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第319話 良い機会だから少しサービスしちゃいましょうか

評価やブックマーク等、応援して下さった全ての方、ありがとうございます。


 テレビ出演の打ち合わせを終えた僕達は、何時もの様にダンジョン探索に明け暮れ、楽しい日々を送っていた。


 一応テレビに出演する事を両親に連絡すると、妹のヒカリが凄く喜んでいた。


 以前のインタビューで、僕がSSランクだと公表してから、ヒカリにも友達が殺到したらしい。


 毎日お兄ちゃんの事を皆から聞かれるんだよと、少し喜びながら文句を言われた。


 ヒカリが通っている学校にも、サプライズで来て欲しいと頼まれているらしい。


 僕も通っていた学校だから、先生達もよく知っているので恥ずかしいと言うと、有名税だよとヒカリに言われてしまった。


 これだけ、妹に頼まれてしまったら兄として答えない訳にはいかないので、今度顔を出すと言うと、ヒカリは凄く喜んでくれた。


 そんなこんなでテレビ出演の日になり、僕はこの日の為に買っておいた服を着て、アヤメさん達と家を出た。


 最初はスーツにしようと思ったんだけど、皆が普段着の方が良いと言うのでそうすることにした。


 僕に合わせてアヤメさん達も普段着にしてくれたんだけど、何故かアヤメさん達は普段着に見えない。


 どこからどう見ても、抜群のスタイルをした大人の女性だ。


 何時も見ているけど、何時もの様に見惚れてしまう。



「んふふ、そんなにジロジロ見ないでよ?」


「だ、だって、流石に今日は皆さん気合が入ってるなと?」


「そりゃ、テレビに出るんだもの。少しぐらいお洒落しなきゃね」


「そそ、結構悩んで決めたからね~」


「僕は何時も通りかな?」


「ツドイは今日の服装、男装みたいに見えるわよ?」


「そかな。黒っぽい服だからかも?」


「にしし、女性ファンが増えるかもね」


「リラさんも、タイトスカートって言うのかな、秘書さんみたいな服装ですね?」


「あまり目立たない様な服装にしてみたのですが、どうでしょうか?」


「メチャクチャ、大人の女性って感じです」


「ノノさんはスーツですか?」


「たまには、リラ姉と違った感じにしてみたの」


「やっぱり、女性って服装で感じがガラッと変わるんですね~


皆とっても素敵ですよ?」


「フフ~ ありがとうございます。ヨウ様」


「ヨウ君も、ダボっとした服装可愛くて似合ってるわよ?」


「あはは、実はフミさんにお願いして、丸投げしたんですよね」


「流石フミさんね~ 私もお願いしたら良かったかな」


「フフ、その、大きめのアポロキャップも似合ってますよ。ヨウ様」


「子供っぽくないですか?」


「いえ、とてもお洒落です!」


「どもども、じゃ、そろそろ行きましょうか」


「ヤー♪」



 僕達は東京に転移してから、車でテレビ局へ向かう事にした。


 実際の撮影まで、まだ3時間もあるんだけど、メイクとかで時間が掛かるそうだ。


 僕達は言われた通り、早めにテレビ局へ到着すると、また古賀さんが出迎えてくれた。



「おはようございます」


「うわ~ 今日は皆さん一段と綺麗ですね~♪」


「んふふ、ありがと」


「三日月さんも格好良いですよ」


「えっ! 僕、可愛いじゃなくて格好良いって?」


「そんなに喜ばなくても、何時も格好良いわよ?」


「あはは、今日はお洒落な服装だから、可愛いって言うより格好良いかな?」


「なんか僕、この服気に入っちゃったかも?」


「喜びすぎよ、ヨウ君?」


「言われ慣れてないから嬉しいんですー」


「あはは♪」×アヤメ達


「さあ、どうぞ、簡単な段取りと説明をしちゃいますから」


「どもども」



 僕達は古賀さんに連れられて、色々と段取りをすることになった。


 服装はそのままで良いらしく、簡単なメイクをするらしい。


 驚いた事に、男の僕もメイクさんが付くそうだ。


 アヤメさん達は女性用のメイク室へ行ったので、僕は1人になった。



「おはようございます。メイクさせていただきますね」


「よろしくお願いします。僕メイクなんて初めてかも?」


「うふふ、男性はメイクなんてしませんものね。


それにしても、世界一の冒険者にメイクできるなんて光栄です」


「そんなに、大した者じゃないですよ?」


「うふふ、それにしても・・・綺麗な肌をしてますね?


こんなに、綺麗な肌の男性は初めてみました」


「あはは、喜んで良いとこですよね?」


「もちろんです。メイクの必要がないぐらいなんですけど、少しだけやっておきますね」


「どもども♪」


◇    ◇    ◇    ◇    ◇


 <アヤメ視点>


「あ、あの、本当に私達がメイクさせて貰っても良いのでしょうか?」


「ええ、お願いします」


「もう、完成されてる様な気がするんですけど?」


「えっ! 私達、出掛けに簡単にしかメイクしてないけど?」


「元が綺麗過ぎて、蛇足のような気がしてならないです・・・」


「あはは、そんなの気にしなくて良いから、お任せするわ」


「僕、そういや今日メイクしてないや」


「今日はテレビに出演するんだから、メイクしなさいって言ったでしょ?」


「何時もやんないから忘れてたよ」


「もう、ツドイらしいけどねメイクさん、ごめんなさいね」


「いえ・・・これでノーメイクなのですね・・・」


「フフ、良い機会ですから、プロにメイクの仕方を教えて貰うのも良いですね」


「フフ~ 今日は、リラ姉と違った感じにして貰おうかな~」


「それも、面白いかもしれませんね」


「本当に良いのですね?」


「念を押されたら怖いんだけど?」


「では、全身全霊で頑張らせて貰います」



 私達にメイクさんが4人も付いてくれ、相談しながらメイクを施してくれた。


 口では、ああ言ってたけど、流石にプロのメイクさんだけあり、何時もとは違った感じのメイクをしてくれた。


 特にリラとノノは双子の様に似ているにも関わらず、メイクが終わると良く見ないと姉妹には見えない程だった。



「あ、あの、こんな感じで如何でしょうか?」


「うわ~ 流石プロですね」


「僕1人、持って帰りたくなっちゃった」


「ツドイは、自分でもう少し練習しなさい」


「はーい、でも、今やって貰ったメイクは大体覚えたかな。あっ! でも同じ化粧品じゃないと意味がないか・・・」


「良かったら、紙に書いて渡しておきましょうか?」


「ありがと。僕、嬉しいかも」


「いえ、これぐらい良いですよ」


「皆さんのメイクが出来た事は、一生の自慢ですから」


「それにしても、皆さん本当に美しいですね、女の私でも見惚れてしまいますよ」


「僕に惚れちゃった?」


「えっ!」


「もう、ツドイ。馬鹿な事言わないの」


「そそ、ナンパなんてしちゃ駄目よ?」


「僕の誤解が加速しっぱなしだよ?」


「あはは♪」×アヤメ達


「では皆さん、一度控室に行って本番まで待機しといて貰えますか?」


「知ってる~ 楽屋って言うんだよね?」


「うふふ、はい。クレセント様と書いてある部屋です」


「へえ~ テレビで見た事あるけど、まさか私達が入る事になるなんてね」


「んふふ、行ってみよー」



 私達は楽屋に案内され中に入ると、ヨウ君が1人で座っていた。



「んふふ、1人寂しく待ってたんだ?」


「あはは、僕もメイクされちゃいましたけど、やっぱり女性のメイクって凄いですね~」


「結構、感じが変わりましたよ。皆、別嬪さんです」


「んふふ、メイクさん達が頑張ってくれたからね」


「ねーねー、皆で写真撮っとこうよ」


「良いですね~」


 <ヨウ視点>


 僕達は初めての楽屋に喜び、写メを撮りまくって楽しく騒いでいると、今日一緒に出演する芸能人の方も挨拶に来てくれた。


 僕でも知ってる、有名な男性芸能人だったので驚いてしまった。


 僕達のようなゲストにも丁寧に話をしてくれ、とても面白い方だったので、流石にベテラン芸能人だなと感心した。


 そして、いよいよ本番前になり、僕達は歩いてスタジオに向かった。



「では、皆さんピンマイクを胸に付けて行きますから、触らないようにお願いしますね」


「う~ なんか緊張しちゃいますね」


「もう、ヨウ君言わないでよ、私まで緊張しちゃうでしょ?」


「あはは、僕だけ緊張してるのかと思いました」


「やっぱり、リラさんも緊張とかしたりしますか?」


「フフ、もちろんです。私もテレビに出るのは初めてですから」


「ツドイって、あんまり緊張とかしなさそうね?」


「僕あんまり、そう言うのって気にしないかな」


「私は緊張する方かも~」



 僕達が緊張しながら待っていると、いよいよ本番スタートなのか、呼ばれたらスタジオに入る様に言われた。



【それでは、今日も楽しくやっていきたいと思います】


【今日のゲストは凄い人達に来て貰いました。なんとなんと今、日本一の有名人かもしれない冒険者パーティ『クレセント』の皆さんです!】


【うわー!】 パチパチパチパチパチ!!!!!



 スタジオに入ると、見学の人達も居るのか、僕達を見て凄く驚いていた。



【ようこそ! いやー、実際に見てみると本当に可愛い少年と、とんでもない美人な女性達やわ~】


【えっと、弟さんじゃないよね?】


【本人ですー】


【あはははは♪】×見学人


【いやいや、本当に若く見えるって、18歳ならそれでも若いんやけど】


【今日、平日やけど学校は?」


【ちゃんと、高校卒業しましたからね?」


【あはははは♪】×見学人


【せやった、せやった、本当に18歳なんやな~】


【18歳じゃないと、冒険者に成れないじゃないですかー】


【ほんまや♪】



 良い感じに僕を弄ってくれるので、やっと緊張も解けてきたようだ。


 流石ベテラン芸能人さんは、話をするのが上手い。



【それじゃあ、簡単に自己紹介をして貰ってもええやろか?】


【はい、僕はパーティ『クレセント』のリーダーをしている三日月陽です。


高校を卒業して冒険者に成る為に、大阪に出てきた田舎者です】


【私は藤崎綾萌です。元々ギルドの受付嬢だったのですけど、ヨウ君にスカウトされて冒険者になりました】


【私は宮上渚です。同じく受付嬢から、ヨウ君にスカウトされて冒険者になりました】


【私は天満リラです。元は三日月様のコンシェルジュをしていましたが、スカウトされて冒険者になりました】


【私は天満ノノです。元冒険者だったんだけど姉の紹介で冒険者に復帰しました】


【僕は神戸集だよ。元は三日月君の専属運転者だったんだけど、スカウトされて冒険者になったんだよね】


【いや~ それにしても凄い別嬪さん達やな~ 実際に見ると驚いたわ。


こんな別嬪さん達を、冒険者にスカウトしたって凄くない?】


【僕、最初の頃は本当に弱くて、皆さんに助けて貰ったんですよ】


【最初の頃のヨウ君は、毎日毎日スライムばかり狩り続けてスライムハンターって呼ばれてたからね】


【テ、テレビで言う事ないじゃないですかー】


【朝から夜まで、何週間もスライム相手に戦闘訓練してたのよね。


その時から受付嬢の間では、きっと凄い冒険者になるって言われてたんだよ?】


【なるほどな~ 世界一の冒険者は努力の人やった訳や。


とんでもない天才やと、思ってたんやけどな~】


【天才なのは間違いないかな、それでも僕達が止めなかったら、ずっとダンジョンで訓練してるんだよ】


【フフ~ ちょっと時間があったら、直ぐにダンジョンにトコトコ行っちゃうからね】


【ダンジョンの申し子みたいやな。でも、この美人達に助けられて強く成ったんや】


【いえ、ヨウ様は自分では弱いと言いますが、私達が加入する前から既に凄まじい強さでした】


【そそ、私達は全員、ヨウ君に鍛えられて強く成ったのよ】


【そら凄いわ、そんな短期間で強く成ったんかいな? おっと、話し過ぎたら時間が足りへんな。


そろそろ、質問コーナーに映らせて貰います。古賀ちゃん、頼んます~】


【はい! 新人アナウンサーの古賀紗奈恵です、宜しくお願いします。


では、1つ目の質問なんですけど、ギルドの魔女さんは一体どなたなのでしょう?】


【もう、言っても良いかな、私の事ですね】


【おお~~~♪】×見物人


【絶世の美女って言う話しやったけど、5人ともそうやから分からへんかったわ】


【あの唄姫の時の魔法は、凄かったですね~】×古賀


【あれぐらいの魔法なら、私達なら全員できるわよ?】


【ええっ! あんなに凄い魔法を全員使えるんですか? 凄いですね~ やっぱり全員がSランク以上のパーティですね】


【魔女さんが後衛を務めてるんやな?】


【私達には、あまり前衛とか後衛は決まって無いわ。どっちかと言えば、私は魔法メインなので後衛になるのかな?】


【私は弓使いだから、中衛になるのかな?】


【ナギサさんの射程距離を考えたら、後衛って言っても良いかもですね~


でも、全員前衛をする時もあるし、全員後衛の時もあるから区別は無いですね】


【なるほど。万能型のパーティって事ですね。


前衛と後衛ではスキルもステータスも偏りますから、ちょっと真似の出来ないパーティって事ですね。


では、次の質問に移りますね。皆さんが取得してるスキルで、一番凄いスキルって何か教えて貰っても良いですか?】


【それなら、間違いなく感知系のスキルですね】


【えっ! あの<気配感知>スキルとかですか?】


【ですです】


【結構ポピュラーなスキルかと思うんですけど?】


【そうですね、でも強くなるためには、絶対に必要なスキルです。


<気配感知>スキルは索敵だけじゃなく、奇襲も防げますし戦闘でも重要なスキルなんですよ】


【スキルの事は、あんまり知らへんけど、SSランクの言葉は重みがあるわ~】


【視聴者の皆さんも、参考になったでしょうか?


では、次の質問なんですけど。三日月さん達はスキルやスクロールを沢山手に入れてると思うんですけど、何かコツってあるんですか?】


【そうですね・・・やはり、数を倒す事でしょうか。


強い魔物の方が、スキルをドロップする確率は上がりますけどね。


SPオーブや魔法スクロールと違って、スキルオーブは1階層で1日1回しかドロップしませんから】


【そ、そんな大事そうな事、テレビで言っても良かったんかいな?】


【はい、視聴者サービスしときます。


まあ、僕達の体感なんですけどね。今までに同じ階層で2回ドロップしたことはありませんから。


どうやらスキルを持っている魔物は決まっていて、ドロップしなかったとしても直ぐ同じ階層にリポップするみたいです】


【それって、ボス戦でドロップするスキルオーブも同じなんですか?】


【はい、スキルオーブがドロップしたら、次は翌日にならないとドロップしませんね。


後はLUKステータスが高かったらドロップし易いですね、でもLUKが高かったらレアボスも出現し易くなりますから注意です】


【なるほど。とっても有意義な情報ありがとうございました】



 僕達は幾つかの質問に答えながら、笑いも交えて楽しく番組は進んで行った。


 そして、いよいよ時間的にも最後の質問になるらしい。



【では、最後に何かスキルを披露して貰っても、良いでしょうか?】


【そうですね・・・では、手品でも見せますね】



 僕は大きめのヒラヒラとした布を取り出し、目の前のテーブルに被せると一気に引き抜いた。


 すると、テーブルには綺麗に切り分けられたフルーツが現れた。



【ええっ! 一体どこから? あっ! ひょっとして<虚空庫>スキルですか?】


【正解です!】


【おおお~~~】×見物人



 次にツドイさんが<虚空庫>から車を取り出すと、見物人から大きな拍手が巻き起こった。



【凄いな~ 車まで入るんやな~】


【冒険者にとっては、凄く便利なスキルなんですけど、ドロップ率は凄く低いんですよね】


【そやろな~ こんなに便利なスキルは簡単に手に入らんよな】


【でも実際に僕達の様に手に入れている冒険者もいますからね、皆さんも頑張ってたら何時か手に入るかもです】


【やっぱり、冒険者って夢のある職業やな。残念やけど、そろそろ時間やから最後に何か良い話しを期待しても良いやろか?】


【そうですね。じゃあ、僕達から視聴者プレゼントってのは、どうですか?】


【なんか、凄い物が出てきそうやな?】


【あはは、あんまり期待されても困るんですが、このワインを3本プレゼントしちゃおうかな】


【えっ! ちょっと意外やったけど、普通のワインって訳じゃないんやろな?】


【そうですね。これは非常に珍しい、ダンジョン産のワインですから】


【ダ、ダンジョン産の酒なんてあったんや?】


【すっごく珍しいけど、あるんですよ♪ でも、あるダンジョンのボス宝箱から鍵を入手して、隠された扉の中に入らないと手に入らないから、入手難度はメチャクチャ高いですね】


【うはぁーーー!!!!!】


【そ、それで、味の方は、やっぱり?】


【はい、メチャクチャ美味しいです『霧のワイン』って名前なんですけど、飲んで初めて名前の意味が分かりますね】



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