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第318話 テレビに出演することになっちゃいました

評価やブックマーク等、応援して下さった全ての方、ありがとうございます。


「ヨウ君はオーラがあるから絡まれやすいのかな?」


「どっちかと言うと、僕よりアヤメさん達のオーラを言ってるんじゃないですか?」


「あはは、そうかもです」


「僕達って、近寄り難いのかな?」


「綺麗過ぎる人って、やっぱり声を掛けにくいですよ?」


「フフ、そんなに褒めても何もでませんよ?」


「ホントの事ですから、三日月さんだけなら勇気をだして、私から声を掛けに行ったかもです」


「フフ~ 声を掛けてたらアッサリと断られてたかもだから、運が良かったんだよ?」


「そうね、色んな人が声を掛けて来るけど、全部断ってるもの」


「古賀さんは、すっごく声を掛けたそうな雰囲気だったから、ヨウ君が気になっちゃったんだよね~」


「あはは、だって柱の陰からずっと見てましたから、そりゃ気になりますよ」


「そっかー、私、最後の勇気を振り絞らなくて、正解だったんだ」


「まあ、唯、運が良かったってだけの話しなんだけどね、案外それが全てだったりして」


「それがなかったらインタビューも受けなかったし、こうして一緒に食事することもなかったわけだしね」


「こんな私の事を気に掛けてくれて、本当にありがとうございます。


やっぱり、強い人って優しいんですね」


「ホンの気まぐれみたいなものですから気にしないで下さい。


これからも僕に出来る様な事があれば、お手伝いしますよ?」


「えっ! 本当ですか?」


「あっ!」


「んふふ、もう言っちゃったから駄目だよ、ヨウ君」


「テレビに出演して欲しいって、言われる予感!」


「あはは、やっぱりそうなっちゃいます?」


「あ~ 実はプロデューサーから頼まれてたりします・・・やっぱり難しいですよね?」


「もう言っちゃいましたからね、良いですよ」


「や、やったー♪ ありがとうございますー」


「トーク番組とかだよね、ヨウ様だけの方が良いのかな?」


「いえ、出来れば皆さんも一緒にお願いしたいですけど、如何ですか?


もちろん、ギャラは弾むように私からお願いしておきます」


「フフ、私達は、お金では動きませんよ?」


「あっ! そうですよね。皆さんとっても稼いでますよね。


あーん、どうしよ。ギャラ以外で、お礼が思いつかないんですけど?」


「ん~ じゃあ、美味しいデザート屋さんを何件か教えて下さい」


「それ名案じゃない?」


「フフ~ アナウンサーだったら詳しそうだしね」


「にしし、私はフルーツケーキが良いな~」


「あの、そんなので良いんですか?」


「良かったら私、買ってきますけど?」


「駄目よ。全部買い占めるぐらいじゃないと全然足りないんだから」


「そう言えば、皆さん健啖家でしたね」


「そうだったりします、さあ食べましょうか」



 スッカリ話しに夢中になっちゃったけど、そう言えば食事に来てたんだった。


 何時の間にかテーブルの上には、とても美味しそうな食事が並んでおり、良い匂いに包まれていた。


 そして、大量の料理がドンドンと無くなって行く・・・


 うん、知ってたけど、私も釣られて何時もより食べてしまった。


 お、お腹が苦しい~ どうして皆あんなに上品に食べれるんだろう。


 どうして、あんなに食べたのに、お腹が出て無いんだろう。



「フフ、レディーのお腹を凝視するものではありませんよ?」


「にしし、ヨウ君のお腹なら見ても良いわよ?」



 ナギサさんは、そう言うと三日月さんの服を捲りお腹を出してくれた。



「わわっ! 幾ら僕でもこんなとこで、お腹を出したら恥ずかしいですよー」


「あわわ! でも三日月さんも、あんなに食べてたのに全然お腹が出てない・・・どうして? 物理的におかしいような・・・」


「んふふ、世の中には不思議な事が沢山あるのよ?」


「・・・そうですね、そう思う様にします。それにしても、三日月さんって凄い腹筋ですね、流石SSランク冒険者です」


「あはは、ちょっと照れますね」



 それから私は三日月さん達にテレビに出演して貰うための、打ち合わせをさせて欲しい事を説明した。


 おそらく、トーク番組になるとは思うんだけど、後日連絡することを伝えておいた。


 色々な話しをしてくれたので、私もとても楽しい一時になり嬉しい限りだった。


 帰りもあの高級車で家まで送ってくれ、申し訳なさ過ぎて何度もペコペコと頭を下げてお礼をした。


 今からプロデューサーに伝えるのが、楽しみでしょうがない♪


 こうして翌日、私はディレクターとプロデューサーに三日月さん達からテレビ出演の承諾を取れた事を、喜び勇んで伝える事にした。



「その表情から察すると、ちょっとは良い返事が貰えてみたいだな?」×プロデューサー


「えへへ、はい、バッチリです! テレビ出演の承諾を貰って来ました」


「なにっ? そこまで、返事貰って来たのか?」


「はい、ちゃんと打ち合わせに来て欲しい事も伝えておきましたから」


「よくやった♪ あのインタビューに引き続き、ウチが初めてのテレビ出演になるからな。こりゃ凄い視聴率になるぞ」


「おい、本当に返事貰えたのか? 各局のオファーを全部蹴っているそうなんだぞ?」×ディレクター


「はい、間違いありません。約束してくれましたから」


「お前の口約束だけじゃ、信用出来ないな・・・」


「そんなー、ちゃんとOK貰いましたよ?」


「まあ、出来るだけ早く枠を空けてくれ、細かい話しはそれからにしようじゃないか」


「分かりました。もう一度確認しとかなくて良いですか?」


「ああ、枠が取れたら何時打ち合わせが出来るか古賀に連絡して貰おう」


「空撃ちになっても知りませんよ?」


「分かってるから、早くしろ」



 もう、速水ディレクターって、全然私の言う事信用してくれないんだから。


 その点、園田プロデューサーは、言葉はキツイけど優しいのよね。


 それから、話しはとんとん拍子に進み、一週間後に枠を取ってくれた。


 私は慌てて三日月さんに電話すると、早速、明日の夕方に打ち合わせに来てくれる返事を貰えた。


 私はホッとして、速水ディレクターと園田プロデューサーに、その事を伝えた。



「よし、お手柄だったな」×園田プロデューサー


「えへへ、ありがとうございます」


「明日までに原稿を作ってくれ、下手な内容は入れるなよ?」


「分かりました」



 そして、打ち合わせ当日を迎え、私は迎えに行くと言ったら三日月さんは会社に来てくれると言ってくれた。


 申し訳ない気持ちになりながらも、私は待ち合わせ時間の30分前から、会社の前で三日月さんを待つ事にした。


 すると、待ち合わせ時間の10分も前に、また以前とは違う高級車が会社の前に停車した。


 まさかと思って高級車を見ていると、やはり三日月さん達が車から下りて来た。


 一体、何台こんな高級車を持っているんだろうと、頬を引き吊らせながら走って出迎えに行った。



「お呼びだてしてすみません。来ていただいて、ありがとうございます」


「いえいえ、こんにちは、古賀さん」



 車は駐車場の方に回して貰おうと言いかけたら、いきなり三日月さん達が乗ってきた車が消え失せた。


 私が驚いていると、三日月さん達はニコニコと笑顔を私に向けていた。



「ハハ、消えちゃいましたね?」


「消えたんじゃないよ、収納しただけだよ?」


「収納って、あんな大きな車を?」


「こんな事で驚いていたら身が持たないよ?」


「そ、そうですよね、では案内しますから着いて来ていただけますか?」


「どもども」



 私は三日月さん達を会社の中に招き入れると、三日月さん達は社員の注目を集めていた。


 そりゃそうだよね、私でも絶対に見ちゃうもの。


 フフ、こんな凄い人達を連れてるのって、こんなに優越感があるんだ。


 私は少し嬉しくなりながらも、三日月さん達を応接室に案内し、プロデューサーを呼びに行った。



「園田プロデューサー三日月さん達が来られました、お願いします」


「ああ、分かった直ぐに行くとしよう」



 園田プロデューサーは、そう言うと直ぐに部屋を出ていった。



「ここからは俺が引き継ぐから、お前は溜まってる仕事終わらせとけよ」×速水ディレクター


「ええっ! 私も打ち合わせに参加させて下さい」


「馬鹿野郎! 社運が掛かったような打ち合わせに、お前を同席させて下手を打ったらどうするんだ?


連れて来てくれただけで大金星だ、後は俺に任せておけ。


それともお前が下手な事を言って、彼奴等の機嫌を損ねたら責任を取ってくれるのか?」


「そ、それは・・・」


「良いか? 世界で初めてのSSランク冒険者なんだぞ、ほぼ全てのテレビ局からオファーが来てるような大物なんだ。悪い事は言わないから、後は任せておけ」


「は、はい・・・」



 私はもう、三日月さん達に携われないのかと、寂しい気持ちになった。


 でも、よく考えたら、私の様な新人が相手をするような方でもないのは間違いないし。


 三日月さん達に出演して貰える番組に参加させて貰えると、勝手に思い込んでいただけに、凄く落ち込んでしまった。


 私は仕方なく仕事をしに、自分のデスクに向かう事にした。


◇    ◇    ◇    ◇    ◇


 <速水視点>


「おい! 古賀は、どうした?」×園田プロデューサー


「はい、遅れて来ると思います」×速水ディレクター


「待たせてもいけませんので、私が対応しますよ」


「そうだな。機嫌を損ねたら拙い、私達だけでも先に顔を出しておこうか」


「はい」



 何を言ってるのか園田さんは・・・あんな新人を打ち合わせに呼んでどうすんだよ。


 さて、少しでも俺の印象を良くしておくか、上手くいけばこれから俺がSSランク冒険者を独占していけるしな♪


 SSランク冒険者って言っても、あんな少年なんだ俺が上手く持ち上げといたら、古賀なんかに興味は無くすだろ。


 それどころか、あの超絶美人達とも親しくなるチャンスだ。ここは一つ頑張らないとな。


 俺は意気揚々と、園田さんと応接室に向かった。



「お待たせして申し訳ありません。私はプロデューサーの園田です、本日はお越し頂きありがとうございます」


「いえ、今日は、よろしくお願いします」


「それにしても、実際に見ると本当にお若いですね。その若さでSSランクを獲得されるとは素晴らしい。


それに女性の皆さんもテレビで見るより更に美しい方達ですね」


「そんなに、褒められると照れちゃいますね」


「んふふ、テレビ局の方なら、私達より綺麗な芸能人を見慣れてるのではありませんか?」


「いやいや、どんな芸能人により、綺麗だと私は思いましたよ」


「フフ、流石にテレビ局のプロデューサーさんは、話しがお上手ですね」


「いえいえ、お世辞なんかではありませんよ」


「それにしても、テレビ関係全ての出演を拒否なさっているとお聞きしていたのですが、まさかウチの様なテレビに出てくれるとは嬉しい限りです」


「あはは、テレビ出演なんてガラじゃないので断っていたんですけど、古賀さんにはインタビューでもお世話になったんで、良いかなと思ったんですよ」


「そうでしたか、古賀アナには金一封でも出したい気分になりましたよ」


「では、早速打ち合わせの方を、進めさせていただきますね。


これから、私が打ち合わせを担当させていただきます、ディレクターの速水です、宜しくお願いします」


「あの、古賀さんは、まだ来られないのですか?」


「古賀は未だ新人なので失礼があっては困りますから、これからは私が担当させていただきます」


「・・・そうですか。じゃあ、僕達は帰らせて貰おうかな」


「えっ! お待ちください、一体何故?」


「先程も言ったように、古賀さんの頼みならテレビに出演しても良いかなって思ったんですけど、古賀さんが居ないなら話しは別ですね」


「何か勘違いをされているようなので私から言っておきますが、私達はこのテレビ局からの依頼を受けたのではなく、古賀さんの依頼を受けたのです。


もう、これから私達がテレビ局からの出演を受ける事は無いと思いますが、これから他局の依頼も断り易くなりましたね」×リラ


「そうね、新人だからと言って私達に依頼した本人を除け者にするなんてね、テレビ局がそんなことするところなら、テレビ出演なんて断れば良いだけだもんね」×ナギサ


「ま、待ってください、それは私達の本意ではありません。速水、直ぐに古賀アナを呼んで来い、直ちにだ」×園田


「くっ! はい・・・」



 な、なんなんだよ、なんで俺があんな新人アナを呼びに行かなくちゃならないんだ。


 くそう、彼奴等覚えてやがれよ。



「申し訳ありません。本来、古賀アナにも同席させる予定だったのですが、遅れているようだったので、私達だけでも先に御挨拶に伺った次第なのです」


「そうだったんですか、それは僕も勘違いしちゃってすみませんでした」


「いえ、誤解が解けて安心しました、もうしばらくお待ちください」



 ガキのくせに俺に偉そうに言いやがって、ストレスが溜まるぜ。


 なんで俺が、新人アナを呼びにいかなくちゃならないんだよ。


 俺は腹が立ちながらも古賀を連れて部屋へ戻った。



「何をしていたんだ?」×園田


「い、いや、こいつがモタモタしていたようで」×速水


「ええっ! 速水ディレクターが、後は俺が引き継ぐから仕事してろって言ったんじゃないですか?」


「なにっ?」


「い、いや、俺は新人の古賀には荷が重いと思いまして」


「・・・もう良いから、お前は退席しておけ」


「い、いや、しかしプロデューサー?」


「退席しろと言ったんだ、聞こえなかったか?」


「・・・はい、失礼します」



 くそう、くそう・・・新人のくせに、よくも俺に恥を搔かせやがったな。


 この借りは絶対に返してやるからな・・・



「何か色々と大変そうですね、プロデューサーさんも?」


「いや、お恥ずかしいところをお見せして申し訳ありませんでした」


「いえいえ、僕としては、古賀さんが担当してくれるなら問題ありませんから」


「んふふ、当然、私達がテレビ出演するときも、古賀さんが担当してくれるんだよね?」


「ええっ! 私はまだ番組に出演したことなんて無いんですけど?」


「・・・何とかする、お前も一緒に出演するんだ」


「ほ、本気で言ってるんですか? 私まだ天気ニュースもやってないんですけど?」


「トーク番組だが質問形式にする、その質問をお前がやれ」


「えっ! ええええええ」


「一緒にテレビ番組初出演になっちゃいましたね?」


「あわわ! 私、手が震えてきたんですけど?」


「緊張するのは私達の方でしょ?」


「んふふ、色々教えてね」


「わ、私も初めてなんですってー」


「あはは♪」


「では、本番での質問内容を大まかに決めておきたいのですが、言えない事があれば教えていただけますか?」


「分かりました。宜しくお願いします」


 <ヨウ視点>


 それから僕達は、大物芸能人さんとトークしながら、視聴者が知りたいような質問に答えていくような内容だと説明を受けた。


 僕への質問やアヤメさん達への質問等、色々な内容があったが、答えられない質問は最初から除外してくれた。


 流石に彼女は居るのですかって言う質問には、テレビで答える訳にはいかなかったりした。


 中々やり手のプロデューサーさんで、僕達の取得してるスキルは幾つか公開することを承諾し、実際に<虚空庫>を使って見せる事を同意した。


 まあ、僕達のは<虚空界>なんだけど、これは言う訳にはいかない。


 そして、エリクサーの事に関してだけは、SSランクの僕でも何も分からないと伝えておいた。


 まあ禁句だと遠回しに言ったんだけど、プロデューサーさんは理解してくれたようだ。


 僕達から視聴者さん達へ伝えたい事も、テレビで言って良いのかを確認すると、快く承諾してくれた。


 後はテレビ出演に対しての簡単な注意事項と放送禁止用語を説明して貰った。


 特に放送禁止用語の多さには驚いた。あまり意識してなかったけどこんなにあるとは思わなかった。


 全て覚える事はできないかもしれないけど、出来るだけ注意するよう心掛ける事にした。


 生放送じゃないので、最悪カットして貰えるのを聞いて安心した。


 こうして、テレビ出演の打ち合わせも終わり、僕達は帰る事にした。




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