ディアナの街角にて
「いやー今日の礼拝びっくりしたなー」
「ああ。レティシア姫可愛かったな~」
ディアナの街の中央広場、竜を象った噴水のそばで、ディアナの男たちが話している。
「いやそこ? そこでいいの、おまえ?」
「ん? フェリス殿下もいつも以上に男前だったぞ! 可愛い花嫁さんが来て、いつにも増して後光がさしてたな!」
「たしかに……なんつーかフェリス殿下すげぇ色気が……、あんな綺麗な人だったか? てくらい」
「いやーフローレンス大陸一美しいと謳われた王弟殿下が、人の好さで断れずに、ちびっこい花嫁もらって、困惑してらっしゃるのかと心配してたが、なんのなんの要らぬ心配みたいだな~。一対の天使像みたいになってた、フェリス殿下とレティシア姫」
「ホントだよな~夫婦は似てくるって言うもんだけど、結婚式上げる前から、血をわけた兄妹みたいに似てたな」
「フェリス殿下の嫁なんて、どんな美人が来ても、殿下の前ではかすむだろうに、気の毒て噂してたけど、どうしてどうして、サリアの小さいレティシア姫、負けてないわ、うちの殿下に」
「ところで、邪神のなんのと騒いでたうちの一人、パン屋のトムじゃねーか? あいつ、なんか悪い酒か薬でもやってるのか? 邪神も何も、普段は竜王陛下のおめざパンとか作ってるよな?」
「いやー、帰りに、神官に聞いたとこによると、リリア教の坊さんに変な術かけられたんじゃ? て話だった。……だって、あいつ、竜王陛下のお祝いの餅拾えなかった……て泣いてた男だぜ。ありがちな母ちゃんと竜王陛下が命のディアナの男だもん」
竜王陛下と私、どっちが大事? なんてのは、ディアナ育ちの若者が恋をする時分には、よく使われる愛の囁きのひとつだ。
「そうだよなあ。邪神騒ぎで取り押さえられたなかに、花屋のアランもいたけど、フェリス殿下の結婚式のおかげで今年は左団扇だー、フェリス殿下結婚してくれてありがとうー、なんてはしゃいでたしなあ……、リリア僧、ムカつくなあ。せっかくフェリス様達のおめでたい結婚式も近いのに、オレらの街の仲間になんて真似を……見つけたら、速攻、通報してやるっ」
「え? え? 邪神てなんの話だ? フェリス様の祈りに邪魔が……とぽかんとしてたら、レーヴェの白い花が降ってきて、びっくりしたなあ。あれ、フェリス様の魔法なのかな。殿下、落ち着いてらしたなあ。……到底、十七歳には見えないつーか……」
「フェリス殿下が腕を一振りしたらレーヴェの白い花が降ってきた。そんでレティシア姫が現れたら、なんか優しい気持ちになった。……竜王陛下はもちろん邪神じゃないし、俺が昨夜まで悩んでたこともちっぽけだなーって……」
「ああ……うん、わかる。また邪神がなんとか言われてるけど、ディアナは大丈夫だし、俺たちもきっと大丈夫だ、てなんか安心した。……ですよね、竜王陛下!」
中央広場の中心に、竪琴を片手に座す美貌の青年姿のレーヴェの彫像を、男は、晴れた青い空の下で見上げた。
もちろんだとも、兄弟、と陽気な竜王陛下は笑っているように見える。
暑さに参って、昨日一昨日くたっと寝ちゃって、更新できなくて申し訳ない……。
本日は土用の丑の日! 私はにょろにょろ系苦手な人なのですが、年に一度、この日は、鰻楽しみにしてた母にお供えのつもりで鰻を用意します(笑)。私は鰻と言うより、あのこってりのタレが好きです(笑)
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