第282話 テレビ出演しちゃいましたね
評価やブックマーク等、応援して下さった全ての方、ありがとうございます。
「私、一番聞かなくちゃいけない事を忘れてました。
皆さんの冒険者ランクを、お聞きしても良いですか?」×記者
「んふふ、あはは♪」×アヤメ達
「えっ? 何がおかしいんですか?」
「フフ、ごめんなさい。やはり何も知らなくて、私達に声を掛けたのですね?」×リラ
「対応から察するに、知らないかもだとは思ったんだけどね」×ナギサ
「ど、どういう意味なんですか?」
「んふふ、私達は皆Sランクよ!」×アヤメ
「えええっ!」
「そして、僕はSSランクです!」
「ええええええええええええええっ!」
「ま、まさか・・・ひょ、ひょっとして? 世界で初めてのSSランク冒険者?」
「えへへ、ちょっと照れますね」
「あわわ! わ、私、凄い人に声掛けちゃった」
「なんで知らなかったのに、僕達に声を掛けたのかな?」×ツドイ
「だ、だって、メチャクチャ目立ってたから、凄い冒険者なのかと思うじゃ無いですか? でもまさか、そんなに凄い人だって誰が思うんですか?」
「あははは♪」×クレセントメンバー
「でも、そんな重大な事を、私なんかに言って良かったんですか?」
「ん~ 今は別に隠してる訳じゃ無いんですよ?」
「まあ、自分達から宣伝してる訳じゃ無いから、知らない人の方が多いんだけどね~」×ナギサ
「結構長い間、高ランクな事を隠してたしね」×ノノ
「そうですね~ 流石にSSランクになると、隠し通すのも限界がありますから」
「そ、それじゃあ、私が報道しちゃっても良かったりしますか?」
「まあ、今なら別に良いかな?」
「フフ、宜しいのですか? とんでもない有名人になってしまいますよ?」×リラ
「目指すところはSSSランクですからね、ちょっとぐらい有名になっても仕方ないかな?」
「もう、ちょっとどころで済むはずがないでしょ?」×アヤメ
「んふふ、世界一の有名人になっちゃうかもね」×ナギサ
「あっ! アヤメさん達は有名人さんになっちゃっても良いですか?」
「私達は、ヨウ君さえ良ければ良いわよ?」×アヤメ
「色々と隠すのも疲れるしね~」×ナギサ
「なるなる、って訳で、良いですよ。記者さん」
「うわっ! うわ~~~~~~~♪ 大、大、大スクープですーーーーー♪
えっとえっと! 見出しは『遂にSSランク冒険者が判明!』か。
ああ! それじゃあ、新聞記者になっちゃう。
なんと、なんと『SSランク冒険者がテレビに初出演!』これかな?」
「あはは、記者さんの名前は何て言うんですか?」
「ああ、すみません言うの忘れてました。
私は古賀 紗奈恵って言います。私も早く名刺作らなきゃ・・・
あの、幾ら何でも私の一存じゃ決めれない大きすぎる話しなので、上司に相談させて貰っても良いでしょうか?」
「えっと、テレビ出演とかは照れちゃうんで、街頭インタビューぐらいのノリじゃ駄目ですか?」
「フフ、ヨウ様らしいですね」×リラ
「それじゃあさ、次に私達がダンジョンに行く場所と時間を教えて上げるから、そんときに来たら良いんじゃない?」×ナギサ
「そんな、感じでも良いかな?」×アヤメ
「はい、その件を持ち帰って、相談してみます!
SSランクの方と連絡が取れるだけでも、私にとってはすっごい事ですから。
後日、私の方から連絡させて貰っても良いですか?」
「良いですよ」
「ありがとうございます。きっと、きっと、連絡しますね」
「はい」
古賀さんは、とっても嬉しそうな笑顔のまま帰っていった。
僕達もあれだけ喜んでくれると嬉しくなり、ホッコリとした気分になった。
しかし、クレセント本部に帰ってから寛いでいると、早速古賀さんから連絡があり、何故か落ち込んでいるようだった。
「あの~ 一体どうしたんですか?」
「す、すみません。今日の事を上司に相談したんですが、全然信じて貰えませんでした・・・」
「あ~ なるほど」
僕はアヤメさん達にも、そのことを伝えると皆、笑っていた。
「あはは、そりゃ仕方ないかもね」×アヤメ
「まあね、新人さんが世界でたった1人のSSランク冒険者にアポが取れたって言っても信じてくれないか」
「フフ、それでしたら、前情報無しでも宜しいのでは?」
「そうですね、そう言ってみます」
古賀さんには、今度カメラ付きで冒険者へインタビューする時があれば、時間を合わせて僕達も行くことを約束した。
古賀さんは、とても喜んでくれ、すみません、すみませんと何度も謝ってくれた。
僕は全然気にしないと言い電話を切った。
「やっぱり、新人さんだと色々と大変なんですね~」
「んふふ、今年配属されたんなら、ヨウ君の同期だから応援したくなったんでしょ?」×アヤメ
「あはは、そうですね。頑張ってる人には応援したくなっちゃいますね」
「フフ~ ヨウ様らしいです」×ノノ
「そう言えば、今日のボス戦は何か良い物あったのかな?」×ナギサ
「ギクッ! な、なんでです?」
「んふふ、やっぱり何か良い物ドロップしたんだ~ だって、ちょっと嬉しそうだったんだもの?」
「ヨウ君。また僕達を驚かそうとして黙ってたんだね?」×ツドイ
「あ、あはは! そんな事ないですよ?」
「嘘ばっかり? ほらほら、もうバレちゃったんだから出しなさい?」×アヤメ
「ん~ 仕方ないですね・・・」
僕は地下10階のボス戦で手に入れたドロップ品をテーブルへ出していった。
まず、デススコーピオンの素材である甲羅・毒針・鋏を出し、次に宝箱に入っていた『スコーピオンリング』と黒宝箱からは『虫笛』を手に入れていた。
<鑑定>したところ次のとおりである。
※スコーピオンリング:人体に有害な毒を検知すると振動する指輪
※虫笛:虫系の魔物を呼び寄せる事ができる
「へえ~ スコーピオンリングは、使えそうだけど虫笛は微妙かな?」×アヤメ
「フフ、スコーピオンリングは、一般の冒険者には有用な装備になりそうですね」×リラ
「でも、虫笛は駄目だよ~ 集まって欲しくないし?」×ノノ
「あはは、素材狩りに良いかもですよ?」
「や、止めてよ~ 想像しちゃったじゃない?」×アヤメ
「あはは、僕は田舎者なんで、虫は平気なんですよね」
「でも、ムカデとかクモ系の魔物が、大群で来たらどうするのよ?」×ナギサ
「・・・それは、僕でもちょっと引くかも?」
「やーめーてー」×ノノ
「あはははは♪」×アヤメ達
「そんなことより、良いスキルオーブ出たんでしょ?」×アヤメ
「そだそだ。えっと、スキルは<変装>でした」
「ほほ~ 姿形を変えられるとか?」
「そうみたいですね~」
「ヨウ君。やっぱり隠しといて私達を驚かそうと思ってたんでしょ?」
「ご、誤解ですよ~ あはは」
「ジトーーーーー」×アヤメ達
「・・・ちょっとだけ思ってました」
「やっぱりー」×アヤメ達
「でも、良いスキルだよね?」×ツドイ
「スパイになれちゃいます?」
「なんで、そっちなのよ?」
「あはははは♪」×全員
それから3日後、古賀さんから連絡があり明日、僕達が最近通っている練馬区上級ダンジョンへ、カメラマンを連れて取材に行くことになったらしい。
それならと、時間を合わせて僕達も行くことを告げた。
古賀さんは大喜びしてくれたので僕も嬉しくなる。
当日に僕達の取材許可を得たと言う流れでテレビ放映が始まる時間まで待ち、インタビューを受ける事になった。
もちろん、僕達とは初めて会った事になるので、SSランクってのは知らない事にするそうだ。
ちょっと、演技くさくなるが、その方がリアリティが出て良いかもしれない。
そして、当日になり僕達は練馬区上級ダンジョンへ行くと、予定通り古賀さんに声を掛けられインタビューを了承した。
カメラマンの人達が僕達を見て、少し驚いていたのが面白かった。
そして、いよいよテレビ放映が始まるのか、古賀さんは新人らしく緊張しているようだ。
【おはようございます! 今日、私は練馬区にある上級ダンジョン前に来ております!
そこで、とっても素敵な冒険者を見つけたので、インタビューをお願いしちゃいました!
こちらは、パーティ『クレセント』の皆様です!】
【おはようございます】×クレセントメンバー
【皆さん、驚きませんでしたか?
そうなんです『クレセント』のメンバーは、とっても可愛い少年と、とんでもないい美人達のパーティなんです!
それでは『クレセント』のリーダーさんに、インタビューをしてみたいと思います。
皆さんは、よく此処のダンジョンに来られるんですか?】
【そうですね最近は、このダンジョンに通ってます】
【やはり、地元の冒険者なんですか?】
【いえ、僕達は大阪を拠点にしてますね】
【そうなんですか。今、大阪ギルドは世界中から注目されてますよね?】
【そうみたいですね】
【やはりそれで大阪を拠点にされたんですか?】
【いえ、僕達は、たまたま大阪が拠点だったんです】
【なるほど~ では、女性の冒険者にお聞きしますね。皆さん、とてもお綺麗ですよね~ とても魔物と戦う冒険者には見えないですよ?】
【ありがとうございます♪ でも、ステータスが上がるにつれて、魅力値の様なものも上がっていくみたいなんです】×アヤメ
【うわ~ それで、皆さんお綺麗なんですね。では、皆さん高ランクの方達なんですか?】
【私達はリーダーを除く、全員がSランクです!】
【ええっ! そうなると、貴女達が日本でたった6人しか居ない、Sランク冒険者なんですか?】
【そうなりますね?】
【うわ~ 私、凄い人達に声を掛けちゃったみたいです!
もし良かったら、ギルドカードを見せて貰っても良いですか?】
【はい、良いですよ?】
アヤメさん達は全員Sランクと刻まれた冒険者カードを手に持ち、テレビカメラの前に掲げている。
【凄い、凄い、凄い♪ 皆さん見て下さい!
おそらくテレビでは、初めてのSランク冒険者のお披露目です!
日本のトップ冒険者と言える方達は、こんなに美人の女性達だったなんて驚きです!】
テレビ中継をしているので、周りには多くのギャラリーが集まっており、その誰もがアヤメさん達を見て驚愕していた。
これだけ多くの人々が驚いている顔を見るのも面白い。
【それでは、唄姫である五十鈴さんのボディガードをしていたのも、貴女達だったんですか?】
【はい、五十鈴は、私達の友達ですから!】
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」×ギャラリー
「ス、スゲエよ?」
「って、事は今喋ってた人が『魔女』なのか?」
「違うにしても、あの5人の内の誰かなのは間違いない!」
「5人共、絶世の美女だぜ? 誰がそうでもおかしくないって」
「でも、あの可愛い少年は誰なの? 同じパーティみたいだけど?」
「分からないけど、リーダーって言って無かったっけ?」
「ええっ! あの可愛い少年が、Sランクの女性5人のリーダーなの?」
【うわ~ 周りに集まったギャラリーにも、凄い反響です♪
今ギャラリーさん達も言ってましたが、リーダーさんはSランクでは無いのですか?】
【はい、違います】
「おいおい、あいつ低ランクなのに、Sランク美女を侍らしてんのかよ?」
「そうだろうな。あんな子供ならCランクでも高いぐらいだろ?」
「なんて羨ましい野郎だ・・・」
「でも、とっても可愛いじゃない♪ マスコット的な存在なのかな?」
「分かる~♪ 私もあんな少年と同じパーティになりたいもの」
【冒険者では一番高ランクの人がリーダーを務めるのが基本と聞いたことがあるのですが、何か理由があるのでしょうか?】
【・・・ギャラリーが失礼な発言をしていますが、冒険者のパーティは一番強い者や、高ランクの者がリーダーをする傾向があるのは間違いありません。もちろん、私達『クレセント』でも、例外ではありませんよ?】
【えっ! ですが、実際リーダーはSランクではないのですよね?】
あはは、古賀さん知ってるくせに演技が上手いな♪
新人さんと思ってたけど、中々やり手みたいだ。
当然、古賀さんの思惑に乗って上げるとしよう。
【はい、僕はSランクではありません】
【では、パーティで一番強いのでリーダーをしているのですね】
【いえ、僕が一番高ランクだからですかね?】
【えっ! Sランクの上? ま、まさか・・・】
【はい、僕はSSランクですから!】
【えええっ!】
「ええええええええええええええっ!!!!!」×ギャラリー
「う、嘘だろ?」
「なに言ってやがる? SSランクは世界で1人しか居ないんだぞ?」
「おい、待て! 落ち着けって、大阪出身なんだろ?」
「冒険者の実力に見掛けや容姿なんて何の関係も無いんだぞ?」
「って、事は本当に、あの少年がSSランクなのかよ?」
「し、信じられない・・・」
【あ、あの、本当にSSランクなのでしょうか?】
【はい、これが僕の冒険者カードです!】
僕はSSランクと刻まれた冒険者カードを、テレビカメラの前へ掲げた。
すると、周りにいたギャラリーも余程驚いたのか、一斉にその場を静寂が支配した。
【ま、間違いありません。本物のギルドカードです!
で、では、貴方が世界でたった1人の、SSランク冒険者なんですね?】
【えへへ、照れちゃいますね♪】
「うはあああああああああああああ!!!!!」×ギャラリー
「あ、あんな可愛い少年が、世界一の冒険者だったのかよ?」
「どおりで、誰にも分からない筈だ・・・」
「す、すっごーーーい!」
「あんな可愛い少年なのに、世界一の実力者なんだ?」
「誰だよ? 低ランクなんて言った奴は?」
【驚きました! まさか、世界一強い冒険者にお会いできるとは光栄です!】
【あはは、高ランクだからと言っても、強いとは限りませんよ?】
【そうなのですか?】
【はい、ギルドへ収めた魔物素材やオーブ等でランクが決まりますからね】
【でも、とっても強くなければ、多くの素材を入手できないのではないのですか?】
【強い魔物の方がドロップ率が高いですからね、実力があれば確率も上がるはの確かです】
【なるほど。勉強不足でした! 高ランクになるには、実力に加え幸運も必要なのですね?】
【そうです! 僕は幸運だったんだと思います。だから、きっと僕より強い人はいっぱい居ると思いますよ?】
僕はそう言うと、アヤメさん達は苦笑してるみたいだったけど、別に嘘を付いてるわけじゃない。
【うふふ、聞きましたか皆さん! 世界一の冒険者は、とっても謙虚な少年でした!
でも、今まで公になってなかったのに、SSランクって言っちゃって良かったんですか?】
【ん~ 僕にランクを聞いて来る人が、居なかったんですよね~ ギルドは個人情報はキッチリ守ってくれますから、広まらなかったんだと思いますよ?】
【なるほどですー、なんか分かるような気がしますね。
もう少し話を聞きたいとこですが、時間となりましたのでインタビューを終わります。
それでは『クレセント』の皆様、ダンジョン攻略頑張って下さいね!】
【ありがとう♪】×クレセントメンバー
古賀さんは最後まで報道記者としての仕事をキッチリと熟し、新人さんなのに大したものだと感心した。
「ふぅ~ インタビューに付き合っていただき、ありがとうございました」×コガ
「いえいえ、では僕達はダンジョンへ行ってきますね~」
「はい、出来たらまたお願いしますね♪」
「あはは、機会があればですよ」
僕は古賀さんに、手をブンブンと振って別れの挨拶をした。
「あ~ん。可愛いです~♪ 私とってもファンになっちゃいました」×コガ
「しかし、驚いたな。本当にあんな少年が、SSランクだったなんてな」×カメラマン
「古賀ちゃん、やったな? 視聴率は兎も角、絶対今のインタビューは話題になるぜ?」
「えへへ、そうですよね~♪」
「喜んでないで、早く行くぞ?」
「えっ?」
「馬鹿! 生放送じゃないんだ。早く話を通しておかないと、どっかから圧力が掛かったら放送して貰えなくなるぞ?」
「ふぁ~ やっぱり、そのくらい大きな話しになりますか?」
「当たり前だろ?」
「あわわ! 大変だ~ 急いで局に戻ります~」
「あはは、急げ急げ♪」




