第349話 サプライズパーティ進行中です
評価やブックマーク等、応援して下さった全ての方、ありがとうございます。
「皆さん、お疲れ様ですー」
「ねえ、本当に見逃して良かったの?」×アヤメ
「ん~ なんか始末するには、惜しい人だなって思っちゃったんですよ?」
「フフ、彼だけは一般人に手を出していませんでしたから、良いのではないでしょうか」×リラ
「すっごく潔い人だったからね~ 中々出来ないよ、あれは」×ノノ
「面白い人だったしね」×ツドイ
「あはは、そうだね、私も最後は好きなフルーツ食べようっかな♪」×ナギサ
「縁起でもない事言っちゃ駄目ですー」
「ごめん、ごめん」
「でも、漢って感じでしたね、見事でした」×スズカ
「そんな事より、頑張り過ぎよスズカ?」×アヤメ
「うふふ、良いじゃ無いですか、私もクレセントメンバーなんですから」
「あまり、こういうところは、見せたくなかったんですけど・・・」
「駄目ですよ、ヨウ君? 恋人に隠し事なんかしちゃ?」
「私達も自分の意思で動いただけです、ヨウ様がお気にすることはありません」×カンナ
「スズカさん、メイドさん達、お礼なんて言いませんよ?」
「もちろんです!」×スズカ・メイド達
「私は常に命令されて、こういった仕事をしてきましたが、自分の意思で動きたくなるのは良いものですね」×アール
「はい、ヨウ様に褒められたくて、やったのではありません」
「クレセントメンバーに手を出す者は、私達も許せませんから」
「フフ、次からは私達にも声を掛けて下さいね?」×カンナ
「す、すみませんメイド長」×アール
「あはは、さあ帰りましょうか」
「はい」×全員
この日は、皆を交代で抱き締めながら眠りにつくことにした。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
<親分さん視点>
「お、親父、大変です」
「朝から騒ぐんじゃねえ、どうしたってんだ?」
「と、隣組の奴等が壊滅しやした」
「はあ? 壊滅だと?」
「今テレビでスゲエ報道してやす、組員全員の首が地面に転がってるとか」
「・・・こいつぁ」
「それに、おかしいんです。これだけの惨劇なのに争った形跡が無いそうです」
「俺もニュースを見てたんですが、銃も発砲しているのに弾痕が何処にもなく、真っ二つになった弾丸だけが転がっていたそうです」
「わはは、斬鉄剣を持ったやつでもいたんだろうよ。
あの馬鹿野郎共、せっかく忠告してやったってのによ・・・手を出しやがったな」
「親父、やっぱり彼奴等ですか?」
「こんな真似、普通のもんが出来るかよ? それにしてもよ・・・」
彼奴等・・・昨日の今日だぜ?
店に手を出されて、速攻で仕返しに行きやがったのかよ?
壊滅なんて言葉、初めて聞いたが100人以上居た筈だろ?
首が飛ぶって言葉はあるが、本当に飛ばすなんざ冗談じゃねえ。
あの、可愛い嬢ちゃんか? いや、やはり三日月陽だろうな。
少年みてえな面してたが、恐ろしい奴がいたもんだな。
なんで、おりゃあ朝からこんなに冷たい汗を掻かなきゃなんねえんだ?
下手したらワシ等が、ああなってたからだよな・・・
いつ死んでも良いと思って生きてきたが、あんな死に方はしたくはねえな。
命は惜しくねえが、死に方には拘りてえ。
あんなのは犬死どころじゃねえ、雑草を刈られるようなもんだ。
安い命のワシ等でも、ごめんこうむりてえもんだ。
あんなクズ共でも同情すんぜ。
「お、親父?」
「おお、悪いなブルッちまったよ」
「親父が?」
「ワシでも怖いもんは怖えんだよ? 奴等にゃ手を出すな!
奴等相手にゃ、ヤクザの面子もあったもんじゃねえ。
道端の虫が踏み潰されるようなもんだ。
例え絡まれても、ごめんなさいって言っておけ。
まあ、手を出さねえ限り、そんな事にはならねえがな」
「親父の口から、そんな言葉を聞くのは初めてですが思いっきり分かりやした」
「馬鹿野郎が♪」
「それと親父に言うかどうか迷ったんですが・・・」
「なんでい?」
「最後に渡された写真と一緒に<生活魔法>スクロールが入ってやした」
「オメエ等がダンジョンで手に入れたってやつかよ?」
「へい、こいつぁ『霧のワイン』の対価に渡したってのに・・・
一緒にメモも入ってやした」
「わはは、ワシでも先が予想できるってもんだ」
「参りましたよ『馬鹿な子ほど可愛いってのは本当ね、親孝行に免じてサービスしてあげるわ』って書いてありやした」
「クククッ! 思いっきり子供扱いだな、おい。
女にしとくにゃ惜しいぐらい粋な奴だ♪」
「こてんぱんってやつでさぁ」
「それも良いじゃねえか、オメエ等にゃあ時間ってやつがあるんだからよ」
「世の中ってやつは広くって、闇は深いんですね今回で思い知りやした」
「ワシもだが、一度会いたくなっちまったな」
「駄目ですよ親父?」
「ケッ! 親の心配なんてするんじゃねえ。死ぬ前に閻魔に会うのも一興じゃねえか」
「・・・閻魔の方が可愛いかもしれませんぜ?」
「そいつぁ言えてるな♪」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
<ヨウ視点>
僕は朝食を食べ終わってから、全員が出掛けるのに合わせ<念話>で集合を掛ける事にした。
何故ならメイドさん達にバレない様に、皆と相談したかったんだよね。
アヤメさんに頼んでギルドの会議室を段取りして貰い、誰も入って来れないようにした。
目論見通り、メイドさん達以外のクレセントメンバーをギルドの会議室に<転移魔法>で集める事が出来た。
僕は計画通りに事が進みニコニコしていると、皆は怪訝そうな表情で僕を見ている。
「・・・・・・・・・」×全員
「あの~ 何故ジト目で見るんですか?」
「あのね~ 今度は何を企んでるのよ?」×アヤメ
「戦々恐々やわ~」×コトエ
「言い方ー! 一体僕を何だと思ってるんですかー」
「んふふ、ぜえぇぇったい何か、とんでもない事しよーとしてるでしょ?」×ナギサ
「・・・良い事ですよ?」
「ヨウ君の『良い事』出たーーーーーーーーーー!」×全員
「なんでですかー!」
「フフ、此処にメイド達が居ない事で、予想は付きますけどね♪」×リラ
「それだーーーーーーーー!」×全員
「メイドさん感謝祭だ?」×ツドイ
「あはは、大正解です!」
「それ、名案ですぅ~♪」×ヒメ
「何時もお世話になってますからね」×ソフィア
「そそ、頭が上がんないよ~」×リッカ
「日本人のおもてなしは凄まじいからね~」×アリーシャ
「嫁に欲しいぐらいだよな?」×ミナミ
「ミナミも女性でしょ? まあ、同感だけどさ」×セツナ
「カンナ達って完璧だからね」×シュアン
「是非、秘書に欲しい人材ですね」×ユヅキ
「最近、自分で髪を洗ってないぐらいだからな・・・」×ユラ
「私も料理のサポートで、頼りっきりだー」×シオ
「私が行っているクレセントの支出管理も、何時も手伝ってくれますから」×ナタリー
「私のスケジュールも把握してくれてるんだよ?」×イスズ
「あ~ 私もだ~」×らあ
「私も戦闘訓練して貰ってますー」×イーノォ
「何時も化粧して貰ってんだよな」×ケリー
「ケリーも自分で出来るようになりなさいよ?」×アルシア
「ツドイもよ?」×アヤメ
「僕、へたっぴなんだよね」×ツドイ
「そそ、自分でやるより遥かに上手いだもんな」×ケリー
「意外と皆さんも、お世話になってるみたいですね~」
「メチャクチャお世話になってるわ・・・」×アヤメ
「ではでは、何時もの感謝を込めてパーティと贈り物ってのは、どうでしょう?」
「大賛成!」×全員
「うふふ、私はドレスを送りますわ♪」×フミ
「私はアクセサリーを作りますー」×ヒメ
「私は当然、料理よね」×シオ
「俺はどうすっかな、武器はあるしな~」×ミナミ
「ミナミさんには、是非、暗器を作って欲しいですね」
「暗器って、どんなのだよ?」
「だって、メイドさんですよ? 太腿にナイフホルダーとか、腰紐がムチになるとか?」
「そんなの<虚空庫>から出しゃ良いだろ?」
「そー言う問題じゃないんですー」
「あはははは♪」×全員
「ちょっと分かるかも♪ 靴からナイフが出るとか?」×セナ
「毒針付きの指輪も良いかも?」×スズカ
「あはは、戦闘メイドさんだー♪」×イスズ
「あっ! 言っときますけど、当日は全員メイド服ですからね?」
「ええええええええええええええええっ!!!!!!」×全員
「セナさんカメラ期待してますよ?」
「あはは、分かりましたー♪」
「はぁあああああああああああああ?」×全員
こうして僕達は、メイドさん大感謝祭に向け打ち合わせをすることにした。
職人さん以外の人達も、素材や食材集めに協力して貰い役割分担を決めていった。
開催日は天気予報を見て、明後日にすることにした。
「あれっ? 明後日って雨だよ、違う日の方が良いんじゃない?」×ナギサ
「・・・あはは、明後日で、お願いします」
「んん~~~~~」×全員
「まーた、何か企んでるんでしょ?」×アヤメ
「な、なんの事か分かんないですね?」
「天候に関係があると言う事は、屋外会場なのですよね?」×ナタリー
「それでも、雨の日を選ぶと言う事に理由がありそうですね?」×ユヅキ
「フフ、ヨウ様。会場設定がありますので、早めにバレるのではないですか?」×リラ
「実は、そうなんですけど・・・」
「リラ姉、もう分かったの?」×ノノ
「いえ、流石に分かりかねますけど、ヨウ様一人で会場設定をして貰う訳にはまいりませんから」
「ククッ! 諦め時だね?」×ツドイ
「参りましたー! どーしても会場設営の時バレるんで諦めますー」
「も~ 悪戯症候群って呼ぶわよ?」×アヤメ
「せめて、驚かせ症候群にして下さいよ?」
「んふふ、観念して言いなさい」
「は~い」
僕は、ずっと自分の中で温めていた会場案を皆に説明した。
「うはーーーーーーー!!!!!!!!!」×全員
「よーそないな事、思いつきよんな~」×コトエ
「私達全員を中国に行かせた時から、こんな事考えてたんだ?」×アリーシャ
「あはは、一石二鳥でしょ?」
「何故、雨の日を選んだのか、ようやく分かったわ」×ソフィア
「そこは、イメージってやつですよ?」
「すっごく、写真映えしそうで楽しみです~♪」×セナ
「なるほどね~ そりゃヨウ君一人じゃ無理だわ」×リッカ
「そこが頭の痛いところだったんですよー」
「ねえ、一度頭の中見せてくんないかな?」×テユン
「ブッ!? 見せれませんから! 開閉なんて出来ないから!」
「あはははは♪」×全員
こうして皆の役割分担も決めて行き、僕も色々と急がないといけない。
先ずは、タマキさんとレンさんに頼んでいる、醤油と味噌を受け取りにいかないとだね。
皆には、まだ内緒だけど、サラリーマンさんに頼んでいる物の進捗状況も聞いておかねば。
ヤン部長のクラン本部完成まで、まだしばらく掛かるので仮本部も段取りして上げたいし・・・
北京ダンジョンも制覇したいとこなんだけど、ちょっと後回しにしちゃおう。
やりたい事がいっぱいで困ってしまうが、毎日が充実しており楽しくってしょうがない。
とりあえずは、タマキさん達の所へ連絡を入れると、最高の素材から作った醤油と味噌が、もうすぐ完成するらしい。
丁度良いタイミングなので早速アヤメさん達と小豆島向かう事にした。
<転移魔法>で移動し歩いてタマキさんの家に向かうと、また家の前で出迎えてくれていた。
「おはようございます、すみません態々出迎えて貰っちゃって」
「おはようございます」×職人さん達
「そんな、三日月さん達は私達の救世主みたいなものですから」×タマキ
「あはは、それは大袈裟ですよ?」
「いえいえ、あのオークションを見てから、家族全員が気絶しそうになりましたから」
「高値で取引されて良かったですね~」
「高値どころじゃりませんよー、現時点ですら桁がおかしいですからね?」
「タマキさんとこで300本だったから、3000億円ぐらいにはなるかな?」
「ああ・・・また、目眩がしてきました」
「んふふ、一気にお金持ちになっちゃったね♪」×アヤメ
「あの、本当にそんなに貰えませんから、3000万円ぐらいでも大喜びなんですからね?」
「ん~ 無駄だと思うよ? ヨウ君は絶対に受け取らないからさ」×ツドイ
「ですです。これから何万本も渡す事になると思いますし?」
「か、勘弁して下さい! これ以上貰ったら皆お金に狂っちゃいますから」
「ええ~ それなら売らずに飲んじゃうとか?」
「1本10億円以上するようなワインを、何万本も飲めませんから!」
「あはは、それにしても全部売っちゃったのね? 何本か飲めば良かったのに?」×ノノ
「1本3億円以上って言われてたんですよ? 恐ろしくて飲めませんでした」
「にひひ、それが普通かもね~」×ナギサ
「ですが『霧のワイン』を受け取って貰わないと、根本議員が困りませんか?」×リラ
「ああ! そっちの契約があったんだったー!」
「外交問題にまでなってたらしいから、諦めるしかないんじゃない?」×アヤメ
「それなら、貰ったスキルオーブを買い取らせて下さい」
「フフ~ そうきましたか」×ノノ
「ん~ リラさん、どれぐらいか分かります?」
「そうですね<鑑定>、<虚空庫>等がありますから、オークション価格なら2~3兆円ぐらいでしょうか」
「・・・・・・・・」
「未確認スキルを合わせますと、正直値段は付けれませんね」
「すみませんでした! 全然足りません!」
「スキルオーブとか魔法スクロールは桁違いだからね~」×ナギサ
「気にしなくても良いですよ?」
「ハハ、やっぱり冒険者って凄い世界なんですね?」
「入って来るお金は大きいけど、出て行くお金も大きいんだよね」×ツドイ
「例え大金が入ったとしても、またダンジョン産の大豆を冒険者に依頼しないとですから出費は掛かりますよ?」
「あ~ そうですよね。分かりました素直に貰っておきますね」
「ところで、本命の醤油はどうなりました?」
「すみません、話しが逸れちゃいましたね。無事完成しましたよ♪」
「やたーーー!」
「んふふ、ヨウ君、喜びすぎよ」×アヤメ
「その顔から察するに上々の出来栄えってところかな?」×ナギサ
「はい、間違いなく最高傑作になりました! お父さんと感動しちゃいましたもの」
「おお~~~!」×アヤメ達
「味見してみますか?」
「くぅ~ 味見したいとこですけど、我慢しときます」
「あはは、分かりました♪」
「あっ! でも、まだ瓶詰してないんですよ?」
「なるほど、じゃあ瓶詰してから貰おうかな、何本ぐらいになります?」
「えっと、淡口、濃口、たまりの3種類を2000リットルずつですから、一升瓶で3300本ぐらいです」
「うはーーー!」×アヤメ達
「あはは、しばらく持ちそうですね~」
「一升瓶って1.8リットルだよ? 一生分ぐらいあるって」×ナギサ
「じゃ、急いで用意しておきますね」
「分かりました。じゃ、僕達はレンさんの所へ行って来ます」
「はい」
僕達は持って帰るのを楽しみにしながら、次はレンさん所の味噌醸造家に行くことにした。
以前は直接見ていないから、見るのも楽しみになってきた。
聞いていた場所へ着くと、レンさん達も玄関で出迎えてくれているようだ。
律儀な人達だなと思いつつ、その気持ちに嬉しくなる。
「お待たせしました」
「いえ、態々来てもらって、すみません」
「完成が待ち遠しかったですから、お気にせず。でっ、どうですか?」
「色々と試行錯誤した結果、私達も驚く程の最高傑作が出来ました」
「お~♪」×アヤメ達
「悔しいとこですが、息子のレンが作ったものが一番出来が良かったです」
「だから、それはスキルのお陰だって」×レン
「んふふ、スキルを使い熟すのは難しいのよ?」×ナギサ
「あ、ありがとうございます。ナギサさんに褒めて貰えて嬉しいです」
「あはは、大袈裟だよ♪」
「それで、どれぐらいの量になりました?」
「はい、赤味噌と白味噌で3トンずつですね、計6トンになります。まだ小分けしてないんですけど」
「うはっ! 大量ですね~ じゃ、小分けして貰ってから持って帰らせて貰おうかな」
「はい、急いでやりますね、1キロ詰めで良いですか?」
「それぐらいの方が使い易いかな、えっと6000個になるのか~」
「んふふ、こっちも一生分あるかもね♪」
「あの、それとオークションの事なんですけど」
「儲かっちゃいましたね♪」
「本気であんな大金渡す気ですか?」
「僕は、お金は渡してませんよ? 物々交換しただけですからね」
「値打ちが全然違いますよ、黄金と銅の交換みたいなもんですよ」
「僕にとっては両方、黄金なんですよ。だって、両方美味しいじゃないですか」
「フフ、それに銅って事はありませんよ。知名度さえ上がれば、かなり高額になるかと思われます」×リラ
「ま、まさか・・・」
「少なくとも僕は『霧のワイン』と同等の価値を付けました、それでは駄目ですか?」
「それだけレン君達、職人さん達の業には値打ちがあるってことだね」×ツドイ
「・・・ありがとうございます。俺も親父達、先人の業を評価して貰えて嬉しいです」
「う、うぅぅ」
「な、泣くなよ親父?」
「だってよ嬉しいじゃねえか、今まで拘ってきた甲斐があったってもんだ」
「でも、それを市場へ出したら、大変な事になるかもよ?」×ナギサ
「確かに過去最高に美味しかったですけど、そんなにですか?」
「試作品であの美味しさなら、ヤバいですね?」
「オークションになるのは間違いないかも」×ノノ
「うはーーー!」
「最初は普通のダンジョン産大豆で作ったものを、市場へ出した方がよろしいかと」×リラ
「分かりました。そうするようにします」
「そだそだ、交換する『霧のワイン』が、次は8000本ぐらいになるんだけど、どうします?」
「ぐはっ!」×職人達




