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15万部突破【書籍⑤巻&COMIC③巻3/1発売】五歳で、竜の王弟殿下の花嫁になりました  作者: あや


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初恋の姫君は、竜の神殿にいる 33


「レーヴェ神殿の礼拝は、誰でも来れるの?」


髪や衣装をなおしてくれているサキとリタにレティシアは尋ねた。


二人は、レティシアの長い金髪を綺麗に結って、すっきり纏めてくれている。


「はい。どなたでも参加できますよ。ディアナ王都住まいで、毎朝通う者もいれば、何か悩み事があるときに遠い地方から来て参加する者も……」


「遠方から巡礼においでなって、参加されてる方も」


「そうなのね。竜王陛下、すごーく人気だから、みんながお参りに来たら、神殿からあふれちゃわない?」


熱心な年配の方とか、お席がとれなかったら可哀想だ……。


「いえいえ、レティシア様、大丈夫です。礼拝堂はとても広いですし、何より竜王陛下御自身は……あの……その……」


「お経は眠いぞ、短めにしろー、て御方だから?」


ちょっと言い淀むサキに、レティシアは絵本で読んだ自由すぎる竜王陛下を、可愛らしく真似てみる。


「……ですです、レティシア様。ディアナではよく、御挨拶などが長引くと、こんなに長引くと竜王陛下が眠ってしまう、って揶揄われます。私たちも、お勉強の時などに言ってました」


「これ、リタ。……レティシア様。レーヴェ竜王陛下はとにかく堅苦しいことが苦手でいらっしゃるので……」


「フェリス様が仰ってたわ。竜王陛下は、神殿が苦手だから、たぶん、ふだん、神殿にはいらっしゃらないって……」


「まあ坊ちゃまったら、レティシア様にそんなこと……、でも……そうですね。竜王陛下はそういう御方なので、王都の大神殿までいかなくても、田舎の家で祈ろうと、海辺で祈ろうと、貧しい家で祈ろうと、必要なときは、竜王陛下はお耳を傾けになって、お傍にいらしてくださると……、だから、祈るときには場所や時にこだわる必要はない、竜王陛下はいつも皆の声聞いてくださるから、とディアナの子らは教えられて育ちます」


「竜王陛下らしいわ。たくさん飾られてる肖像画の中にも、海辺の街や、街で民と話される竜王陛下の御姿があるもの」


うんうん、とレティシアは頷く。


さすがフェリス様の御先祖レーヴェ竜王陛下! 推せる!


もちろんフェリス様の次にだけど!


「でも今日、礼拝にいらした方は、神殿で祈るフェリス様をご覧になれてきっと喜ばれるわね」


「はい。フェリス様は幼少のみぎりからよく神殿のお手伝いをされてましたが、御参拝の方々から大変な人気でした。……大神官のオリヴィエ様はフェリス様とお仲もよろしいので、それをよくご存じで……、フェリス様はレティシア様との婚姻準備でご滞在ですのに、困ったものです」


困ったものです、といいつつ、サキは何処か誇らしげだ。


それはね、ついフェリス様にお願いしたくなるオリヴィエ大神官のお気持ちもわかるわ! 


神殿で竜王陛下にお祈りになるフェリス様は、きっととっても美しいもの!


「オレは、偉い坊主の説教とか眠くなるから、大の苦手だぞ。聖歌のほうがまだましだ」(from竜王陛下)


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