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第313話 チヤホヤされるのは慣れませんね

評価やブックマーク等、応援して下さった全ての方、ありがとうございます。


「世界中で大人気のビューティーポーションを、舘元さんが作ってたんだ」


「ひょっとして、超大金持ちだったの?」


「そんな訳ねえだろ?」


「だよねー、もしそうなら、私達の店に来てくれるわけないもんね」


「あれっ! そうなんだ?」


「頼むから真面目に答えないでくれよ?」


「でも、年収億超えてますよね?」


「「「「ええええ~~~~!!!」」」」


「だから、真面目に答えるなよー」


「あはは、ごめんなさい。お金持ちさん♪」


「三日月に比べたら貧乏人だろ?」


「僕もあんまり自覚してないんですよねー」


「お金持ちなのに私達のお店に来てくれてたんだね、ありがとう」


「よせよ、俺はマジで、そんなんじゃねえから。豪華な店行っても寛げないだろ?」


「分かりますー、落ち着かないですよね」


「お前が言っても説得力がねーよ」


「あはは、ところで、お姉さん達も何か飲みます?」


「「「「ありがとー♪」」」」


「三日月さんは何を飲みます?」


「そうですね~ テキーラってありますか?」


「えっ?」


「おいおい、それメッチャ強い酒だぞ?」


「以前テレビでテキーラってのを飲んでるとこ見たんですよ、それでどんなのかなって思って」


「一応あるけど、本当に強いお酒だよ?」


「一度試してみたいので、それ、お願いします」


「サラリーマンも飲んでみましょっか?」


「俺は少しで良いからな?」


「うふふ、はい、お二人さんどうぞ」


「あれ、ちっちゃいグラスなんですね?」


「ショットグラスって言うのよ」


「へえ~ 縁に付いてるのは塩ですか?」


「そそ! グイッと飲んで、ライムをかじるの」


「なるなる~ クイッ! ゴクッ! ぷはっ! う~ 喉が熱いですー」


「だから、ライムが付いてるのかな?」


「それは分かんないけど、そうかもね」


「くは~ 俺には、この酒は強すぎるわ」


「あはは、慣れたら良いかもですね?」


「おかわり良いですか?」


「まだ飲むの? 止めといた方が良いんじゃない?」


「大丈夫ですよー」


「潰れんなよ? 俺が怒られそうだからな?」


「その時は、サラリーマンさんに飲まされた事にします」


「ありそうだから、止めろって」


「あはは♪」



 サラリーマンさんが何時もの様にタバコを吸おうとしたら、お姉さん達がライターで火を点けている。


 こういうのが普通のサービスなのかなと、漠然と見ていた。


 まあ、綺麗なお姉さんにサービスして貰ったら、それだけでも来る価値はあるかな。


 僕はそんな事を思いながら、テキーラをカパカパ飲んでいると、お姉さん達が不思議そうに見ていた。



「見かけに寄らず、お酒強いんだね~」


「全く、似合わねえにも程があんぞ?」


「あはは、冒険者なんだから、お酒飲まないとですよ?」


「まあ、そんなイメージだけどよ、何から何まで強いんだな?」


「やっぱり、冒険者の人って凄いのね、私も冒険者になったら痩せるかな~」


「お姉さん。痩せたいんですか?」


「そりゃそうよ。私っておデブさんなんだもの?」


「ぽっちゃりしてる女性も、可愛いと思いますけど?」


「それにしたって、太り過ぎでしょ? ずっとダイエットしてるんだけど、私太り易い体質でさ。食事制限しても運動しても中々痩せないんだよね~」



 確かに目の前の女性は結構太っているけど、胸が大きいので気に成らなかったのは僕だけだろうか・・・



「それじゃあ。痩せますか?」


「あはは、ダンジョンにでも連れてってくれるのかな?」


「いえいえ、これを上げますから飲んで下さい」



 僕はセツナさんに貰ってから、ずっと<虚空界>に入れていたダイエットポーションを1本女性に手渡した。



「これってポーション?」


「ですです、ダイエットポーションって言います」


「ええっ?」


「そんなの、聞いた事がないんだけど?」


「ん~ クランの専属錬金術師さんが作ってくれた物だから、売ってないんですよ」


「そ、そんなの高額なのでは?」


「売った事が無いから値段は分かりませんね~ でも凄い錬金術師さんだから、効果は保証しますよ?」


「本当に貰っても良いの?」


「どぞどぞ」


「ゴクッ! ありがとう。早速、飲ませて貰うね」



 女性は戸惑いながらもダイエットポーションを、その場で飲んでくれた。



「これで痩せるのかな?」


「少しずつ効果が出て来てますよ?」


「えっ! ええっ!」


「「「う、嘘・・・」」」



 女性はゆっくりとだが着実に細くなっていき、5分ぐらい経った頃には素晴らしいプロポーションになっていた。


 着ていた服がブカブカになっており、手で押さえないとずり落ちそうなぐらいだ。



「し、信じられない・・・何をしても痩せなかったのに、こんなに早く効果があるなんて」


「凄いわ、まるで別人みたいに痩せちゃってるわよ?」


「うわ~ 顔もスリムになって凄く綺麗になってるわ」


「あはは、服がブカブカになっちゃいましたね」


「替えの服はあるのかな?」


「Tシャツとズボンしかないけど、着替えてくるわ」



 女性は普段着に着替えてくると、上はダボダボのTシャツにズボンはベルトが合わないので紐で縛っていた。



「冗談みたいなんだけど?」


「三日月・・・こんなもんまで持ってたのかよ?」


「サラリーマンさんとこで売りますか?」


「かーーー! また忙しくなんだろうが・・・」


「「「う、売るのなら欲しいです! 私達にも売って下さいーーー!!!」」」


「あはは、皆さんにも1本ずつ差し上げますよ」


「「「きゃああああああ!!!」」」



 女性達3人は、凄く喜んでくれてダイエットポーションを飲んでくれた。


 先ほどの女性ほどでは無かったけど、余計な脂肪が取れたのか腰が細くなりスタイルが良くなっていった。



「う、嘘、全然落ちなかった、お腹周りがスッキリしてる」


「太腿も細くなってる~」


「気になってた腕も、こんなに細くなっちゃった」


「全く女性を喜ばす、天才だよな?」


「何言ってるんですか、サラリーマンさんとこで製造してるのに?」


「素材を見つけたのは、三日月だろ?」


「作ったのは僕じゃありませんからね~」


「その内、サラリーマンさんが世界一のモテモテ男性になるかもですね?」


「止めろよ冗談じゃねえ」


「三日月さんの言う通りだって、ビューティーポーションの製造してる人がモテない訳ないわ」


「そそ、私達だってお近づきになりたいもの」


「もう三日月さんと舘元さんは、一生お代は無料にするから暇な時は飲みに来て」


「あ~ 言っとくが、今日の事は他言無用だぞ? 誰かに言ったら、一生来ねえからな」


「分かってるって。絶対に誰にも言わないから信用してよ。


それより、今日は貸し切りにしてサービスするわ♪」



 それから女性達はカウンターから出て隣に座ってくれ、サラリーマンさんと両手に花状態で楽しくお酒を飲ませて貰った。


 僕がテキーラの瓶を3本飲み干した頃、そろそろ帰る時間になった。



「・・・何ともないのか三日月?」


「はい、全然平気ですよ?」


「ドワーフだったのか?」


「僕は人間ですー」


「あはは、でも三日月さんって、お酒強すぎだよ?」


「お店のテキーラ全部飲んじゃったからね~」


「そだそだ、本当にお金良いんですか?」


「ええ、こんなに良い物貰ったんだもの、お金なんて取れないわ」


「あの、私、心の底から嬉しかったです。本当にありがとうございました」


「「「ありがとうございました!!!」」」


「いえいえ、喜んでくれたら僕も嬉しいです」


「あ~ 言っておくが、もしダイエットポーションが売りに出されたとしても、効果がずっと落ちる物になるからな?


このまま売りに出したら、他のダイエット関係の会社が潰れちまうからな、調整しないと売りに出せねえ。


今日はラッキーだったと思った方が良いぞ」


「「「「うわ~~~!!!」」」」


「こんなに凄い物なんだもの、考えて見ればそうだよね。三日月さん感謝します」


「また是非、飲みに来て下さいね」


「はい、今日はありがとう」



 僕は手をブンブンと振って、別れの挨拶をした。



「フゥ~ 三日月に釣られて、俺も少し飲みすぎたな」


「あはは、サラリーマンさん、今日はありがとう」


「礼なんて良いって、俺の方がずっと世話になってるからな。しかし、会う度に驚かされるよ?」


「何故かよく言われますね?」


「クリーンボール凄すぎだろ? タバコの煙が直ぐに無くなって、匂いも全然残らねえんだからな」


「あはは、これでタバコも吸い易くなったでしょ?」


「抱きしめたいぐらい嬉しいよ」


「僕、女性専門ですよ?」


「俺もだよ♪」


「また、色んなとこ連れてって下さいね?」


「誰かさんのせいで、忙しい毎日なんだが三日月が来たら、仕事なんて掘り投げて飲みに連れてってやるよ」


「それ、自分が飲みたいだけじゃないでしょうね?」


「誰も文句言わんだろ?」


「僕を出汁にしちゃ駄目ですー」


「あはは、なあ、そろそろ教えといてくれよ?」


「なんの事ですか?」


「惚けんなよ、ウチの秘書さんだよ」


「僕が言わなくても分かってるんでしょ?」


「俺が分かってんのは、どっかのスパイだって事だけだぞ?


三日月が絡んでるのはバレバレだが、ビューティーポーションの製造方法なんて俺にも分かんねえのによ。ご苦労なこった」


「あはは、あの秘書さんが大事なら、守って上げたら良いじゃ無いですか?」


「どんな理由があるか分かんねえだろ? 守る価値があるのかどうかもよ」


「僕もリラさんに教えて貰ったんですけど、お金が要るみたいですね。借金でもあるんじゃないですか?」


「相変わらずリラさんは凄いな・・・しかし、浪費家には見えねえんだけどな~」


「あの秘書さんと繋がってるライバル会社を教えて上げますから、後はサラリーマンにお任せしますよ。僕が動く前に何とかして上げたいんでしょ?」


「本当に怖いやつだよな・・・ありがとよ。何とかしてみんわ」


「OLさん公認じゃないと、駄目ですよ?」


「何時からナンパの話しになったんだ?」


「あはは、類友って言うじゃ無いですか?」


「一緒にすんなよ。桁が違い過ぎるだろ?」


「ブー、そんなことないですー」


「あはは、そんなことあるんだよ」



 僕はサラリーマンさんと別れ、家に帰る事にした。


 たまには、男友達と出かけるのも良いものだと、改めて思った。


 サラリーマンさんとは年が離れすぎてるけど、喋ってて楽しいから友達に年は関係ないよね。



「何時も三日月が来るときは、タイミングが良いんだよな。


彼奴どっかから見てんじゃねえだろうな・・・


まあ、明日トリコと相談でもするか」


◇    ◇    ◇    ◇    ◇


 <舘元視点>



 翌日になり、朝目覚ましの音で目が覚めた。


 ちっと、昨日は飲み過ぎちまったのに、全然二日酔いにならねえな。


 <状態異常耐性>スキルのお陰か、全くスキルってのは凄すぎるだろ?


 昨日は風呂に入らなかったからシャワーを浴びて髭を剃ってから、仕事へ向かった。


 それにしても、自分でも分かる程、タバコ臭かった部屋が今日は匂わなかったな。


 本当に良い物を貰っちまったな♪


 仕事場に着くと、受付嬢が立ち上がり朝の挨拶をしてくれる。


 何時まで経っても慣れねえな・・・擦れ違う社員も頭下げなくて良いっての。



「あっ! 先輩おはよーございます」


「ああ、おはようさん」


「あー、先輩また飲み過ぎたんでしょ? お酒臭いですよ」


「隣でカパカパ酒飲まれてよ、釣られちまったんだわ」


「うふふ、三日月さん、お酒強いですもんね~」


「何から何まで化物だよ。テキーラ3本空けやがったからな」


「うはー! 流石、世界一さんだー」


「ところで秘書さんの事は、どうでした?」


「何かお金に困ってるらしい。ご丁寧に何処のライバル会社と繋がってるか教えてくれたよ」


「流石ですね~ 私達は嘘を付いてるかどうかしか、分かんないですものね」


「贅沢言うなよ、それだけで十分だろ?」


「慣れって怖いですよね。先輩?」


「それは、同意してやんよ」


「でっ、どうするんですか先輩?」


「腹の探り合いなんて苦手だからな、直接聞いてみるわ」


「相変わらず、ストレートですね~」


「うっせえよ」



 何時もと同じ様に秘書さんから、今日の予定を聞き終わると話を振る事にした。



「今日の予定は以上です」×秘書


「あ~ 今日も忙しいったらねえな」


「うふふ、それは良い事なのでは?」


「まあ、そうなんだけどよ、たまにはゆっくりしてえだろ?」


「休日があるではないですか?」


「ちょっと足りねえんだよな・・・」


「ところで、1つ聞いて良いか?」


「はい」


「何か金に困ってんのか?」


「・・・いえ、何故そんな事を聞かれるのですか?」


「ビューティーポーションの制作方法を、ライバル会社に流そうとしてるからだよ。なんなら、そのライバル会社の名前も言ってやろうか?」


「・・・やはり、SSランクは伊達では無いと言う事ですか?」


「彼奴は正真正銘の化物だ! 何1つ嘘も付けねえし、逃げられねえよ。認めたって事で良いんだよな?」


「私は何も喋ってはおりません。喋る訳にもいきません。ですが・・・謝って済む事ではありませんが、申し訳ありませんでした」


「まあ、潔くて良いんじゃねえか、どうすんだトリコ?」


「そこで、私に振るんですか。先輩?」


「別に変じゃねえだろ?」


「もー、とりあえず。どれぐらいお金が要るのか聞いてみるとか?」


「なるほど。でっ、幾ら金が要るんだ?」


「何故、そんな事を聞かれるのですか?」


「それぐらい喋っても良いだろ?」


「・・・2億円です」


「おいおい、そんな大金なら多少情報を流しても、チャラに出来ねえだろ?」


「似た様な物が作れる程の情報なら、1億を約束して下さいました」


「それ、たぶん嘘だぞ? のらりくらりと言葉を並べられて、騙された事に気付くパターンだな」


「・・・その可能性もありますね、いえおそらくそうなのでしょう。


ですが私には、それぐらいしか借りたお金を返せる手段がありませんでした」


「そんだけ、切羽詰まってるってことか」


「先輩。半分ずつでどうですか?」


「太っ腹だなトリコ? まっ、切も良いとこだし、そうするか」


「い、一体、何を言っているのですか?」



 俺とトリコは秘書さんのギルドカードに1億ずつ送金した。


 それでも、残高が一向に減らないのが困ったもんだ。



「ほら、これで借金返して来いよ」


「ま、まさか・・・2億送金されてる? 何を考えているのですか?」


「俺はな、ちょっとでも楽がしてーんだよ。せっかく有能な秘書が出来たってのに辞められてたまるか」


「うふふ、先輩。不器用な言い方ですね~」


「うっせえわ」


「本気で言っているのですか?」


「心配すんな。ちゃんと働いて返して貰うからよ」


「私が一生働いたところで、とても返せるような金額ではないのですが・・・」


「うふふ、ちゃんと身体で返して貰うから大丈夫だよー」


「なんて言い方しやがんだよ、誤解を招くだろうが?」


「嘘は言ってないですよー」


「全く・・・少し時間をやるから、さっさと返して来いよ」


「それと言っといてやるが、ビューティーポーションの製造方法は、俺も知らないから調べても無駄なんだぞ?」


「そ、そんな・・・」


「先輩の言ってることは本当ですよー、そもそも素材が絶対に手に入りませんからね」


「つまり、スパイで稼ぐのは不可能なんだよ」


「何故、私にそこまでの情報を・・・」


「言っといてやったほうが、踏ん切りがつくだろ?」


「さっ、早くそんな借金返しちゃって、今日から頑張ろー」


「あ、ありがとうございます。この恩は忘れません」




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