魔法使いの弟子
「殿下、礼拝堂の騒ぎでお怪我などは……?」
「僕は何も。面目ない、マーロウ先生。先生の不肖のこの弟子が礼拝堂にいたというのに、あのような騒ぎを未然に防げず」
神殿から与えられた室で、フェリスは、マーロウ師とセフォラを迎えていた。
「おや? 私に不肖の弟子なぞございません。怖れ多くも弟子と呼ばせて頂けるなら、御一人、私の御前に自慢の生徒がおりますが」
「昔から問題児だけどね。……先生、一掃まではいきませんが、大半、国に帰って頂いたつもりだったのですが、リリア僧の一派で力のある者がまだ王都内に残っているんでしょうか?」
邪神めと騒ぎ立ていたのは、術にかけられたディアナの民だったので、その術をかけた者がいるはずだ。
犯人を捜すのに一人で行ってはいけない、とレティシアに釘を刺されたが。
「まだディアナ内に残っている数少ない者は悪さをしない穏健派と聞いておりますが……、今回のことで、摘発されることになりましょうな」
「……僕達の結婚式の警備も見直す必要がありそうだね」
レーヴェ神殿の警備は、婚姻の儀の当人のフェリスの管轄ではないが、幾重にも安全は期しておきたい。
「さようでございますね。大切な御式にネズミでも忍び込んでは一大事でございます」
「……先生、警備図を見ていて思ったのですが、結婚式というのは、どうしてああ警備しにくいんでしょう?」
「お祝いごとというのは、人が多うございますからね。世界中から駆け付けて、多くの方が、フェリス殿下とレティシア妃の結婚を祝ってくださるのは喜ばしいことです」
「……王弟の結婚式は、領民と家族に祝ってもらうくらいでいいと思うんだが……」
「フェリス殿下の結婚式に、今年の稼ぎがかかっている者も多くおりましょうし、みな、可愛らしいレティシア姫を一目見たい、と楽しみにしておりましょう」
「そうだね。レティシアのお披露目とあれば、誰よりも華やかな結婚式にしてあげたいね。……オリヴィエから聞いたんだが、リリアの大司教はガレリアの民に襲われたそうだね、マーロウ先生」
「……それはリリアの大司教殿の日頃の行いに、ガレリアの民は想うところがあったのでございましょう。到底、レーヴェ神殿ならばお役目勤まりそうもない御仁ですから。……ガレリアの民が大陸全土からの輸出規制に嘆く声を聴かず、他国の神を貶めようとするなど、神職の風上にもおけません」
温厚派のマーロウにしては、なかなか手厳しい。
「レティシアと僕達の為にガレリアとの取引に規制などかけないでほしい、と今日の礼拝で民に話すつもりだったのに、邪神騒ぎで、話損ねてしまったよ」
「それは、ディアナの民というより、向こう様にとって残念なことだったかと……」
レティシアも心配していたが、こういうことがあると、やはり安全性の点でガレリアとの取引を控える者が多くても当然、というところはある……。
昨日は夜店で綿菓子を買い、今朝はおうちで王子の毛をといてたら、綿菓子一個分以上抜けて、雲海ができました(笑)最近、王子、ブラッシング嫌がってなかなか梳かせてくれないんです……前はゆったりブラッシングされてたのに~





コミック三巻表紙❤
五歳で、竜コミック連載