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15万部突破【書籍⑤巻&COMIC③巻3/1発売】五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました  作者: あや


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沐浴を楽しむ花嫁 2


「うん、きっと皆も喜ぶ……。レティシア、今日は、本とお菓子を用意してもらったよ」


昨日、足浴していた場所に、銀の三段盆のアフタヌーンティセットが用意され、美しい装丁の本が数冊、積まれている。


前世より本は貴重でしょうに、こんな水気だらけの沐浴場所に、なんて、もったいない……!


「も、桃づくしのアフタヌーンティ! そ、そんな欲望全開でいいんでしょうか。婚前の沐浴ですのに……!」


うう、桃のケーキ、美味しそう……。


「うん。婚前の沐浴だから、癒されないと」


「で、でも、本がいたまないかなって……」


「大丈夫。本にはちゃんと保護魔法かけてあるよ」


「ホントですか! よかった!」


ほう、とレティシアは息を吐く。神殿の大切な本を傷めたらと思うと、気が気ではなかった。


「レティシアが昨日、ディアナのことに興味を持ってくれてたから、僕が選んだディアナの地理や歴史の本と……、選書してたら、フェリス様、乙女の楽しまれる恋物語なども必要では、と渡された本と……」


「恋物語ですか……?」


恋物語とか読んだことないかも!


だって、サリアの王女レティシアは、実年齢的には五歳だからね。


「うん。僕は、レティシアにはまだ早いと思うんだけど……」


「でも、私、お嫁さんなので、ロマンス読んでおいたほうがいいのかも……? ディアナの恋愛小説、興味深いです!」


前世では、通勤途中にスマホで小説や漫画を読んでいたので、ちょっと嬉しい。


サリアでも本はたくさん読んだけど、レティシアか五歳というのもあるけど、やはり紙は大切なものなので、趣味的な恋愛小説などがたくさん本になるのは、ディアナの経済や文化の豊かさの象徴かも……。


「氷の王子の初恋。……フェリス様、この王子様、ちょっとフェリス様に似てます!」


その御本には挿絵があって、美貌の王子様がフェリス様に似てる。フェリス様に似てるので、竜王陛下にも似てるのだけど。


「……いや、どうだろう? 僕は似てないと……」


「似てます! きっとフェリス様がモデルですねっ。楽しそうです、この御本読むの」


「いや……、では、お相手をレティシアをモデルに書き換えてもらわなくては……」


基本、天然なフェリス様が混乱してる。


「そんな無茶は無理です。もう本になってますし」


くすくす、レティシアは笑った。フェリス様がモデルのロマンスと思うと、楽しそうー、と呑気なレティシアは浮かれている。


「だが、これは婚姻の沐浴で読むには不適な本に想える。選書が至らなくて申し訳ない、レティシア」


「まったく。本物のフェリス様のことではありませんし。……あ、でも、フェリス様似だから、この王子様が意地悪に書かれてたら、怒っちゃうかも」


こういうフェリス様や、竜王陛下がモデルのロマンスものたくさんありそう。時間のあるときに、ディアナ語の勉強かねて、読むと楽しいかも。


「オレの本の方が楽しいぞ、我が娘よ」(from竜王陛下)


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