しくお願いします!


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