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第321話 ワインって世界中から愛されてるんですね

評価やブックマーク等、応援して下さった全ての方、ありがとうございます。

誤字報告も、ありがとうございました。


 メイクさん達だけ試飲して貰うのも気が引けたので、プロデューサーさんにはスズカさんが経営する高級クラブの名刺を渡しておいた。


 ちゃんと、僕の直筆でサインをしておいたから、これを見せたら無料で飲めると言っておいた。


 今やスズカさんの高級クラブは、行った事があるだけでもステータスになるそうだから良いプレゼントになるだろう。


 古賀さんとメイクさん達にはシオさんのお店の名刺を渡しておいた、友達を連れて行っても良いよと言ってある。


 こっちも絶対に喜んでくれる筈だから、僕も結果に満足している。


 そして『霧のワイン』については、現在また凄い騒動になってきた。


 テレビ放映されてから、ネットで全国でも見ることが出来るので、日本どころか世界中で話題になっていた。


 どこから聞きつけたのか、プロデューサーやメイクさん達にも、世界中から売ってくれないかと問い合わせがあるらしい。


 極めつけは『霧のワイン』に当選したイタリア人が、自分も試飲することを条件にオークションに掛けた事だ。


 しかも、事前に宣伝することなく、飛び込みの目玉商品としてオークションへ掛けられた。


 それにも関わらずオークションは熾烈を極め、最後はイタリア人が競り落としたらしい。


 驚くべきことに、その落札価格は200万ユーロにまで達した、日本円で3億円相当である。


 もしも、事前に予告宣伝していたら間違いなく、もっと価格は跳ね上がっただろう。


 出品者が自身の試飲を条件にしているので、イタリア人に落札して欲しかったのかもしれない。


 このオークションは直ぐに世界中に知れ渡り、『霧のワイン』所持者である古賀さん達も目を見開いて驚いたようだ。



「フフ、流石にテレビの宣伝効果は凄いものですね」


「なんか、凄い事になっちゃったわね~」


「ですね~ ワインって世界中から愛されているのが分かりますね」


「古賀ちゃん達、驚いてるかな?」


「あはは、直ぐに電話が掛かってきましたよ、メッチャ驚いてました♪」


「そりゃそうよね~ 日本でオークションに掛けたら、もっと高額になるかもだし?」


「スズカのお店で飲むのが、お得に感じちゃうわね?」


「でも流石に、知ってる人が少ないからね、誰も言わないでしょ?」


「そうだよね~ これが知れ渡ったら、もう飲めなくなるかもだからね」


「自分で言うのもなんですが、メッチャ高いと思うんですけど、流石にそこまでにはならないんじゃ?」


「甘いってヨウ君。世界のワイン好きを舐めてるわよ?」


「フフ、それに本当に凄い事になるのは、あのワインを飲んだ後でしょうから」


「えっ?」



 リラさんが言った通り、イタリアの落札者が世界でも有名なワインソムリエや美食家達を集めて試飲したらしく、全員が大絶賛したことがニュースで報道された。


 そのニュースは瞬く間に世界中に報道された。


 曰く、これは人が作れるようなワインではない。


 曰く、これはワインの全てが収められている。


 曰く、これは物理法則や質量保存の法則を無視している。


 曰く、これは神のワインである。


 世界でも有名なワインソムリエや美食家が語った言葉に、世界中が驚いた。


 ダンジョン産のワインであることは間違い無いとされ、爆発的にその価値が高まった。


 今『霧のワイン』をオークションに掛ければ、いったいどれほどの落札価格になるのか見当も付かない程だった。


 連日連夜ニュースに流れ、発見者である僕充てに大阪ギルドにも問い合わせの電話でパニックになった。



「もう、リラがフラグを立てたからじゃない?」


「フフ、これは必然ですよ?」


「・・・本当に凄い事になっちゃいましたね」


「こりゃ~ また、ギルドマスターが頭を抱えてるでしょうね」


「ソフィア達なら採って来れるんじゃない?」


「私達もボス戦を何回もやってるけど『霧のワイン』に辿り着くための『渓谷の鍵』なんてドロップしたことないのよ?」×ソフィア


「あ~ やっぱり、とんでもないぐらいのレア枠なんだ」


「ジトーーー」×全員


「・・・売りませんよ、売りませんからね?」


「んふふ、ヨウ君は、ブレないものね」


「そんな、凄いワインを、ハウスワインみたいに飲んでるクレセントメンバーが異常なんだけどな?」×ユラ


「んふふ、クレセントに入って良かったでしょ?」


「ああ、皆にキスしたいぐらいだよ?」


「グビグビ! プハッ! あ~ 本当に旨いよな~♪」


「今の話し聞いてたの? もうちょっと味わって飲みなさいよ?」


「私が飲む量なんて、アヤメさんの1/10ぐらいなんだが?」


「わ、私はちゃんと味わって飲んでるもの・・・」


「改めて思ったらけど、クレセントメンバーで毎日大樽1つぐらい飲んでるよね?」


「僕達って贅沢だよね?」


「ボトルで換算すると300本ぐらいかな?」


「うわ~ 私達って、毎日ワイン代だけで900億円も消費してるんだ?」


「・・・贅沢に慣れるのって怖いわね」


「あはは、でも10年間飲み続けても無くならないぐらいありますよ?」


「それって、とんでもない事だと思うんだけど?」


「ん~ 自給自足と言えなくもないかな」


「フフ、どう考えても、食事代の方が高額なのですから、今更の話しではないかと」


「ま、待て---! マジで言ってんのかよ?」×ユラ


「湯楽ちゃんの好きなステーキってレッドドラゴンだよ? 値段なんて付けれないと思うんだけどな~」×シオ


「くはっ! 何て物食わせてくれてんだよ?」


「今更何言ってるのよ? 私達がヨウ君から貰ったスキルオーブとか、それの何千倍すると思ってるの?」


「そうだけどよ・・・改めて思うと、恩返しなんて不可能なんだよな~」


「そそ、私達は死ぬまでヨウ君に尽くすだけよ?」


「ある意味、それも御褒美なんだけどな?」


「皆さん、ケーキ食べます?」


「あはははは♪」×全員


「ちょっと僕から、皆さんに提案があるんですけど?」


「・・・・・・・・・・・・」×全員


「な、なんでジト目で僕を見るんですかー」


「また、とんでもない事を思いついたんじゃないのかな?」


「とっても、素敵な事だと思うんですけど?」


「キャアアアアアアアアア!!!!!!」×全員


「あれっ? 喜ぶの早過ぎません?」


「んふふ、ヨウ君が、そんな言い方する時は、絶対に私達を喜ばすに決まってるでしょ?」


「あはは、ある意味、凄く信頼されてるんですね?」


「リラ姉なら予想できるかな?」


「フフ、幾つか予想はできますが、おそらく・・・」


「あ~ リラさん。言っちゃ駄目ですー」


「畏まりました」


「怖いんだからリラさんは、僕の思考って読みやすいです?」


「ヨウ様は、常に私達を喜ばそうとしてくれていますので、それを念頭において話の流れから察しただけですよ?


それに以前、シオさんに食べさせてあげたいと言っておりましたし?」


「うはー、リラさんには絶対に隠し事しないようにします」


「私達には全然分かんないんだけど?」


「そんなの、リラにしか分かんないわよ、そろそろ教えてくれても良いんじゃない?」


「はい、ではでは! クレセントメンバー全員で『霧のワイン』収穫ツアー開催ですー♪」


「お~~~~~~!!!!!」×全員


「ん?」


「えええええええええええええええええっ!!!!!!」


「ちょっと待て! すっごく入手難度が高いって、テレビで言ってたじゃないか?」×ユラ


「嘘じゃ無いわよ? ヨウ君じゃなきゃ無理じゃないかな」


「全員って言って無かったか?」


「心配することあらへんて、ヨウはんが居たら問題無いっちゅうこっちゃ」×コトエ


「んふふ、私達もちゃんと守って上げるからさ」


「確か上級ダンジョンの中層ぐらいだっけ?」


「フフ、地下18階でしたね」


「死ぬ! 絶対に死ぬ自信がある。上級ダンジョンなんて高ランク冒険者が行くとこじゃないか」×ユラ


「大丈夫ですよ?」


「私は初級ダンジョンで訓練に入ったとこなんだぞ?」


「人間死ぬときは死ぬんじゃないかな?」


「ツアーで命を懸けてどうするんだよ?」


「ねーねー、ヨウ君の眼を見てよ?」


「・・・あ~ 駄目だ・・・キラキラしてやがる、断れないんだな・・・」


「あはははは♪」×全員


「湯楽もヨウ君の事が分かってきたじゃない?」


「私なんて、邪魔にしかならないと思うんだが?」


「ヨウ君の強さを考えたら、そんなの全員同じだって」


「今、訓練して貰ってるリッカ達にも一生勝てる気がしないんだが、どんだけ強いんだよ?」


「私達全員でも1秒も生きられないぐらいかな?」


「今のヨウ君なら0.1秒でも無理だよ?」


「見えない、認識できない、防げない、逃げられない、どうすることも出来ないかな~」×リッカ


「そんな人に守って貰えるんだから、どこに不安があるのよ?」


「それもそうか・・・しかし、聞けば聞く程、人を超越してるよな?」


「あはは、僕なんて、まだまだですよー」


「火星とかに挑むのか?」


「何で相手が惑星になるんですかー、ちゃんと魔物ですー」


「まさか、そんな強い魔物がいるのか?」


「特級ダンジョンに居ますね~」


「はあああああああ?」


「まだ駄目よ、ヨウ君?」


「はい、もっともっと強くなってからにしますから」


「ま、まさか?」


「そそ、僕達は特級ダンジョンからの生存者だよ」


「かはっ!」


「んふふ、死にかけたけどね~」


「言ってませんでしたっけ?」


「聞いてない! いや聞こえない! 頭が痛くなってきた!」


「あはは♪」



 なんやかんやで皆から快く了承を貰い、メンバーの中で一番忙しい五十鈴さんと、らあ君の予定が空く明後日に行くことになった。


 久しぶりの皆でのお出掛けに楽しい気分になる♪


 っと言っても、ダンジョンに行くんだけどね。


 楽しみにしてた当日になり、僕達は全員リビングに集まった。



「ではでは~ 『霧のワイン』採集ツアーに出発しますねー!


おやつとか大丈夫ですかー」


「大丈夫だよー♪」×全員


「なんで、遠足みたいになってんだよ?」×ミナミ


「うふふ、誰もが恐れる上級ダンジョンなんですけどね♪」×アリーシャ


「一応私達のホームダンジョンなんだけど、クレセントメンバーに掛かっちゃ遠足になるんだね?」×ベッキー


「フフ、私達だけでの踏破も成し遂げていない、厳しいダンジョンなんだけどね」×ソフィア


「確か最後のボスってベヒーモスだっけ。あの魔物は強いから仕方ないんじゃない?」


「ヨウ君が喜んで戦ってたぐらいの魔物だからね~」


「ソフィアさん達も、もう少し強く成ったら勝てますよ?」


「ヨウ君にそう言われたら頑張るしかないね」


「私達の目標はリヴァイアサンなんだけど?」×ケリー


「水中は勝手が違いますからね~ でもアリーシャさん達も、そろそろ勝てるんじゃないかな」


「うふふ、頑張ります♪」


「ウチ等はレッドドラゴンやさかいな~」×コトエ


「私達はスフィンクスなんだよね・・・」×リッカ


「皆、頑張ってますね~」


「上級ダンジョンの最終ボスを倒そうとしてるのが、凄いと思うんだけど?」×シュアン


「そだよ、私達なんてマダマダだもの」×テユン


「んふふ、今日ベヒーモスで練習できるじゃない?」


「言っとくけど、レイドボス並みに強いからね?」


「うはーーー!!!!!」×全員


「ワイン取りに来ただけとちゃうん?」×コトエ


「ヨウ君が、そんな中途半端な事するわけないでしょ?」


「あはは、皆さん頑張りましょうか」


「言うと思ったけど、やっぱり言ったーーー」×全員


「今日は、色々と頑張るぞー」×ナギサ


「ヤー・・・」×全員


「声が小さいぞー」


「ヤーーー!!!」


「ではでは! しゅっぱ~つ♪」


「<ジャンプ>!!!」



 今日は大人数なので目立たないように、モスクワ上級ダンジョンの地下1階に転移した。


 もちろん、殆どのメンバーが初めてのダンジョンなので、地下1階から歩を進める。


 初めてと言ってもクレセントメンバーも強くなってきたので、上級ダンジョンと言ってもサクサク進んで行く。


 地下10階のボス戦も僕とソフィアさん達のパーティはクリア済みなので、他の皆もクリアして貰う事にした。


 4回ほどクリアしたら全員突破出来るだろう。


 最初はコトエ・アリーシャ・リッカパーティで地下10階のボス戦に挑んで貰ったが、なんと宝箱から『渓谷の鍵』が1つだけドロップしたようだ。



「ええ~ 私達が何度やってもドロップしなかったのに~」×アリサ


「ふむふむ、3パーティともクレセントメンバーだったからドロップ運が上がったのかな?」


「なるほどね~ 私達が3パーティでボス戦する機会って中々無いものね」


「カンナ達、メイドさんパーティぐらいかな?」


「私達もローテーションしてダンジョン探索してますから、2パーティが多いですね」


「フフ、これから検証してみるのも楽しいかもしれませんね」


「んふふ、その内エリクサーもドロップしたりして?」


「それは、それで怖いんやけどな」


「・・・なあエリクサーとか聞こえてきたんだが?」×ユラ


「ああ、まだ言ってなかったっけ? 出品者はヨウ君だよ!」


「や、やっぱりそうなんじゃないかー、私がどれだけ気を使って聞かなかったと思う?


喉まで出かかってたが我慢してたんだぞーーー」


「あはは、そう言えば湯楽さんには、まだ渡してませんでしたね。


クレセントメンバーの常備品だから、湯楽さんにも渡しときますねー」


「こ、こんな、とんでもない物を簡単に渡すな~~~」


「分かる~♪」×全員


「あはは、まあ気にしない、気にしない」



 湯楽さんは、まだ何かブツブツと言っていたが、気にせずボス戦を消化していく。


 全員がボス戦をクリアし、最後に僕も参戦すると『渓谷の鍵』が8つドロップした。


 もちろん、他の素材やスキルオーブも8つドロップしているので皆の目が点になっている。



「・・・・・・・・」×全員


「ど、どんなドロップ運してるんだよーーー」×ユラ


「あはは、僕ってドロップ運が良いんですよ?」


「良いってレベルじゃないだろうが?」


「宝箱にエリクサーまで入ってんだぞ?」


「んふふ、これがヨウ君、最大の秘密だからね~」


「エリクサーを持ってる事なんて、ヨウ君にとっちゃ大した事無いんだよ?」


「あ、頭がいてえ・・・」


「私達がヨウ君を守ってきた理由が分かったでしょ?」


「ニコニコしながら、とんでもない事ばっかするんだから、どれだけハラハラしたことか・・・」


「・・・なるほど、ちょっと分かったかもな」


「今では、僕も自覚してますからね? でも、強さを身につける前に、こんな事が世間にバレてたら大変な事になってただろうから、アヤメさん達には感謝しかないんですよ」


「改めて、凄い男だと再認識させられたよ?」


「いや~ それほどでも・・・褒められたんですよね?」


「もちろんだよ?」


「照れちゃいますね♪」


「んふふ、湯楽も慣れないとね?」


「一生無理なような気がすんよ」


「ではでは、ボス戦も終わったし、次の地下11階に行ってやることを説明しますねー」



 僕達は地下11階の渓谷フィールドに移動すると、皆はその光景に驚いていた。



「綺麗なところやな~」


「うわーうわー、絶好のシャッターチャンスです!」×セナ


「んふふ、カメラマンなら、そう思うよね」


「ここで何かするのかな?」×シオ


「ですです、じゃあこれから皆で手分けして、スイーツフィッシュって魚を捕って貰いますね」


「あ~ それって鮎の事だよね?」


「正解です! とっても美味しい魚だから、焼いて食べちゃうイベントですー」


「うわ~~~♪」×全員


「なにそれ、なにそれ? とっても楽しそうなんだけど?」×イスズ


「あはは、じゃあ僕とアヤメさん達は青竹で串を作りますから、皆でいっぱい捕ってきて下さいね~」


「釣り竿も無いのに、どうやって捕るの?」×ラア


「えっとですねー、こうやってです」



 僕は<念動力>スキルを使って、スイーツフィッシュを1匹捕って見せた。



「おお~~~」 パチパチパチ!!! ×全員


「ねっ、簡単でしょ?」


「うふふ、本当に便利なスキルを所持していると、何でもできそうですね」×ナタリー


「はい、せっかく習得して貰ったんだから、存分に使って貰わないとですからね~


魔物も居ますから、全員油断しちゃ駄目ですよー


じゃあ、30分ぐらい捕ったら、僕の居る場所に集まって下さいね。


では、スタートです!」


「ヤーーー♪」×全員



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億ぽんと出せるならイタリア行くぐらい簡単やろうし告知してオークション出せば良かったのに
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