第322話 クレセントメンバー全員でダンジョンを楽しんじゃいます
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僕とアヤメさん達は青竹で串を大量に作っていき、広い川辺で皆を待つ事にした。
30分後には、皆頑張ったのか大量のスイーツフィッシュが持ち込まれた。
全員楽しそうに笑っており、魚捕りも楽しんで貰えたようだ。
「これだけ簡単に捕れたら面白いわね」×シュアン
「テユン、私もいっぱい捕れたよー」×イーノォ
「あはは、楽しかったね~」
「うわ~ メチャクチャ捕ってきたわね?」×ナギサ
「私は皆が魚を捕ってる写真もいっぱい撮ってきたりして」×セナ
「それは、後で見るのが楽しみね」×アヤメ
「では、皆さん魚を串に刺して焚火で焼いていきましょうか」
「ソルトシードの塩を持ってきてますから、魚に振ってから焼いて下さいね」
「そんなの絶対に美味しくなるじゃない? 楽しみすぎる~」×シオ
「にしし、きっとシオが喜ぶだろうから、こうやって食べて貰いたかったんだよね」
「あ~ん、もう、ナギサ大好きー」
「こ、こら、こんなとこで抱き着いちゃ駄目ー」
「だって、楽しみ過ぎるんだものー」
「あはは、焼いてる間にオニギリ作りましょうか、炊き立ての御飯いっぱい持ってきましたから」
「おいおい、用意良過ぎだろ?」×ミナミ
「ナハハ、これは楽しみだね」×セツナ
「ニギニギしちゃいますー」×ヒメ
僕達は魚を焼きながらオニギリ作りをして、焼き上がったスイーツフィッシュから齧り付いて食べていく事にした。
「お、美味しーーーーーい!」×全員
「あ~ん、美味しいよ~」×シオ
「うまうま♪」×リッカ
「むっちゃ、旨いぞー」×ケリー
「うふふ、こんな食べ方もあるんだね」×カーチャ
「自分で捕った魚を焼いて食べるのが、こんなに美味しいなんて知らなかったわ」×ソフィア
「確かに~」×全員
「まさか、私がアウトドアを楽しむとは思いませんでしたね」×ユヅキ
「うふふ、私もですよ」×ナタリー
「これは、お酒も欲しくなっちゃうね?」×ツドイ
「フフ、駄目ですよ。ここは、ダンジョンなのですから」
「く~ 飲みてえー」×ソヒョン
「えっとですね、後でレインボーサーモンって言う大きな魚も捕れますから、帰ってからホイル焼きにして『霧のワイン』で乾杯ってのはどうですか?」
「楽しみ過ぎる~♪」×全員
皆、焼き立てのスイーツフィッシュをハフハフしながら食べて、満足そうな笑顔を見せてくれた。
「ヨウ様は、何時もこうやって魚を捕って食べていたのですか?」×カンナ
「そうですね。僕は田舎者ですから小さな頃から、こうやって食べてました。
家で食べるのも良いけど、こうやって食べるのも格別でしょ?」
「はい、最高です」
「ヨウ君ならさ、イノシシとか鹿も食べてたりして?」
「そんな訳ないでしょ?」
「えっ? 普通に貰って食べてましたけど?」
「そんな訳あったー!」
「あはははは♪」×全員
「うふふ、サバイバル訓練で、虫とか焼いて食べてたのを思い出しますね」×アール
「あれはキツかったよね~ 魚も焼いて食べたけど塩も無かったからさ」
「・・・・・・・・・・」×全員
「上には上が居たみたいね?」
「いくら訓練でも、やり過ぎでしょー」
「これからは美味しい物を、いっぱい食べるしかないですね?」
「そうよ、まだいっぱいあるから食べなさい!」
「ええっ! こんなにいっぱい食べたら太っちゃいますよー」
「太るぐらい美味しい物を食べなきゃ、取り返せないでしょ?」
「うふふ、もう十分贅沢させて貰ってますから」
「まだまだ、超美味しいワインが待ってますよー」
「根こそぎ取るぞー!」
「オーーー♪」×全員
僕達は食べ終わると、ダンジョンの階層を進めて行った。
途中ダークモースからドロップするシャインシルクに、フミさんがとっても喜びまくって集めていく。
他にも素材や採集物を喜んで集めていった。
これだけ大人数でのダンジョン探索は初めてだけど、メチャクチャ楽しい。
そして、いよいよ地下18階に辿り着き、小さな滝の裏側にある隠し通路に入っていった。
「こんなとこ、よう見つけるわ」×コトエ
「普通に見たら絶対に分からないわよね?」×アリーシャ
「<発見>スキルでも、分からなかったわね・・・」×シュアン
「こんなとこにある隠し通路、どうして分かったの?」×スズカ
「えっ? だって、滝の後ろには隠し部屋でしょ?」
「それは、ゲームの話しでしょー」
「あはは、なるほどね。言われてみれば探索したくなるわ」
「ですです! 基本ですね」
「フフ、大きな滝では、そうかもしれませんが、普通はこんな小さな滝の裏に通路があるとは思わないでしょうね」
「どうやら、此処を発見するのは至難の業みたいね」
「だから幻のワインなんだよね」
「『渓谷の鍵』はいっぱいありますから、皆さんも好きな時に来てくださいね」
「うふふ、ヨウ君に掛かっちゃ幻も形無しね」
「あはは、じゃ行きますよー」
皆は順番に扉を潜ると、深く立ち込めた霧に全員驚いていた。
「なんだこれ? 何も見えないんだが?」×ユラ
「こんな時こそ、<気配感知>なんだよ?」×リッカ
「なるほど。色々と便利なスキルなんだな」
「湯楽さんは、まだ<気配感知>に慣れてないから、此処はちょっと進みにくいですね。僕と手を繋いで行きましょうか」
「子供扱いかよ、恥ずかしいだろ?」
「あはは、1人じゃ進めないでしょ?」
「わ、分かったよ」
「んふふ、良いわね湯楽さん」
「揶揄うなよ? 照れてんだからよ」
「あはは、でも、何か凄く良い匂いがするわね?」
「でしょー、この匂いを辿っていくと良い物があるんだよね~」
「この匂いは、フォグレプでしょうか?」×カンナ
「流石カンナね、大正解!」
「あ~ あの、とんでもなく美味しいブドウなんだー」×ヒメ
「そそ、根こそぎ採ってくからね~」
「ヤーーー♪」
僕達は<気配感知>スキルと匂いを頼りに、フォグレプが実っている場所へ辿り着くと、皆は感嘆のあまり息を飲んだ。
「あ~ すっごく良い匂い、最高~♪」
「んふふ、ナギサじゃなくても、これはちょっと嬉しいわね」
「凄いですね。初めて食べた時も驚いたけど、実際に実っているとこを見ると心が躍ります」×ナタリー
「んふふ、とりあえずさ、皆で味見しよー」
「皮も食べれるから、カプッといっちゃおう」
ナギサさんは喜び勇んで、皆に捥ぎ立てのフォグレプを1つずつ配っていく。
そして、一斉に大きなフォグレプを口の中へ運んだ。
「ん~~~ 美味しい~~~♪」×全員
「わわっ! 凄い! 果汁が溢れる~」
「おいひぃです」×ミミ・ルル
「これもダンジョンの醍醐味ですよね」
「ヨウ君と一緒じゃなきゃ、こんなとこ見つけられないけどね?」
「本当に美味しいよなこれ。これも冒険者の特権ってやつか」×ユラ
「冒険者が好きになってきましたか?」
「ああ、ヨウ君が夢中になるのも分かるよ」
「あっ! 初めて、ヨウ君って呼んでくれましたね?」
「べ、別に良いだろ? 皆そう呼んでるんだから」
「まだ、かなり照れてるけどね~」
「揶揄うなって」
「あはははは♪」×全員
僕達はフォグレプの採集に夢中になり、採り尽くしていった。
少しでも鮮度を保つため、皆は時間停止のアイテムポーチに入れていく。
アイテムポーチも大量に取っておいて良かった。
サクサクと目につくフォグレプを全て採り終わると、今日の目的である『霧のワイン』を汲みに行った。
相変わらず素晴らしい芳香を放つ『霧のワイン』に、皆は引き寄せられるように進んで行った。
そして、そこには以前と同じようにワインの池があった。
「あれっ? この池で休憩でもするのかな?」
「フフ、いえ。此処が目的地ですから」
「えっ! ええええーーーーー」×全員
「まさか、この池の水って紫色なんだけど?」
「ピンポンピンポン! 大正解です」
「こ、これ全部『霧のワイン』なの?」
「そうなんだよね。しかも、どれだけ汲んでも減らないんだよ」
「うはーーー!!!!!」×全員
「湧き水みたいに、チョロチョロと出て来るワインを汲むのかと思ってたのに?」
「んふふ、それだったら、あんなに大量に持って帰れるわけないでしょ?」
「フフ、沢山樽を用意しておきましたから、今日は大量に汲んで行きましょう」
「わ~~~♪」×全員
皆は『霧のワイン』の池を取り囲み、フォグレプ以上に夢中になって樽に入れて行った。
以前はアヤメさん達と6人で汲んで行ったけど、これだけ大人数で汲んでいっても全く減る様子がない。
ひょっとしたら、無限に汲めるんじゃないかと思うぐらい、手持ちの樽が無くなるまで汲み続けた。
「ん~ 不思議だな~ そんなに大きな池でもないのに全く減らない・・・これって、本当に存在してるのかな?」×セツナ
「そんなの分かんないわよ? ちゃんと持ち帰れるんだから、気にしても無駄だよ?」
「そそ、ダンジョンの不思議さを解明しようたって無理なんだからさ」
「でも、セツナの言ってることも分かるよね、このワインって飲んだら霧の様に消えていくからさ」
「あれって、不思議な感覚だよね~ でも口の中に広がる美味しさや、飲み込んだ感覚もあるんだよね」
「きっと美味しすぎて、飲み込んだ事を忘れちゃうんだよ?」
「あはは、そうかもね」
「それにしても、これがボトル1本1億円になるかと思うと、1滴も零せないわね?」
「あはは、これ全部で一体幾らぐらいになるんだろうね」
「売らないんだから、そんなの考えてもしょうがないでしょ?」
「これも自給自足になるのかな?」
「あはは、皆で好きなだけ飲めるぐらい、持って帰りましょうか」
「は~い♪」×全員
僕達は持ってきた大樽に全て『霧のワイン』を汲んだのにも関わらず、まだ残っているワインを、名残惜しみながらダンジョンを進む事にした。
予定通り、レインボーサーモンも大量に捕り、先へ先へと進んで行った。
地下21階では雪原地帯に変わり、様々なドロップ品や採集品に職人さん達がメチャクチャ喜んでいた。
そして、遂に地下30階のボス部屋に辿り着いた。
「さって、これが最後の締め括りですね」
「ソフィアさん達で挑戦してみますか?」
「もちろんって言いたいところだけど、3パーティで挑戦させて貰っても良いかな?」×ソフィア
「そっか、ソフィアさん達はベヒーモスを見た事があったんでしたね、僕もそれが良いと思います」
「あっ! ひょっとして、私を試しました?」
「あはは、実際ソフィアさん達だけでも倒せると思ってますよ?
でも、命懸けのギリギリの闘いになると思います。倒せるだけじゃ駄目なんですよ?」
「ええ、分かってるわ。タップリと安全マージンをでしょ?」
「はい、その通りです!
ベヒーモスは、僕が闘ったボスの中では、一番の強敵でしたからね。
皆さんには、今一度、強敵を前に安全確実な立ち回りを意識して戦って下さい。
それでも、何が起こるか分からないのがダンジョンです。
エスケープクリスタルを用意して、少しでも駄目と思ったら逃げて下さいね。
予備のエスケープクリスタルも、ありますよね?」
「もちろん、100個ほど持ってるから大丈夫よ」
「念のために<虚空庫>から出しといて下さいね。もし、<虚空庫>が使えない事態になったら詰みますから」
「ふあ~ そこまで考えてるんだね?」
「もちろんです。僕のポケットには、非常用のポーションとか色々入ってますから」
「うふふ、ヨウ君ほどの強さを身に着けてても、全然油断してないのが尊敬するわ」
「フフ、そこがヨウ様の一番凄い所ですね」
「んふふ、ヨウ君には変なプライドとか無いものね」
「もちろんです。プライドで命は守れませんからね、勝てそうに無いなら今でも直ぐに逃げちゃいますよ?」
「やっぱ、三日月は凄い男だよ」×ミナミ
「ええ、私達も見習わなきゃね」×リッカ
「私達みたいな武闘家は、変なプライドがあるもんな?」×アズサ
「だって、ずっと戦う事ばっか考えてきたんだもの、相手が強そうだからって引けないわよ?」×マイ
「でもさ、ヨウ君の言う通り全力全開は駄目よ? 常に余力を残しておかないとだわ」×キョウコ
「そうね、これからは魔物だけじゃなく対人相手であっても、逃走ルートは確保しておかなきゃ」×シノブ
「ヨウ君のお陰で、色々と逃走手段があるものね」×ナナエ
「そそ、姿を隠す、空を飛ぶ、水に潜る、転移する、亜空間に飛び込む、どんな手段を使っても良いですからね?」
「魔法を使って、目眩ましする方法もあるわ」
「<結界>スキルで、時間稼ぎも有りだよね」
「<念話>で助けを呼ぶとか?」
「1秒時間を稼げたら、とりあえず逃げれるかな?」
「それを0.1秒に縮める訓練もしといて下さいね? 僕なら皆を連れて0.01秒あったら逃げれるかな~」
「うはーーー!!!!!」×全員
「ヨウ君って、そんな訓練もしてたの?」×スズカ
「新しいスキルを習得する度に、一番先に訓練してますよ?」
「・・・ヨウ君って、強さを求めてるだけじゃないんだ?」×リッカ
「って言うか、生き残る為に強さを求めてるんです!
死んだら皆を守れませんからね?
皆に強く成って貰いたいのも生き残る為ですから」
「んふふ、ちゃんと分かってるわよ」
「やっぱり、ヨウ君って凄いわ。改めて教えられちゃった」×リッカ
「勝負に負けても良いんです。生き残ったら勝ちですからね?」
「ええ、分かったわ」
「じゃ、ソフィアさん・アリーシャさん・コトエさんパーティで挑戦して貰おうかな」
「ええ、望むところだわ」×アリーシャ
「ウチ等も頑張るで」×コトエ
「あっ! 1つだけ忠告しておきますね。
ベヒーモスには僕の<追加防御>も割られましたから、盾役の人は攻撃を真面に受けちゃ駄目ですよー」
「ええええええええええええっ!!!!!」×全員
「そ、それって、私達が攻撃を受けたら死ぬんじゃない?」×カーチャ
「今の皆さんの強さなら、そんなことないですけど、それだけ攻撃力が高いんですよ。
<硬質化>スキルと<結界>スキルも併せて受け流して下さい。
<追加防御>を割られたら、即張り直しを忘れずに!
皆で<念動力>スキルを使って、押さえつけても良いかもしれませんね。
それと、ルールを極めときましょうか。最初は10分経ったら即撤退して下さい。
それで大体、ベヒーモスの強さが分かると思います」
「分かったわ!」×ソフィア
「OK!」×アリーシャ
「了解や!」×コトエ
「その10分間で倒してもええんやな?」
「あはは、強気ですね? もちろんです。でも、無理しちゃ駄目ですよー」
「分かっとるけど、なんか燃えてきよったで」
「負けてたまるかよ」×ケリー
「・・・皆、強気だけど、あれを見たら考えが変わるわよ?」×ソフィア
「脅さんとってえな?」
「んふふ、応援しておくわ」
「ええ、行って来ます」
「頑張れ~!!!」×全員




