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第327話 大きい魔物はお得意さんなんですよ

評価やブックマーク等、応援して下さった全ての方、ありがとうございます。

日間ランキングに乗りました嬉しいです!


 <ウェイ視点>


 何故か俺達は、地下10階に下りたってから走りっぱなしになった。


 それにしても、シュアン達がくれたスタミナポーションはとんでもねえ。


 走るのが苦手な俺でも、全然疲れが溜まってこねえ。


 こんなに長い時間全力で走ってるって言うのによ、全くアイテムにも驚かされるじゃねえか。



「兄貴、これ俺達も欲しいっすね?」


「全くだ!」


「非売品かもしれませんよ?」


「たぶん、大丈夫だよ。これより効果は落ちるかもだけどね」×フィ


「そーいや、市場にも流すような事言ってたな」×ソヒョン


「うふふ、またサラリーマンさんが忙しくなるわね」×ギュリ


「だが、こんな良い物があったとしても、俺達に追い付けねえだろ?」


「ヨウ君達は、スタミナポーションなんて飲みませんよ?」×シュアン


「なんでだよ?」


「簡単に言うと必要ないんでしょうね、疲れているところを見た事がありませんから」


「はあ?」


「だから、常識で考えちゃ駄目だって、何時後ろから声を掛けられてもおかしくないんだからな?」×ソヒョン


「どんだけ、規格外なんだよ?」


「えっとねー、考え付くところから、ずーっとずーっと先なんだよ?」×テユン


「はは、そりゃまた、分かり易いこって」


「やっほー、兄貴さん♪」


「うおおっ!」


「えええええええええええっ!!!!!」×シュアン達


「ほ、本気かよ、まだ30分程しか経ってねえんだぞ?」


「んふふ、ちゃんと魔物を倒しながら来たわよ?」


「・・・1階層5分ぐらいかと予想してましたけど、3分も掛かって無いですね?」×シュアン


「ちゃんと、寄り道せずに真っすぐ来ましたからね」


「早過ぎだよー」×テユン


「空でも飛んできやがったのかよ?」


「ちゃんと走ってきたわよ?」


「わはは! 分かった。マッハで走れるんだな? 頼むから誰か突っ込んでくれよ?」


「あはははは♪」×アヤメ達


「それにしても、此処は古墳エリアなんですね~ 大型の魔物が多くて面白かったです」


「・・・あの大型のゴーレムも倒されたのですか?」×クゥシン


「あ~ あの人形みたいなゴーレムですよね?」


「簡単に砕けるから、倒し甲斐があって面白かったです」


「大きいし、結構な数が出て来るから、爽快感抜群だったわ」


「此処って、ストレス解消に良いかもだね?」


「・・・・・・・・・」×ウェイ達


「気にすることはないですよ?」×ソンイ


「そだよー、ヨウ君達は別格だからね~」×テユン


「こらこら、シュアン達もあれぐらいなら簡単に倒せる様になったでしょ?」


「日本に行く前は結構な難敵だったんですよ?」×シュアン


「ありゃ? 攻撃力不足なのかな・・・」


「イイイイイイイイッ」×シュアン達


「ヨ、ヨウ君、今は簡単に倒せるからね?」


「そうよ、昔の話しだからね?」


「ふむふむ。でも、念のために今日、確認しときますね?」


「シュ、シュアンが余計な事を言うからだぞ?」


「だって、本当の事じゃない」


「あ~ん、もうどうすんのよー」


「んふふ、諦めなさい!」


「フフ、次のボス戦が丁度良いかもしれませんね」


「あっ! それ名案ですね」


「ちょっと待って、ヨウ君。レアボスになりそうなんだけど?」×シュアン


「にひひ、なりそうじゃなくて、確実にレアボスだよー」×ナギサ


「此処って、普通のボスでも大きなゴーレムなんだけど?」


「じゃ、もっと、もっと、大きなゴーレムの予感?」


「うはーーーーーーーー!!!!!」×シュアン達


「・・・なあ、おい? レアボスなんて現れたら、逃げる一手だろうが?」×ウェイ


「大丈夫ですよ? シュアンさん達ならレアボスでも倒しちゃいますから」


「・・・なんか、やる気が出て来たかも」×シュアン


「ああ、燃えてきやがった。やるしかねえだろ?」×ソヒョン


「うふふ、ヨウ君の期待には答えないとだね~」×テユン


「ええ、私達が日本でどれだけ強くなったか見せてやるわ」


「全力全開だー!」


「うふふ、これだけは言っとくけど、絶対に無傷で勝つからね?」


「防御重視なのは分かってるって」



 <ヨウ視点>


 喋りながらも出会った魔物を倒しつつ進んで行くと、ようやく地下10階のボス部屋前に辿り着いた。



「ふぅ~ こんなに早く進んだのは初めてだ。信じられねえ移動スピードだな?」×ウェイ


「もう、私達は慣れちゃったからね~」


「幸い先客は無さそうですけど、ちょっと休憩してからボス戦します?」


「いや、スタミナポーションのお陰でよ、そんなに疲れてねえから良いぜ」


「兄貴さん達もボス戦に参加しますよね?」


「レアボスだったら俺達は、お手上げなんだが?」


「あはは、了解です!」


「ではでは、行きましょうか」



 僕達は皆でボス部屋へ入ると、そこにはとっても大きな兵士型のゴーレムが鎮座していた。



「くはっ! 本当にレアボスじゃねーか」


「ふむふむ、巨人兵って言うみたいね」


「すみません。僕達が居るとレアボスになる確率が高いんですよ」


「そう言えば、最近普通のボス見て無いわね?」


「レアボスの方がドロップが良いから、お得なんだよ?」


「そりゃ、倒せたらの話しだろうが?」


「んふふ、そうね」


「まあ、お手並み拝見といくわ」


「シュアンさん達、ガンバですよー」


「任せて!」×シュアン達



 シュアンさん達は盾役を立てず交代で正面に立ち、攻撃は全て回避する作戦で行くようだ。


 かなり大型のゴーレムなので動きは遅いんだけど、その分攻撃力が高く範囲も広い。


 だが、日本に来てから徹底的に防御系スキルを取得し、気配を読む訓練をしたシュアンさん達には相性の良い魔物だ。


 巨人兵は防御力も高かったが、ミナミさん特製のアダマンタイト武器が威力を発揮した。


 本来なら弾かれる刃での攻撃が、硬いゴーレムの装甲をも切断した。


 これにはシュアンさん達も驚いていたが、見事な連携で10分程で巨人兵を倒し切った。



「い、いやったーーー!!!!!」×シュアン達



 光の粒子となって消えていく巨人兵を見ながら、シュアンさん達は飛び跳ねながら喜んでいる。


 僕達も拍手を送りながら、シュアンさん達を褒めたたえた。



「くはっ! 本当に6人で倒しちまいやがった・・・」


「つ、強い・・・シュアンさん達は、こんなに強かったのですね」


「うふふ、私達は日本で猛特訓して来ましたから」


「お見事ですー」


「ありがとう。ヨウ君」×シュアン達


「フフ、サボらず訓練していたようですね?」


「当たり前だろ~ 早くコトエ達に追い付かないとだしな」×ソヒョン


「そこは、私達にじゃないの?」


「私達は人間だから?」


「私達も人間ですー」


「あはは、アヤメさん達も、僕と同類になりましたね~」


「もう、何時も自分が言われてるからって喜ばないでよ?」


「本当にヨウ君と同類に慣れたら嬉しいんだけどね」


「そうですね、少しでもヨウ様に近づけたなら、喜ばしい限りです」


「・・・本当に、どこまで人外なんだよ?」×ソヒョン


「あれ・・・何時もより人間扱いされてないような?」


「あはははは♪」×アヤメ達



 一応僕も攻撃しておいたのでドロップ品が山盛りになってるんだけど、兄貴さん達には見せれないので、素材を少しだけ残して全て収納しておいた。


 そして、地下11階に全員で移動した。


 そこは、驚く程立派な竹林が生い茂っているフィールドだった。


 目に映る光景は鮮やかなほど緑色に包まれて、差し込む光が綺麗だった。



「へえ~ 竹林地帯なんだ」×アヤメ


「綺麗なところだね~」×ノノ


「タケノコ狩り出来そうだね?」×ツドイ


「タケノコもあるのかな?」


「うふふ、ちゃんと採れますよ」×シュアン


「ここの竹は資材としても人気だからね~」×ソンイ


「これだけ立派な竹でしたら、色々な用途がありそうですね」


「それにしては、他の冒険者が居ないみたいだけど?」×ナギサ


「ああ、此処には厄介な魔物が居るからな、そう簡単には竹を採りに来れねえんだ」


「なるほどね、ダンジョンあるあるだね~」


「そんなに、厄介な魔物なの?」


「まあな、ラージオーガって言うんだけどよ、まあでけえ鬼だ。それが複数で襲って来やがるからよ、3体以上なら逃げるしかねえ」


「この付近の竹なら採り易いんじゃない?」


「皆考える事は一緒なんだよ? この付近の竹は細くてな、売っても安いんだ」


「高く売れる竹があるところは、魔物も多いってことね」


「そういうこった。人生ってな良く出来てんだろ? タケノコなんて魔物が多いとこでしか採れないんだぜ?」


「魔物が多くてタケノコまで採れるなんて、最高の場所じゃないですか? 是非、そこへ行きましょう」


「んふふ、ヨウ君ならそう言うわよね~」


「わはは、頼もしいじゃねーか。SSランクのお手並み拝見といこうか」


「僕、頑張っちゃいますよー」



 僕達は兄貴さんの案内の下、竹林を進んで行くと早くも結構な数の魔物を捉えた。



「うわー、うわー」


「んふふ、何を喜んでるのかと思ったら、私にも分かったわ」


「んんっ? どういうこった?」


「もう少し進んだ先に魔物の群れがあります。300体ぐらいでしょうか」


「はあああああああああああああ!!!!!」×ウェイ達


「冗談じゃねえ。この階層でそんな数の魔物が居る所なんて、1カ所しかねえ。


まだ、結構先の筈だが、こんなに離れた所からでも分かるのかよ?」


「兄貴さんも知ってる場所なんですか?」


「ラージオーガが、そんなにいるとこは奴等の巣だ。誰も近づかねえとこなんだよ」


「お~ 穴場ってやつですね~」


「フフ~ ヨウ様喜んでますよね?」


「あはは、だってタケノコもありそうじゃないですか?」


「もう、ヨウ君は本当にブレないんだから」


「フフ、では私が行って参りますね」×リラ


「ちょっと、待ったー!」×アヤメ達


「僕が行ってくるよ?」×ツドイ


「何言ってるのよ、私が行くわ」×ノノ


「竹を傷付けないように、私が弓で倒して来るわ」×ナギサ


「あ~ 皆、取っちゃ駄目ですー、僕もやりたいんですから」


「ヨウ君がやったら、竹林まで壊滅しちゃうじゃない?」


「アヤメさんこそ、竹林が穴だらけになっちゃいますよー」


「そんな訳無いでしょー、ちゃんと手加減するんだからー」


「僕だって手加減しますー」


「やっぱり、此処は僕かな?」


「ツドイが一番危ないでしょー、竹林が月面になっちゃうわ」


「がーん、がーん」



 僕達が魔物の取り合いでギャーギャー騒ぎ立てたが、結局仲良く全員でやることにした。



「あそこは危険過ぎて、誰も近づかねえって言ったよな?」×ウェイ


「私にはラージオーガを知らないから、あんなことが言えるのだとしか思えません」×クゥシン


「あはは、まさか。ラージオーガの巣って言っても300体も居るわけないっしょ」


「いいえ。ヨウ君が言うなら間違いなく居ます」×シュアン


「まあ、行けば分かることだけど、私も怖くなってきちゃった」×ソンイ


「おい、やっぱり、巣の方に進んでんぞ?」


「信じられないかもしれませんが、ヨウ君達の<気配感知>範囲は数十㎞にも及ぶそうです」


「嘘だろ?」



 僕とアヤメさん達は、ワクワクしながら先に進んで行くと、ようやく魔物を視界に捕えた。


 兄貴さん達が行っていたように、全長7~8mはある巨大なラージオーガが群れを成していた。


 巨大なうえに300体以上いるので、なかなか異様な光景に見える。



「ひゃあああ! あ、兄貴。本当に300体以上いやがる・・・」


「ああ、どんな探索範囲してやがんだよ」


「リーダーあれは無理です。私達でどうこうできる数ではありません」


「俺も同感だが、ちょっと待て。


なあ三日月さんよ、あの光景を見てまだやるって言うのかよ?」


「はい、兄貴さん達は本当に見学で良いんですか?」


「あんなの、どうにも出来ねえって」


「シュアンさん達は、どうします?」


「どうぞ、どうぞ」×シュアン達


「ふむふむ。じゃ申し訳ないけど、僕達でやらせて貰いましょっか」


「了解!」


「では、行って来ますね~」


「イヤッホーーーーーーーー♪」×アヤメ達



 僕達は横へ広がり、各個撃破することにした。



「先陣、行っきまーす!」×ナギサ


「ふ~り~ふ~り~アローーー!!!!!」



 ヒュバッ!



 ナギサさんは天に向けて、一瞬で凄まじい数の矢を放った。


 すると、ラージオーガの頭上にスコールのような矢が降り注いだ。


 突然降ってきた矢に対処出来る筈もなく、無数の矢に貫かれバタバタと倒れて行く。



「ナギサ、倒し過ぎー」×ノノ


「にしし、ごめん、ごめん」


「フフ、行きますよ。ノノ」


「はーい、何時でも良いよ。リラ姉」


「「双鏡連斬! 居合切り!!!!!」」



 シュバ! カチン!!



 リラさんとノノさんが、左右対称に繰り出す剣激は、唾なりの音が鳴るたびに、巨大な首が地面に転がっていった。



「僕も行くよー、んんん~」


「一本道!!!!!」



 ズッパーーーン!!!



 ツドイさんは辺りの竹を、なるべく切らないようにしたのか、薙刀を大きく上段に振りかぶると、そのまま振り下ろした。


 その凄まじい剣激は、正面のラージオーガを吹き飛ばし、竹林に1本の長い道ができてしまった。



「んふふ、次は私ね」


「ファイアーブレッド! ダブルマシンガン♪」



 タタタタタタタタタタタタタタタタタタンッ!



 アヤメさんは以前見せてくれたファイアーブレッドを、両手を銃の形にして人差し指から連射した。


 まるで、本当に両手にマシンガンを持って乱射しているように見える。


 連射なのに硬そうなラージオーガの皮膚を貫通し、次々とハチの巣になり倒していく。


 こりゃ僕も負けてられないなと思い、気合を入れる事にした。



「ラスト! 行っきまーす」


「<風斬>ツイスター!!!!!」



 僕は両手に持った短剣から、<風斬>で複数のつむじ風を作り出した。


 つむじ風は竹を縫うように走り抜け、ラージオーガに襲い掛かる。


 つむじ風に触れたラージオーガは、まるでミキサーに掛けられたように一瞬でバラバラになっていった。



「うはーーー!!!!!」×アヤメ達


「おっそろしい事するわね~」


「ひゃ~ まるでミキサーじゃない?」


「どれだけ繊細なコントロールをしているのですか?」


「ラージオーガが逃げ惑ってるね?」


「うわ~ 絶対に真似出来ないよー」


「あはは、皆も練習したら出来ますよ?


細かい<風斬>を数千ほど作り出して、螺旋を描くようにコントロールして<範囲指定>スキルで大きさを固定するんです。


同じように幾つか作って、風属性魔法で動かすだけですよー


ねっ、簡単でしょ?」


「簡単じゃなーい!」×アヤメ達


「あれー」



 残っていたラージオーガは、全て僕のツイスターに斬り刻まれ、全て倒し切ったようだ。


 流石に兄貴さん達にはドロップ品を見せられないので、素早く回収することにした。


 殆ど<隠蔽>で隠していたから、見えてないとは思うんだけどね。



「・・・人外なんてレベルじゃねえな」×ウェイ


「私は彼等が恐ろしいです・・・先程から足の震えが止まりません」×クゥシン


「俺もだよ。背中に掻いた汗が止まらねえ」


「あれでも、全く本気を出していないんですよ?」×シュアン


「うん、出来るだけ竹林を壊さないように手加減してたもんね」×テユン


「知ってたけど、本当に凄まじい強さだよな~」×ソヒョン


「ヨウ君だけじゃなく、アヤメさん達も凄いんだから」×ソンイ


「ね~ 誰か1人だけでも、数秒で片付けちゃったんだろうね」×ギュリ


「日本に行くまでは、私も強さには自信があったんだけどね」×フィ


「うふふ、そうだったわね、恥ずかしいわ」


「ヨウ君達は、とても優しいけど絶対に怒らしちゃ駄目ですよ?」


「誰が怒らすかよ? ドーシーの奴等は本物の馬鹿だわ。まあ、同情する気にもなれねえがな」


「兄貴さーん、お待たせしましたー」


「このダンジョンって、大型の魔物が多いから、倒し甲斐があって面白いですねー」


「ハハハ、一応厄介なダンジョンって言われてるんだけどな?」


「次は兄貴さん達に譲りますね?」


「今日は接待するって決めたからよ、遠慮せずドンドン倒してくれや」


「えー、そんな悪いですよ?」


「良いから、良いから。俺達もSSランクの戦闘をもっと見てえんだって。そうだよな皆?」


「は、はい、その通りです」


「うわ~ それなら、もっと頑張らないとですねー」


「い、いえ、今ぐらいで結構ですから」×クゥシン


「そうよヨウ君。こんなとこで災害を起こしちゃ駄目なんだから」


「なんで、僕が頑張ったら災害になるんですかー」


「あははははは♪」×全員





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