ディアナ王宮にて 2
「は、はいっ。騒ぎを起こした者達は、何やら術をかけられたディアナの民だったようで……、」
「まあ、恐ろしい」
「またリリア僧の仕業でしょうか? 皆様、御無事で……? 礼拝の皆様も、いとけないレティシア姫も、どんなに怖しかったでしょう……」
女官たちの声に、ルーファスはハッとする。
「フェリス叔父上や、……レティシア姫、……礼拝参加の者たちは大事ないのか」
「はい、殿下。……礼拝に参加した者によれば、騒ぎはフェリス様がお納めになり、怪我人などもなく、……フェリス様を護るようにレティシア姫はお傍についていらしたと……」
「叔父上は御強いが、ち、ちびは、ちびなのに、危ないだろう……」
思わず、ルーファスはそう漏らして、赤くなった。
あいつはどうしていつも無茶をするんだろう?
いや、そういえば、初めて逢ったお茶会のときから、あの姫は、フェリス叔父上を庇おうと、うちのおばあ様に言い返すような無茶な女の子だった。
いつもは、あんなに、ほわわんとしてるのに……。
「レティシア姫はまことにディアナ王家の花嫁らしいと申しますか」
にこっとルーファス付きの女官が微笑む。
「いにしえの竜王陛下のアリシア妃のように、ルーファス様の御母君ポーラ王妃のように、佳き王弟妃となられますね」
王太子宮の女官たちの微笑みを見上げながら、ルーファスは思う。
僕達はちびのことを何も知らない。
ちびが、僕達のことを知らないように。
こんな風に、ちびは、おばあ様とのお茶会に限らず、ひとつとひとつの出来事で、ここディアナでの存在を確かなものにしていく。
ディアナ人は、アリシア妃の時代から気の強い、どんなことにも怯まない女の子が好きだ。
ちびが、優しいフェリス叔父上に守られてばかりだったら、きっと、レティシア姫はそういう女の子だと評価される。
皆が憧れるフェリス叔父上の妃の評判は、これから、こんな風に、ちび自身の行動が作っていくから。
「お、王太子殿下、御心を乱す話をお聞かせして、申し訳ありません……」
いけない。見知らぬ女官を怯えさせてしまった。
「いや。ありがとう。……皆が無事でよかった。……ちちうえに、リリア僧の取り締まりを強化して下さるように僕からも伝える」
あまりにも、レティシアのことばっかり心配してたら、母上に、ルーファス、立派なディアナの王太子殿下として、それはどうかしら? と小首を傾げられそうだ、と、最後の言葉を加える。
実際、リリア僧なんて、まとめて、ディアナから箒で履きだしてほしいぞ! ちびと叔父上が呑気に沐浴もできないじゃないか!(それにしても僕も行きたいぞ、沐浴に!)とルーファスは思っていた。
24時? 更新!!
昨日、一昨日、覗いてくださった方いらしたら、お待たせしましたー!
やっと六巻の校正戻せました!





コミック三巻表紙❤
五歳で、竜コミック連載