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15万部突破【書籍⑤巻&COMIC③巻3/1発売】五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました  作者: あや


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さまざまな思いとともに



「フェリス殿下が直にあの者らにお逢いになるのは、危なくはありませんか?」


いろいろと事件の様子も聞きたかったので、フェリスは大神官オリヴィエと逢った。


「僕が? いや僕は何ともないが、レティシアが……」


「私は何処へでもフェリス様とともに参りますよ!」


礼拝堂で騒ぎを起こした者達と逢うと言ったら、レティシアも一緒に行きたいと。


フェリスとて、何処へでもレティシアを伴いたいが、少しでも危ういところからは、愛しの姫は遠ざけたい。


「オリヴィエ、被害は他には? 礼拝の参加者達は、怯えていたのでは?」


「おかげさまで、礼拝の参加者達は、フェリス様とレティシア姫の愛らしいご様子を語りながらお帰りになりました。魔法省と市中警備に連絡し、市中の警戒を厳重にして頂いております。……怪しげなリリア僧を発見した場合は、私のもとへお連れするようにお願いしております」


フェリスと似て、整いすぎて冷たく見える、と言われがちなので、職業柄、普段は柔和な表情を気にかけているオリヴィエが微笑みを失くしている。


「オリヴィエ、あんまり怖い貌をするな、レティシアが怯える」


「……申し訳ありません、レティシア姫。些か気が立っておりまして……、」


「レーヴェ神殿は竜王陛下の家ですもの。……そこの長であるオリヴィエ様がお怒りになるのは当然です」


レティシアの言葉に、オリヴィエは少し気配を和らげた。


「はい、レティシア姫。レーヴェ神殿を預かる者として、侵入者を許したことを恥じております。……もっとも大切な婚姻前の沐浴においでの御二人にまで、恐ろしい思いをさせて、大変に申し訳ありませんでした」


「私たちは何も……いえ、これ、もしかして私たちのせいなのでは? こちらこそ申し訳ないです」


んん? と可愛らしくレティシアが小首を傾げている。


「フェリス様。もしや私たちのせいでしたら、私たちフェリス宮に戻りましょうか? 竜王陛下の大切な神殿にご迷惑をかけては一大事……」


「レティシアがそういうのではあれば、宮に戻るのもいいよ」


レティシアは、邪神だなんだとリリア僧に絡まれるのは、竜王陛下に似たフェリス一人のせいだとは思わず、これは『私たち』の問題だと思ってくれているらしい……。


「とんでもありません、姫。御二人には何の責もないこと。こちらの警備上の失態です。……レーヴェ神殿は、すべてのレーヴェ様の子達の家であり、ディアナ王家の一族、フェリス殿下とレティシア姫の家です。御二人、そしてすべてのレーヴェ様の子達をお守りすることは、私たちの仕事です。……高い線香炊いて、お経だけあげてりゃ仕事したと思ってたら大間違いだぞ、オリヴィエ、と竜王陛下にお叱りを受けます」


「えっと……、竜王陛下は、きっと……、そんなに気にしすぎてはいかん、誰にも怪我はなかったのだから上出来だ、と仰ると思います」


にこっと、レティシアは笑った。オリヴィエが一本とられた顔をしている。


まさしくレーヴェが言いそうだ。レティシアは、日夜、我が家の精霊さんと会話してるだけあって、レーヴェの言いそうなことをよく知ってる。


「あの、オリヴィエ様、こちら、よかったら召し上がってください。オリヴィエ様にも私とフェリス様の力作を召し上がって頂こうと御持ちしたのです」


厨房で作ったおにぎりを、フェリス様のご友人のオリヴィエ様にも少しだけお裾分けを、とレティシアは

御付きの神官に持たせていた。

「そうそう。あの程度、レティシアに甘やかされてるフェリスに片付けさせとていいぞ」

(from竜王陛下)


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― 新着の感想 ―
888話おめでとうございます!おにぎりに皆が癒やされてていいですね。おにぎり持ってピクニックとか、行って欲しいと思ってしまいました。次のお話も楽しみにしています。
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