いい加減にしましょうね? 5
千乃。
「さて」
「話そうか」
にこっ。
その瞬間。
ぴかっ。
部屋全体が。
強烈な光に包まれた。
千乃。
「!?」
真銀。
「……っ!」
「うわっ!?」
「主っまぶしっ!」
「何だ!?」
「千乃さん!」
エリシア。
「……!」
白い光。
部屋の隅々まで。
すべてを。
飲み込んでいく。
千乃。
反射的に。
目を閉じた。
「……」
数秒。
いや。
ほんの一瞬。
光。
すうっ。
消えた。
千乃。
「……?」
ゆっくり。
目を開ける。
真銀。
いる。
柚乃。
いる。
ララ。
いる。
ライ。
いる。
アイシィ。
いる。
エリシア。
いる。
そして。
パイライト。
いる。
千乃。
「……」
真銀。
「……」
柚乃。
「……」
ララ。
「……」
ライ。
「……」
アイシィ。
「……」
エリシア。
「……」
パイライト。
「……」
千乃。
「……何?」
誰も。
答えない。
部屋。
何も。
変わっていない。
壁も。
窓も。
家具も。
そのまま。
誰も。
消えていない。
誰も。
倒れていない。
魔法の糸も。
エリシアを。
しっかり。
拘束している。
千乃。
「……何も」
「起きてない?」
柚乃。
「うん」
ララ。
「何だったの?」
ライ。
「分からん」
アイシィ。
「攻撃でも」
「なさそうですね」
真銀。
「……」
千乃。
「……」
白髪を。
さらりと揺らす。
「パイライト」
パイライト。
「何だ?」
千乃。
「今の」
「何?」
パイライト。
「知らん」
千乃。
「……」
じーっ。
パイライト。
「何だ」
千乃。
「いや」
「……」
じーっ。
真銀。
「千乃」
「なに?」
「何で」
「俺を見る」
千乃。
「なんとなく」
真銀。
「なんとなくで」
「そんなに見るな」
千乃。
「……」
千乃。
首を。
少し。
傾げた。
「……?」
何か。
違和感。
ある。
けれど。
何が違うのか。
分からない。
千乃。
「……まあいいや」
パイライト。
「それより」
「話だろう?」
千乃。
「そうだね」
エリシア。
「……」
千乃。
「……」
再び。
パイライトへ。
視線を向ける。
「パイライト」
「今回の」
「嫌がらせについて」
「全部」
「話してもらうよ」
パイライト。
「嫌がらせ?」
千乃。
「とぼけないで」
パイライト。
「知らんな」
千乃。
「……」
真銀。
「千乃」
「なに?」
「無駄だ」
千乃。
「?」
真銀。
「こいつは」
「認めない」
千乃。
「……」
千乃。
少し。
真銀を見る。
「……そうかな?」
真銀。
「ああ」
千乃。
「……」
また。
違和感。
胸の奥。
小さな。
引っかかり。
千乃。
「……」
しかし。
まだ。
分からない。
あの光が。
何だったのか。
誰も。
気づいていない。
何も。
起きなかった。
そう。
誰もが。
そう思っていた。
ただ。
本当は。
違った。
あの一瞬。
光が。
部屋を包んだ。
その瞬間。
パイライトは。
幻影魔法を使っていた。
真銀の姿。
声。
気配。
それらすべてを。
自分に被せた。
そして。
本物の真銀には。
パイライトの幻影。
姿。
声。
気配。
それらを。
すべて。
被せた。
完全に。
入れ替わった。
誰にも。
気づかれない。
はずだった。
今。
千乃の隣にいる。
真銀。
その正体は。
パイライト。
そして。
部屋の向こうにいる。
パイライト。
その正体は。
本物の。
真銀。
ただ。
千乃たちは。
まだ。
何も知らない。
千乃。
「……」
もう一度。
隣の。
“真銀”を見る。
「……?」
パイライト。
真銀の姿のまま。
「どうした?」
千乃。
「いや」
「なんか」
「変」
パイライト。
「何が?」
千乃。
「分からない」
パイライト。
「……」
千乃。
首を。
傾げた。
深紅の瞳。
じーっ。
真銀の姿をした。
パイライトを見る。
パイライト。
「……」
内心。
少しだけ。
焦る。
(まさか)
(気づいたのか?)
千乃。
「……」
「真銀」
パイライト。
「何だ?」
千乃。
「……」
「ううん」
「なんでもない」
パイライト。
「そうか」
千乃。
再び。
パイライトを見る。
その姿は。
いつもの。
パイライト。
……にしか。
見えない。
千乃。
「……」
「まあ」
「いいや」
パイライト。
「……」
その瞬間。
ほんの少しだけ。
笑った。
誰にも。
見えないように。
真銀の姿をした。
パイライトだけが。
小さく。
口元を。
歪めた。
作戦は。
成功した。
完全に。
入れ替わった。
……はずだった。
千乃の。
深紅の瞳が。
もう一度だけ。
“真銀”へ。
向けられた。
千乃。
「……」
その違和感は。
まだ。
消えていなかった。
千乃。
「……」
部屋の中央。
千乃は。
真銀と。
パイライト。
二人を。
交互に見た。
片方は。
真銀。
もう片方は。
パイライト。
……そう見える。
けれど。
あの光のあと。
千乃の胸には。
小さな違和感が。
残っていた。
「ねえ」
真銀。
「なに?」
パイライト。
「何だ?」
千乃。
「二人に」
「質問するね」
真銀。
「?」
パイライト。
「……」
千乃。
「同じ質問」
「するから」
ララ。
「主!」
「クイズ?」
千乃。
「たぶん」
ライ。
「たぶん?」
アイシィ。
「千乃さん」
「何か気づいたのですか?」
千乃。
「まだ」
「分からない」
「でも」
「確かめたい」
真銀。
「……」
パイライト。
「……」
千乃。
白い髪を。
さらりと。
揺らす。
そして。
まず。
隣にいる。
真銀へ。
顔を向けた。
「真銀」
真銀の姿をした。
パイライト。
「何だ?」
千乃。
「私の」
「好きなものは?」
パイライト。
「……?」
柚乃。
「……?」
ララ。
「……?」
ライ。
「……?」
アイシィ。
「……?」
エリシア。
「……?」
真銀の姿をした。
パイライト。
「……」
「…………」
「甘いもの」
千乃。
「具体的には?」
パイライト。
「……」
「…………」
「ケーキ?」
千乃。
「……」
真銀。
「……」
柚乃。
「……」
ララ。
「……」
千乃。
「……」
「そっか」
パイライト。
「……?」
千乃。
次。
パイライトへ。
「パイライト」
本物の真銀。
「……」
千乃。
「同じ質問」
「私の好きなものは?」
本物の真銀。
「アイス」
千乃。
「……」
本物の真銀。
「特に」
「甘いもの全般というより」
「アイス」
千乃。
「……」
真銀の姿をした。
パイライト。
「……!」
千乃。
じっ。
“パイライト”を見る。
真銀の姿をした。
パイライト。
その瞬間。
少し。
顔が強張った。
千乃。
「次」
「真銀」
真銀の姿をした。
パイライト。
「……」
「何だ?」
千乃。
「私が」
「一番嫌いなもの」
「なに?」
パイライト。
「……」
「…………」
「……虫?」
千乃。
「……」
「そっか」
千乃。
今度は。
本物の真銀。
パイライトの姿へ。
「パイライト」
「私が一番嫌いなもの」
「なに?」
本物の真銀。
「……」
「前に」
「部屋に虫が出た時」
「かなり嫌がっていた」
「だから虫も嫌いだと思う」
千乃。
「うん」
本物の真銀。
「でも」
「一番は」
「仲間を傷つけられること」
千乃。
「……」
真銀。
「……」
柚乃。
「……」
ララ。
「……」
ライ。
「……」
アイシィ。
「……」
千乃。
「……」
エリシア。
「……」
千乃。
「次」
真銀の姿をした。
パイライト。
「……」
千乃。
「真銀」
「私と」
「初めて会った時」
「私は」
「何て言った?」
パイライト。
「……」
「…………」
「……知らん」
千乃。
「知らない?」
パイライト。
「いや」
「覚えていない」
千乃。
「そっか」
千乃。
今度は。
パイライトの姿をした。
本物の真銀。
「パイライト」
「同じ質問」
本物の真銀。
「……」
千乃。
「私と真銀が」
「初めて会った時」
「私は」
「何て言った?」
本物の真銀。
「……」
「『私、千羽千乃!真銀くん、よろしく』」
千乃。
「……」
本物の真銀。
「だった」
千乃。
「うん」
真銀の姿をした。
パイライト。
「……!」
千乃。
じっ。
見る。
真銀の姿。
真銀の声。
真銀の気配。
それなのに。
何か。
違う。
千乃。
「最後」
真銀の姿をした。
パイライト。
「……」
本物の真銀。
「……」
千乃。
「私の」
「髪の色」
「何色?」
パイライト。
「……?」
柚乃。
「……?」
ララ。
「……?」
ライ。
「……?」
アイシィ。
「……?」
千乃。
「今じゃなくて」
「普段」
パイライト。
「……」
「…………」
「ピンク」
千乃。
「……」
次。
本物の真銀。
「パイライト」
「私の髪の色」
「何色?」
本物の真銀。
「メタルピンク」
千乃。
「……」
本物の真銀。
「普通のピンクじゃない」
千乃。
「……」
沈黙。
千乃。
ゆっくり。
目を閉じた。
「……」
そして。
ぱちっ。
開く。
深紅。
二つの瞳。
真銀の姿をした。
パイライトへ。
向けられる。
「ねえ」
パイライト。
「……」
千乃。
「真銀」
パイライト。
「……」
「何だ」
千乃。
「さっきから」
「全然」
「真銀じゃない」
部屋。
しん。
真銀の姿をした。
パイライト。
「……」
千乃。
次。
パイライトの姿をした。
本物の真銀を見る。
「そっちは」
「逆」
本物の真銀。
「……」
千乃。
指を。
ゆっくり。
二人へ。
向ける。
「本物の真銀は」
「そっち」
パイライトの姿をした。
本物の真銀。
千乃。
「……」
千乃。
「つまり」
真銀の姿をした。
パイライト。
じーっ。
「こっちが」
「パイライト」
パイライト。
「……」
「…………」
数秒。
沈黙。
そして。
「……は?」
ララ。
「え?」
柚乃。
「え?」
ライ。
「は?」
アイシィ。
「……!」
エリシア。
「……弟?」
真銀の姿をした。
パイライト。
「……」
千乃。
「幻影」
「でしょ?」
パイライト。
「……」
「…………」
「何のことだ」
千乃。
「まだ」
「とぼける?」
パイライト。
「……」
千乃。
「質問」
「全部」
「間違えたよ」
パイライト。
「……」
千乃。
「真銀なら」
「全部」
「知ってる」
パイライト。
「……」
千乃。
「私は」
「真銀を」
「誰より知ってる」
真銀の姿をした。
パイライト。
「……!」
千乃。
「だから」
「見た目を変えても」
「声を変えても」
「気配を変えても」
「中身まで」
「真銀にはできないよ」
パイライト。
「……」
千乃。
真銀の姿をした。
パイライトへ。
一歩。
近づく。
エリシア。
「……」
千乃。
「幻影」
「解除して」
パイライト。
「断る」
千乃。
「そっか」
真銀。
「千乃」
千乃。
「なに?」
本物の真銀。
「多分」
「無理やり解除できる」
千乃。
「……」
にこっ。
「そうだね」
真銀の姿をした。
パイライト。
「……!」
千乃。
指を。
すっ。
前へ。
向けた。
真銀。
「千乃」
「なに?」
「……」
「一応」
「手加減しろ」
千乃。
「するよ」
真銀。
「本当か?」
千乃。
「たぶん」
真銀。
「たぶん!?」
千乃。
「いくよ」
パイライト。
「待て!」
千乃。
深紅の瞳。
きらっ。
白い髪。
ふわっ。
そして。
パイライトへ。
魔法を。
放とうとした。
その瞬間。
千乃。
「……」
止まった。
真銀。
「?」
千乃。
「待って」
パイライト。
「……?」
千乃。
「せっかくなら」
真銀。
「何が?」
千乃。
「厨二病で解除しよう」
真銀。
「……」
「…………」
「……は?」
千乃。
「いくよ」
真銀。
「待て」
千乃。
白髪。
深紅の瞳。
鬼月姫。
そして。
厨二病。
その二つが。
混ざり始める。
パイライト。
「……」
初めて。
少しだけ。
嫌な予感がした。
千乃。
「いくよ」
真銀。
「待て」
千乃。
「待たない」
白い髪が。
ふわっ。
揺れる。
深紅の瞳。
ゆっくり。
真銀の姿をしたパイライトへ向けられる。
千乃。
「偽りの姿を纏いし者よ」
真銀。
「……」
柚乃。
「始まった」
ララ。
「始まったね!」
ライ。
「何が始まったんだ」
アイシィ。
「千乃さんの」
「いつものあれです」
真銀。
「いつものあれ?」
千乃。
右手を。
ゆっくりと。
前へ伸ばした。
空中。
指先が。
淡く光る。
「真実を覆い隠す幻よ」
「虚構の帳よ」
パイライト。
「……」
千乃。
「そのすべてを」
「今」
「我が眼前に晒せ」
エリシア。
「……」
柚乃。
「かっこいい」
千乃。
「――《虚像崩壊》」
ぱきっ。
その瞬間。
真銀の姿をした。
パイライトの周囲。
空気に。
細い亀裂のような光が走った。
パイライト。
「……!?」
ぱき。
ぱきぱき。
真銀の姿。
輪郭が。
揺らぐ。
「なっ……!」
真銀。
「……」
千乃。
「偽りは」
「本物にはなれないよ」
パイライト。
「……っ!」
次の瞬間。
ばしゃっ。
真銀の姿。
光の粒となって。
剥がれ落ちた。
金髪。
翡翠色の瞳。
そして。
元の姿。
パイライト。
「……っ!」
千乃。
「やっぱり」
ララ。
「パイライトだ!」
ライ。
「……本当に」
「入れ替わっていたのか」
アイシィ。
「千乃さんの推理」
「正しかったですね」
柚乃。
「お姉ちゃんすご!」
千乃。
「えへへ」
真銀。
「調子に乗るな」
千乃。
「えー」
パイライト。
「……」
顔を。
歪める。
「どうして」
「気づいた」
千乃。
「真銀だから」
パイライト。
「……」
千乃。
「真銀の見た目」
「真銀の声」
「真銀の気配」
千乃。
一つずつ。
指を折る。
「それがあっても」
「真銀じゃない」
パイライト。
「……」
千乃。
「だって」
「真銀は」
「真銀だから」
真銀。
「……」
柚乃。
「……」
ララ。
「……」
ライ。
「……」
アイシィ。
「……」
エリシア。
「……」
パイライト。
「……」
千乃。
「何その顔」
真銀。
「別に」
千乃。
「なんか」
「嬉しそう」
真銀。
「気のせいだ」
千乃。
「そう?」
真銀。
「そうだ」
千乃。
「ふーん」
真銀。
「……」
パイライト。
「……」
「…………」
「……話を戻せ」
千乃。
「はいはい」
千乃。
そして。
次。
パイライトの姿をした。
本物の真銀へ。
手を向ける。
「次」
真銀。
「……」
千乃。
「こっち」
真銀。
「……分かった」
千乃。
指先。
再び。
光。
「さっきより」
「短くするね」
真銀。
「普通に解除しろ」
千乃。
「嫌」
真銀。
「……」
千乃。
真顔。
「偽りを脱げ」
真銀。
「短いな」
千乃。
「解除」
ぱっ。
光。
真銀を包む。
次の瞬間。
パイライトの姿。
さらりと。
消えた。
紺色の。
少し寝癖のついた髪。
空色の瞳。
本物の。
真銀。
千乃。
「真銀!」
真銀。
「……」
千乃。
「戻った」
真銀。
「戻った」
千乃。
「よかった」
真銀。
「……」
千乃。
そのまま。
一歩。
近づく。
真銀。
「?」
千乃。
「……」
じーっ。
真銀。
「何だ」
千乃。
「本物?」
真銀。
「さっき」
「確認しただろ」
千乃。
「もう一回」
真銀。
「……」
「面倒だな」
千乃。
「じゃあ」
「私の好きなもの」
真銀。
「アイス」
千乃。
「うん」
「嫌いなもの」
真銀。
「虫も嫌いだが」
「仲間を傷つけられること」
千乃。
「うん」
「私の髪の色」
真銀。
「メタルピンク」
千乃。
「うん」
真銀。
「もういいか?」
千乃。
「うん」
真銀。
「……」
千乃。
「本物だね」
真銀。
「最初からそうだ」
千乃。
「知ってる」
真銀。
「じゃあ聞くな」
千乃。
「念のため」
真銀。
「……」
ララ。
「主!」
「真銀だ!」
真銀。
「当たり前だ」
ララ。
「でもさっきまで」
「パイライトだった!」
真銀。
「俺は最初から俺だ」
ララ。
「でも見た目!」
真銀。
「……」
アイシィ。
「真銀さん」
「お疲れさまでした」
真銀。
「……ありがとう」
ライ。
「災難だったな」
真銀。
「本当にな」
柚乃。
「お姉ちゃん」
千乃。
「なに?」
「今の解除」
「最後だけ雑じゃなかった?」
千乃。
「え?」
「ちゃんと厨二病だったよ」
柚乃。
「一回目だけ」
千乃。
「……」
「二回もやるの」
「恥ずかしくなってきた」
真銀。
「最初からやるな」
千乃。
「えー」
その時。
パイライト。
「……」
全員を見る。
千乃。
真銀。
柚乃。
ララ。
ライ。
アイシィ。
そして。
自分の姉。
エリシア。
完全に。
作戦は。
失敗した。
千乃。
「さて」
パイライト。
「……」
千乃。
にこっ。
深紅の瞳。
パイライトへ。
向けられる。
「これで」
「ようやく」
「本人同士で」
「話せるね」
パイライト。
「……」
真銀。
「……」
エリシア。
「……」
ララ。
「……」
ライ。
「……」
アイシィ。
「……」
柚乃。
「……」
千乃。
「ね?」
パイライト。
「……」
千乃。
にこっ。
「話」
「しようか」
パイライト。
「……」
部屋の空気。
少しだけ。
冷えた。
真銀。
「千乃」
千乃。
「なに?」
「ほどほどにな」
千乃。
「大丈夫」
真銀。
「本当に?」
千乃。
「……たぶん」
真銀。
「たぶんか」
パイライト。
「……」
エリシア。
「……」
そして。
千乃は。
一歩。
二人へ近づいた。
今度こそ。
逃げられない。
幻影も。
使えない。
偽物の姿も。
消えた。
目の前にいるのは。
パイライト。
そして。
エリシア。
千乃。
「じゃあ」
「まず」
「どっちから」
「話す?」
エリシア。
「……」
パイライト。
「……」
千乃。
「……」
にこっ。
「逃げても」
「無駄だよ?」




