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真銀の日記

 今日もまた戦った。


 世界修正体って呼ばれてるやつは、もう何体目か分からない。


 最初は意味が分からなかった。


 世界が修正してくるって何だよって思ってた。


 でも最近は、少しだけ分かる。


 あれは多分、俺たちが“ズレてる”から来る。


 千乃はそのズレの中心にいる。


 俺はその隣にいる。


 それだけの話だ。


 あいつの魔力は真紅だ。


 見てると分かる。


 熱いとかじゃない。


 もっと危ない。


 止めた瞬間に全部壊れるタイプの力だ。


 だから俺は止めない。


 止められないんじゃない。


 止めたらあいつが壊れるから止めない。


 それが一番正しいと思ってる。

 

 今日の戦いでも思った。


 あいつは戦いのたびに少しずつ“慣れてる顔”になる。


 それが少しだけ怖い。


 でも同時に、少し安心もする。


 慣れてるってことは、生き残ってるってことだからだ。

 

 正直に言うと、俺はまだこの世界のことを全部信用してない。


 修正体とか、世界が敵とか、そんなの普通じゃない。


 でも一つだけ分かってることがある。


 あいつといると、俺の“普通”の基準が変わる。


 前より速く動けるようになった。


 前より無茶を“無茶だと思わなくなった”。


 それがいいことなのかは分からない。


 でも、悪くない。 

 

 今日、戦いのあとあいつが少し笑った。


 理由は分からないって言ってたけど、俺はなんとなく分かる気がした。


 あいつはたぶん、“俺が隣にいること”に安心してる。


 それなら俺も同じだ。


 あいつのノートは相変わらずおかしい。


 書いてない技が増えてるし、ページが勝手に動く。


 普通なら気味が悪いはずなのに、もう驚かない。


 むしろ、それが普通になってる自分のほうが怖い。


 もしこの戦いが終わったらどうなるのか、たまに考える。


 あいつはどうなるんだろう。


 俺はどうなるんだろう。


 正直、想像がつかない。


 でも一つだけ分かる。


 今の俺は、あいつがいる前提で動いてる。


 それがなくなったら、多分うまく歩けない。


 だから今はそれでいい。


 戦いが続く限り、隣に立てる。


 それだけでいいと思ってる。

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